SSブログ

「エボラシンドローム 悪魔の殺人ウイルス」1996 [映画・洋画]

71V1nyrXdDL._SY445_.jpg
〔1996年/香港〕




日本を覆う新型コロナウイルスの脅威…。
我々にはなす術はないのか?いや、手はあるハズだ!。

過去の映画になにかヒントがあるはずだ。
そうだ!映画から生き残る術を探し出すのだ!…と、
ここ最近、ウイルス感染系の作品を見まくっていますが、
本日は「エボラシンドローム 悪魔の殺人ウイルス」!。

エボラ出血熱!あったなぁ。
この焼肉のタレのようなウイルス。
現在も決定的な治療法はないらしいぞ。
…怖ろしい…。

それでは早速、見ていこうか。



香港マフィアの下っ端のカイはボスの嫁と昼間っから
情事の最中。サイコー!サイコー!サイコー!。
そこへボスと子分がお帰りに。

「こいつに無理やり強姦されたのよっっ!」。
ボスの嫁にも売られて、カイ大ピンチ!。

工作バサミでチン切りの刑にされる瞬間、大反逆!。
あっという間に3人を皆殺し!。
奥の部屋に隠れていた娘にもガソリンをかけ、
焼き殺そうとするがその時、人が入って来て逃走。

それから10年。

カイはアフリカにいた。
コックとして中華料理屋の下働きをしていた。

訳アリ物件のカイをオーナーが格安でこき使っており、
その嫁にも無碍にされカイは不満を募らせていた。

ある日オーナーと豚肉の仕入れに田舎の村に出向くカイ。
エンストしてヒマを持て余したカイがふと見ると、
井戸端に女が倒れている…。

駆け寄ったカイは介抱するでなくおもむろに、
強姦!強姦!強姦!。

この女こそエボラの感染者だったのですが、
そんなことには気が回らぬカイ。
行為が終了すると頭を殴打し即、殺害。

店に帰って来たカイはついに発病!。

ようやく…ようやく…ウイルス映画になったか?。
もうすでに半分過ぎたが、エログロばかりで、
ウイルスまったく関係ないぞ!。
どうなってんだこの映画…。

ところがカイはエボラウイルスの抗体を持つ、
1.000万人にひとりの男だったため、
奇跡の復活をとげるのだった!。

…全然、ウイルス映画じゃねぇじゃん…。
さすが「人肉饅頭」の監督だな…。

カイはオーナーとその妻を惨殺!。
その肉を使いアフリカンバーガーを調理製造、
大々的に売り出す。それがンマイ!と大当たり。

エボラウイルス入りバーガーにより、
街にウイルスが拡がりはじめる。

そんな時、あのマフィアの娘が成長し、新婚旅行へと
この地に偶然やってきて偶然カイを発見。
偶然、気づいて警察にタレこむが証拠がないため、
警察は相手にせず。

それをいいことにカイはオーナーの隠し財産を手に入れ、
偽造パスポートで香港へ舞い戻る。

金にモノを言わせ、風俗三昧!。
感染!感染!感染!!。
爆発的に拡がりはじめるウイルス!。

カイは生ける核弾頭となった!。
感染した途端にブッ倒れ即死する人々!!。
そんな早よ死ぬか?。漫画か?!。


ここまでなら悪趣味下品なエログロムービーとして、
本作は★1個だったであろう。

だが本作の真骨頂はここからである。
作品の評価は大逆転する。


昔の女に会いに来たカイ。
カイの金に目がくらんだ昔の女。

細菌核弾頭は女連れでウイルスを撒き散らす!。

クシャミ連発!ハナクソをあちこちにつけまくる!。
次々と倒れる町の人々!。

その頃、ついに警察の捜査がカイに及んでいた。
マフィアの娘もカイを追っていた。

娘は偶然、町でカイを見つける!。

警察に追われるカイ!いよいよ観念するか?!。
だが、カイはくじけない。
拳銃を持った警官に抵抗するカイの武器は…、
自分のツバ!。

幼女を人質にツバを吐きかけながら逃げ回るカイ!。

「オレはエボラだど!!」。

しかし、せっかくの人質だったのに、
気付くと幼女は窒息死していた。

警官の麻酔弾が命中!するも、
「なんだ!こんなもの!」。
自らナイフで腕を切り裂き、患部を捨てて逃亡続行!。

警官がふと気づく。

「こりゃあ、殺すしかねぇな・・・」。

ウイルスを死滅させるにはどうする?そうか焼却だ!。

火炎放射器をカイに浴びせる警官!。

だが、カイは死なない。
火だるまになりながら、なおも町の人々にウイルスを
撒きながら駆け抜ける!!。不死身か!。

路地から飛び出したカイを市民の車が轢いた!。
倒れたカイに執拗に弾丸を打ち込む警官。
ようやくカイは退治されたのだった…。


だが、物語はここで終わらない。
先ほどカイが切り捨てたカイの感染した肉片を
路上の犬がンマそうに食っている…。

その犬とじゃれあい、同じ食べ物を楽しむ
幼い女の子…。幸せそうに微笑む保護者…。…Fin。


どこがウイルス感染映画やねん?と思わせた前半。
やはりウイルスは焼却処分に限る、
キチガイに刃物ほど危険なものはないと教えた後半。

サイコーの教訓となった映画であった。

まもなく日本もこれが「現実」となるだろう。




評価 ★★★★★
nise!(11)