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「オットーという男」2023 [映画・洋画]

オットーという男.jpg
〔2023年/アメリカ/プレイトーン〕




オットーは町内イチの嫌われ者でいつもご機嫌斜め。
曲がったことが大っ嫌いで、近所を毎日パトロール、
ルールを守らない人には説教三昧、挨拶をされても
仏頂面、野良猫には八つ当たり、なんとも面倒で
近寄りがたい。

そんな彼が人知れず抱えていた孤独。

最愛の妻に先立たれ、仕事もなくした彼は、
自らの人生にピリオドを打とうとする。

しかし、向かいの家に越してきた家族に邪魔され、
死にたくても死ねない。
世間知らずだが、陽気で人懐っこく、お節介な
奥さんマリソルは、オットーとは真逆な性格。

小さい娘たちの子守や苦手な運転をオットーに
平気で頼んでくる。この迷惑一家の出現により
“自ら人生をあきらめようとしていた男”の人生は
一変していく。




トム・ハンクスはいい俳優になったなぁ。
常に死に場所を求めている、高齢独居老人。
死ぬに死ねず、定年後、日々やることと言えば、
自発的に行うご近所パトロール。

ヘンクツじじいにはヘンクツじじいになるだけの
理由があったのだ。

そんな彼のご近所に妙にフレンドリーな家族が
引っ越してきた。

この出逢いこそが、昨日だけを見つめて生きている
オットーという男に明日を見せてくれた。

ストーリー的には、よくあるパターンだけれど、
トム・ハンクスをはじめ出演者の演技により、
飽きる事なく2時間過ごすことが出来た。

SNS、インフルエンサーの使い方もうまい。
前半では事件が起きた際、被害者に手を差し伸べる
よりもスマホを向ける人々の多さに驚かされる
のだけれど、後半ではそれを逆手に取って
主人公に味方してくれる。

自分が死ぬとき、誰が悲しんでくれるのか、
誰が泣いてくれるのか。色々と考えてしまうねぇ。




■本編出演 トム・ハンクス、トルーマン・ハンクス、
 マリアナ・トレビーニョ、レイチェル・ケラー、
 マヌエル・ガルシア=ルルフォさんほか。




評価 ★★★★☆

nise!(18) 

「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」2023 [映画・洋画]

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー.jpg
〔2023年/アメリカ/日本/イルミネーション/任天堂〕




ニューヨークで配管工を営む双子のヒゲ兄弟、
マリオとルイージ。謎の土管で迷いこんだのは、
魔法に満ちた新世界。はなればなれになってしまった
兄弟が、絆の力で世界の危機に立ち向かう。





言わずと知れたスーパーマリオのヒゲ兄弟、
世界的に有名な兄と弟のブラジャーズである。

モノを知らないこのワタシでも、このヒゲブラは
知っている。ちゅうか、ゲームウォッチの時代から
上の画面と下の画面を行き来して暴れてたよな!
そんな昭和時代から、ファミコン、プレステと
活躍する舞台を変えつつ、令和のこの時代まで
生き残っているのだ!これはスゴイことですよ。

そんな彼らのアニメ映画がでけたと言う。
正直・・・大のオトナが見て、楽しめるのだろうか、
1時間半、画面から目を離さずにこのヒゲ兄弟と
冒険の旅に出ることがでけるのか・・・不安しかない。

さらに前情報として、
「アナと雪の女王2」の興行収入を越える大ヒット!と、
さらにハードルをあげられてしまう。

これが楽しめなければ、人間失格ではないか?

そうだ!子ども目線だ
子どもの気持ちで本作に挑もう!そうすれば、
今まで見えなかった大切なものが見えて来るに違いない!

お菓子とジウスを用意して再生スタート!

あぁ、そうなのかこのヒゲ野郎たち、水道屋で
生計立ててんのか・・・任天堂の社員ではないんだな。

すでに余計な邪念が子どもの心をジャマしてくる。

わ、お客の家の犬に暴力ふるって水責めしてんじゃ
ねぇよ!もとはと言えば、お前らがこのお犬さまの
お食事を踏んづけたのがはじまりじゃねぇか。

またしてもオトナの心が子ども心を押さえつける。

その結果・・・。


ダメだった。映像は実に綺麗でお話もまとまっている。
けれども「ワクワク感」がない。
オトナ心のまんまでも「ワクワク」が感じられた、
「天空の城ラピュタ」や「となりのトトロ」のような
ワクワクがここにはない。

「マジンガーZ対デビルマン」や「マジンガーZ対
暗黒大将軍」に見られた「血が燃える」「血がたぎる」
感がここにはない。

さらに追い打ちをかけるように、ラストシーンで、
タマゴからなにかが生まれて、カミングス~~~ン。

最近の映画って、なんでこんなんばっかりなんだ?
一作でビシッ!と決めろよ、まとめろよ。
物語はつづく、とか、新たな敵が待っているとか、
予告的な場面はいらない。

そんなもん、大ヒットしてから考えろよ。
もし大外れしたら恥ずかしくて、
この近所に住めなくなるぞ。

いいかげん過去の名作に頼らず「新しいもの」を
我々に与えてくれ!





■本編出演 宮野真守、畠中祐、志田有彩、関智一、
 楠見尚己、武田幸史、三宅健太、浦山迅、間宮康弘、
 志村知幸さんほか。




評価 ★★★☆☆
nise!(17) 

「非常宣言」2023 [映画・洋画]

非常宣言.jpg
〔2023年/日本/韓国〕




飛行機恐怖症の原田泰造は娘とともに
ハワイ行きの航空機に搭乗するが、
離陸後まもなく乗客が相次いで謎の死を遂げ、
機内はパニック状態に陥る。

一方、地上では飛行機を標的にした
ウイルステロの犯行予告動画がネット上に
アップロードされていた。

捜査に乗り出したベテラン刑事ク・イノは、
その飛行機が妻の搭乗した便だと知る。
テロの知らせを受けた国土交通省大臣好っきは、
緊急着陸のため国内外に交渉を開始。

副操縦士ヒョンスは乗客の命を守るべく奮闘するが、
機体はついに操縦不能となり急降下していくのだった。




日本の非情さハンパねぇな!

韓国の人々が助けを求めて日本上空にまで
ようやくたどり着いたのに、自衛隊機が
スクランブル!すぐにどっか行け!、
絶対に日ノ本には一歩たりとも足を踏み入れさせない!
高らかにそう宣言し、威嚇射撃の嵐!
どっか行くまで執拗に撃つ!撃つ!!撃つ!!!

自衛隊員が皆、戦闘服に「日の丸」を縫い付けて
あるのが笑えるね!日本人は犬畜生にも劣るという
意識を自国民に植え付けるためにやってんだろう。

結局、飛行機は韓国に逃げ帰るけれど、
着陸しようかな?と思ったら、韓国民も
アンケートの結果、反対多数なんで降りてくんな!と。
お前らは鬼か。
非常宣言1.png
同じ飛行機に蛭子能収さんも搭乗していたようだ。

すばらしき反日映画の爆誕であった。





■本編出演 ソン・ガンホ、原田泰造、チョン・ドヨン、
 キム・ナムギル、イム・シワン、キム・ソジン、
 パク・ヘジュン、ウ・ミファ、ヒョン・ボンシク、
 蛭子能収、ムン・スクさんほか。





評価 ★☆☆☆☆
nise!(20) 

「シン・ジョーズ」2016 [映画・洋画]

シン・ジョーズ.jpg
〔2016年/アメリカ〕




海水浴客で賑わうカリフォルニア州サンディエゴの
ビーチに、突如として謎の焼死体が浮かび上がった。

さらに、焼かれた魚の死骸も次々と打ち上げられる。
ライフセーバーのジーナとカプランが調査を開始すると、
核実験の影響で進化したサメの仕業であることが判明。

体内に核エネルギーを持つサメは炎に包まれながら、
ビーチにいる人々の命を次々と奪っていく。





ゴジラ、ウルトラマン、エヴァンゲリオン、仮面ライダー、
クレヨン・・・と「シン」シリーズを見続けてきた者に
とって見過ごす事の出来ない一作がコレ!

・・・と言っても、2016年から見過ごしてきて、
現在に至っていたのだ。

往年の大ヒット作「ジョーズ」がついに、
「シン」シリーズに!これはもう期待するなと
いうほうが無理だろう。

「ジョーズ」も一作目が当たってしまったため、
無駄に続編が製作・公開されてきたが基本は
サメVS人間と至ってシンプル。本作もそれは不変。
サメVSわれら人類。

だが、さすがは「シン」の冠を戴いた作品。
サメはサメでも一味違う!
核実験の影響により、サメ自体がミニ原子炉と化し、
触れたもの、被爆させたものすべてが炎上する!

被爆した魚を食べた人間まで発火して、
大爆発を起こすのだ!

そんな化物に挑むのは、体のアチコチにタトゥーを
入れた今どきのカップル。バカップルにもホドが
あるのだが、男が特に「使えない」

ここ一番のところで連続してやらかす。

追い詰められた彼は船上で
「アイラブユ~!!ジィィィナァ~!!」と
叫びながら、サメをおびき寄せるため、
バケツに汲んであった動物の生き血を頭から浴び、
海に飛び込む!!こっちだサメ野郎!!

しかしサメはさすがにシン・ジョーズ!

男なんかに興味はない。
追いかけるのは女のみ。
男、ガン無視。

ノコノコと船の上に戻る男・・・。

・・・この中身のなさよ。

まるで中学生が徹夜で書き上げたような物語。
それを金持ちの父親が出資して、子どものために
映画化してみました!ウチの子最高!

そもそも原題は「Atomic Shark」
シン・ゴジラが当たったので、あやかっちゃおう!
という、レンタルビデオ全盛時にまったく無関係の
映画を買い付けてきて、邦題のみ「ターミネーター」
やら「ロボコップ」やら好き勝手つけまくって、
お客に誤認させて借りさせようとする姑息な時代を
思い出した次第。

今でもこんな事やってんだな・・・。




■本編出演 レイチェル・ブルック・スミス、
 ジェフ・フェイヒー、デビッド・ファウスティーノ、
 ボビー・カンポ、マライア・ボナー、
 イサイア・ラボーデさんほか。




評価 ★☆☆☆☆
nise!(15) 

「アメイジング・スパイダーマン」2012 [映画・洋画]

アメイジング・スパイダーマン.jpg
〔2012年/アメリカ/コロンビア ピクチャーズ〕




ピーター・パーカーは、ちょっとサエナい高校生。
正義感は強いが、女子にはモテない。

両親は彼が幼いときに謎の失踪をとげ、
それ以来、ベンとメイの伯父夫婦に育てられてきた。
ある日ピーターは父の消息を探るため、
オズコープ社で遺伝子を研究するコナーズ博士を訪ね、
実験中の蜘蛛に首筋をかまれてしまう。

翌日、ピーターの人生は激変する。
蜘蛛のように自由自在に動き回れるパワーとスピード、
超感覚で危険を感知する "スパイダーセンス"を
身につけたのだ。

ピーターはその能力で悪と闘い、
"スパイダーマン"と呼ばれるスーパーヒーローとなった!




「スパイダーマン3」の公開が2007年。
本作は2012年製作。これだけ「間」があけば、
さぞかし技術も進み、さらにすばらしい蜘蛛男の
世界を見せてもらえるのだろう!・・・、
期待に震えてスイッチオン!

・・・アレ?おもしろくない。

ストーリーはまた最初から仕切り直しか。
もう定番の蜘蛛に噛まれて、スパイダーマン誕生。

2000年代初頭のCGがまだこなれていなかった時代の
ほうが画面に「爽快感」があったぞ。

スパイダーマンも確実に「ヒーロー」然としていた。
画面は綺麗なのだが、どうにも入り込めない。

だが、過去作から踏襲しなくていい部分を、
しっかり学習し、受け継いでいる。
それはヒロインがトンデモ女で、観客側からは
どうにも好きになれない。
なのに主人公のピーターは、そんな女に惹かれている。

そして一番気に入らないところは、
近年の映画によく見られる演出で、
一度物語がハッピーエンドで終わりかけた瞬間、
新たな敵の存在が観客に見せ付けられる・・・。

そう、「続編ありき」で作っているから、
この第一作で全力を出し切っていないのだ。

これ以上の物はもう作ることができない!
自信作だ!見てくれ!!

こういう製作者の意気が感じられない。

まだまだ、おもしろくなる部分は取ってあるよ~、
次も必ず観てね~。そんな感じだ。

世間的な評価は非常に高い作品なのだが、そのような
理由で私の評価は辛口とさせていただく。激辛である。




■本編出演 アンドリュー・ガーフィールド、エマ・ストーン、
 リス・エヴァンス、デニス・リアリー、マーティン・シーン、
 サリー・フィールド、イルファーン・カーン、
 キャンベル・スコット、エンベス・デイヴィッツ、
 クリス・ジルカ、マックス・チャールズ、
 C・トーマス・ハウエル、ジェイク・キーファー、
 ハンナ・マークス、ジル・フリント、マイケル・マッシー、
 スタン・リーさんほか。




評価 ★☆☆☆☆


nise!(17) 

「スパイダーマン3」2007 [映画・洋画]

スパイダーマン3.jpg
〔2007年/アメリカ/マーヴェル・エンタープライゼズ=
ローラ・ジスキン・プロダクション〕




市民に愛される存在となったスパイダーマン。
その正体であるピーター・パーカーも学業の傍らで
愛するメリー・ジェーン・ワトソン(MJ)との
交際を続け、順風満帆な日々を過ごしていた。

MJも女優としての活動を続けており、
ついに念願のブロードウェイ・デビューを果たすまでに。

ピーターはMJへのプロポーズを決意し、
メイおばさんにその事を打ち明けた。

ピーターは最新鋭の装備に身を包んだ
「ニュー・ゴブリン」こと親友ハリー・オズボーンの
襲撃を受ける。ハリーはピーターが父ノーマンを
殺したと思い込み、密かに攻撃の機会を窺っていた。

闘いの末、ハリーは頭部を強打し記憶を失う。

同じ頃、警察が郊外でフリント・マルコという男を
追いかけていた。彼は娘の医療費を手に入れる為に、
かつて強盗に加担して車を奪おうとした際、
誤ってピーターの叔父であるベンおじさんを
殺害してしまった真犯人だった。

刑務所から脱獄したマルコは物理研究所の構内に
逃げ込むが、そこで行われていた分子分解の実験に
巻き込まれ、体が砂で構成されている怪人
「サンドマン」と化してしまう。

警察におじさんを殺した真犯人を知らされ、
私怨にかられたピーターは、謎の液状生命体
「シンビオート」に寄生され、気がつけば
今まで以上のパワーを持った
「ブラック・スパイダーマン」となっていた…。




残念!2を超えることは出来なかった。
今回、スーパー科学兵器を操るハリーの助けなしでは、
戦いに勝つことはできなかったし、
ラスト、いきなり改心するサンドマン。
今までの暴れっぷりは一体なんだったのか。

それにしても不快極まりないのがヒロインのMJ。
またしてもあっちの男、こっちの男とフラフラ。
この女のどこにそれほどの魅力が存在するのか?

アパートの大家の娘、あれなんかサイコーだろう?
あっちをヒロインにすべきなんだよ。

この時代のCGが今も古びてはいない事に驚く。
「スパイダーマン」という作品に絶妙に合致したCG。

昔は実際に出来ない場面を作るためにCGを使用した。

今は違う。
時間節約のため、費用節減のため、普通に撮影できる
ものまですべてCGで済ませてしまう。
これでは画面から人間の熱、吐息が伝わってこない。

CGの使い方を映画製作陣は間違っている。

今も事あるごとに製作のウワサが絶えない、
サム・ライミ監督による第4作。

彼のスパイダーマンはここまでで良いかな…という印象。




■本編出演 トビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、
 ジェームズ・フランコ、トーマス・ヘイデン・チャーチ、
 トファー・グレイス、ブライス・ダラス・ハワード、
 ジェームズ・クロムウェル、ローズマリー・ハリス、
 J・K・シモンズさんほか。





評価 ★★★☆☆
nise!(11) 

「スパイダーマン2」2002 [映画・洋画]

スパイダーマン2.jpg
〔2002年/アメリカ/マーヴェル・エンタープライゼズ=
ローラ・ジスキン・プロダクション〕




ピーターはスパイダーマンとして日夜悪と闘いながら
大学にも通っていた。しかしヒーロー稼業の忙しさ
ゆえに大学は落第寸前。

バイトも次々とクビになってしまう。
そんな中、メイおばさんが開いてくれた
誕生パーティーでMJとハリーに久々の再会を果たす。

しかしゴブリンの一件以来MJとの距離は広がり、
ハリーともどこかぎこちなくなっていた。

ある日、ピーターはハリーの紹介で尊敬する
科学者オットー・オクタビアスと出会う。
ハリーは父、ノーマン亡き後、オズコープ社の
社運を賭けた核融合プロジェクトを仕切っており、
その中心人物がオクタビアスだったのだ。

オクタビアスはピーターを好意的に迎え入れ、
科学に寄せる情熱を力説した。妻ロージーとも
仲むつまじいオクタビアスは、ピーターにとって
まさに理想の存在だった。

翌日。オクタビアスが観衆の前で核融合の
デモンストレーションを行う日がやってきた。

オクタビアスは脊髄に人工知能を搭載した
金属製のアームを直結し、そのアームで人間の
入り得ない状況下での実験を披露するという。
実験は順調に進んでいったが、実験装置に
過負荷がかかり、強力な磁場が発生した。

会場は粉々に破壊され、観衆はパニックに…!




サム・ライミ監督によるシリーズ第2作。
日本人が好みそうな「ヒーローの苦悩」が
描かれており我が国でも大ヒットを記録したのは
記憶に新しい…って、もう20年前の映画かよ?!

正体を隠して、正義を守る行為。
「スパイダーマン」は人々に感謝され、喝采を浴びるが、
「ピーター」としての自分はスパイダーマンのおかげで、
女には逃げられ、バイトはクビになり、やってらんねぇ。

しかも最近、なんだか体調がおかしい。
スパイダーマンとしての能力が発揮できなくなってきた。

もうヒーロー廃業だ!

これが今回のテーマ。

しかし、一度ヒーローを味わった者は、
目の前で人々が危機に陥る場面を見てしまうと、
じっとしていられない体質になってしまっている。

自分なら救える、自分しか救えない。
なのに、行かないのか?助けないのか?

やっぱり行っちゃう。

地下鉄の暴走を命がけで阻止し、意識を失う
スパイダーマン。乗客は無言で彼をリレーのように
車内へと運ぶ。

ピーターはマスクがはがれており、その素顔を
晒している。乗客はスパイダーマンがピーターだと
知るが、誰一人としてスマホで撮影したり、
すぐにX(旧ツイッター)に投稿したりはしない。

子どもたちまでが、この事は誰にも話さないと告げる。

そこへ敵が襲ってくるが、人々は逃げる事なく、
ピーターをかばう。すばらしい名シーンである。
かなわないのがわかっているのに、それでも
我々を救ってくれた英雄を今度は自分たちが守ろうと
するのだ。

ラストは教授がいいひとにならなければ、完全に
スパイダーマンの敗北だったね。
あっち行ったりこっちについたりするヒロインは、
結婚式直前に「卒業」よろしく、式場から
花嫁衣裳のまんま、ピーターのもとに走ってくるし、
とんでもねぇ女だよ。

それもこれも、控えている「第3作」のために、
ここですべて完結させる訳にはいかないからね。
という訳でつづくのである。




■本編出演 トビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、
 アルフレッド・モリーナ、ジェームズ・フランコ、
 ローズマリー・ハリス、ドナ・マーフィ、
 J・K・シモンズ、ダニエル・ギリースさんほか。




評価 ★★★☆☆
nise!(10) 

「ザ・ボーイズ」シーズン3 2022 [映画・洋画]

unnamed-1「ザ・ボーイズ」シーズン3.jpg
〔2022年/アメリカ〕




平穏な1年が過ぎた。
ホームランダーはすっかりおとなしくなり、
ブッチャーは、よりによってヒューイの指図を
受けながら政府のために働いている。

しかし2人の心には、平和と静寂を血と骨に
変えたいという衝動があった。
能力者を倒せるという謎の武器の情報が
ボーイズにもたらされ、セブンとの衝突、
戦争へと動き出す。

そして彼らは、初代スーパーヒーロー、
ソルジャー・ボーイの伝説を追うことになる。





コレはダメだ。
最強の超能力者・スーパーヒーローの集団に、
力を持たない一般人の集団、ボーイズが戦いを挑む。

知恵と勇気と団結力でいかに戦うのか?
それが本作の一番のキモであったハズだ。

それが、本シーズンでは一般人のボーイズ側も
薬品を使用すればスーパーヒーローの超能力を
手に入れることが出来てしまう。
これではヒーローVSヒーローの力の争いになって
しまう・・・。

ここでかつて英雄とあがめられながら、その強大な
力を怖れた者たちにより封印されていた
ソルジャー・ボーイなる最強戦士が目覚めてしまう。

なんとかかんとか言いくるめて、
ソルジャー・ボーイを味方につけたボーイズたち。

ついにホームランダーとの一大決戦!となったその時、
つまらぬ事から、ホームランダーそっちのけで、
ボーイズ側が手のひら返しでソルジャー・ボーイを
フルボッコ!おいおい、ホームランダーを倒せる唯一の
手段がソルジャー・ボーイなのに、なんで仲間割れしてんだ?

あげくの果て、ホームランダーは悠々と戦いの場からご帰宅。

スタッフはここで一度、決着をつけておくべきだった。
次のシーズンにホームランダーを登場させるため、
延命処置を施してしまった。

せっかく最強戦士が出て来たというのに、
ここでもう使い捨て!

物語の発端である、ヒューイの復讐の物語も
すっかりなりを潜めてしまい、無惨に殺された
彼女の事など、新しい女が出来るとすっかり忘れて
しまった。目の前で両手だけを残して、
肉片とされた彼女のことを。

目の前に加害者であるスーパーヒーローがいても、
彼女のことを思い出すことすらしない・・・。

こんなにおもしろくなる要素が詰まっているのに、
話を引き延ばそうとするあまり、話数が進んでも
物語自体がまったく進展しない、これは厳しい。





■本編出演 カール・アーバン、ジャック・クエイド、
 アントニー・スター、エリン・モリアーティ、
 ドミニク・マケリゴット、ジェシー・T・アッシャー、
 ラズ・アロンソ、チェイス・クロフォード、
 福原かれんさんほか。




評価 ★★☆☆☆
nise!(8) 

「ザ・ボーイズ」シーズン2 2020 [映画・洋画]

ザ・ボーイズ2.jpg
〔2020年/アメリカ〕




ビリー・ブッチャーは、ホームランダーに
殺されたと思っていた妻のベッカが生きている
事を知らされる。妻にはホームランダーとの間に
できた息子ライアンがおり、彼らはヴォート社の施設に
隔離されていることを知る。

ベッカを取り戻そうとするブッチャーの前に
立ちふさがるホームランダー。

その一方で、ヴォート社設立時から活動している
ストームフロントや、ヴォート社の姿勢に疑問を
抱くヴィクトリア・ニューマン議員も現れ、
ヒーローとボーイズの戦いは混迷していく。




おもしろいのだが、ここまでの下ネタやグロテスクな
描写は必要なのかと感じはじめる。シーズン1より、
より過激な描写が展開されるが、肝心のストーリーが、
時間稼ぎで引き延ばされて、なかなか進まない。

原作に追いつかないよう、配慮して回想シーンや、
前回のあらすじで散々延ばしに延ばした、テレビ版
「ドラゴンボールZ」のようだ。

すでにシーズン3の製作が決定しており、
物語はここで完結しないのも・・・。

さすがアメリカと思わせるのは全8話構成だが、
各話数の時間が55分~68分と実にアバウト。
日本ならばCMの時間もキッチリ計算して、
本編47分!とピッタリ製作し、テレビ局に納品。

また、やはりアメリカ製作なのは、やはり東洋人を
自分たちより下に見てるのが、見て取れる。
東洋人姉弟の扱いの雑なこと。

超能力者の弟は散々暴れ回ったが、ナチス女が
出て来た途端に瞬殺!あれだけの力を使うまでもなく。
姉もまた超能力者なのに、なぜか見殺し・・・。

とりあえずシーズン2のクライマックスとして、
ベッカを殺してみました。息子のライアンがついに
超能力に目覚めました!…つづきが気になるでしょ?、
シーズン3も続けてみてね!…そんな印象。





■本編出演 カール・アーバン、ジャック・クエイド、
 アントニー・スター、エリン・モリアーティ、
 ドミニク・マケリゴット、ジェシー・T・アッシャー、
 ラズ・アロンソ、チェイス・クロフォード、
 福原かれんさんほか。




評価 ★★☆☆☆
nise!(11) 

「ザ・ボーイズ」2019 [映画・洋画]

ザ・ボーイズ.jpg
〔2019年/アメリカ〕




ヴォート社はヒーローを200名以上抱える大企業。
グッズ販売やプロモーション活動を行い莫大な利益を
得て巨大なビジネスを展開している。

中でもトップの7人はザ・セブンと呼ばれ、
絶大な人気と力で市民を危険から守っている。

電気屋で働くヒューイは気の弱い性格で、
自身の昇進について上司に言えないでいた。

恋人であるロビンとは裕福ではないにしても
それなりに幸せを感じており、将来を誓い合った
ばかりだ。そんな矢先、目の前の彼女が高速で
やってきた何かに衝突し、一瞬で死んでしまう。

それは、セブンの一人である超高速移動能力を
持つヒーロー、Aトレインだった。

唖然とするヒューイに対し、彼は任務があると言い、
そのまま立ち去ってしまう。
その後、殺したAトレインからの直接の謝罪もないまま、
多額の慰謝料を受け渡そうとするヴォート社の
誠意のない態度に怒りを覚えるも、彼にはそれを
ぶつける勇気もない。

父は慰謝料だけでももらうように進めるが、
謝罪もないまま和解はできないと断るヒューイ。

そんな中、彼の前に突然FBIのブッチャーと
名乗る男が現れた。彼はヒーローのせいで毎年
数百人が死んでいる事実から、ヒーローへの
仕返しを持ちかけてくる。

しぶしぶその提案に乗ったヒューイは、
ブッチャーと共にある場所へと向かう・・・。





スーパーヒーロー=正義の味方ではない。
むしろ、その逆。
一般人にはないチカラを持っているがために、
調子のノっている悪党ばかりである。

そんな強大なスーパーヒーローに立ち向かう、
一般人たちによる戦いの物語である・・・と、
言いたいところだが、一筋縄ではいかない。

とにかく描写がグロテスク。
さすが18歳未満ご遠慮くださいだけな事はある。
お子様には決してオススメできない。

主人公も最初こそ、殺された彼女の復讐を誓い
ながら、次の彼女が出来たら、それはもう忘れて
しまったかのようだ。この辺のストーリーが一貫
していれば、まだ復讐劇として見られるのだが…。

アメリカにとって「いいカモ」日本にも配慮は
バッチリだ!スーパーヒーロー(特殊能力者)の
中には「キミコ」なる東洋人も登場!
しかも、これが障害者で喋れない!バリアフリー!!

しかし、飽きさせずに次のエピソードを見たくさせる
作劇はさすが。なぜ、このような大人向け特撮が、
日本で製作できないのだろうか。

「タイガー&バニー」がこれに近いだろうか。
あれに予算をつぎ込んで、実写化できればあるいは…。





■本編出演 カール・アーバン、ジャック・クエイド、
 アントニー・スター、エリン・モリアーティ、
 ドミニク・マケリゴット、ジェシー・T・アッシャー、
 ラズ・アロンソ、チェイス・クロフォード、
 福原かれんさんほか。




評価 ★★★☆☆
nise!(10) 
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