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「贖罪の奏鳴曲」2015 [テレビドラマ平成]

贖罪の奏鳴曲.jpg
〔2015年/日本/WOWOW〕




弁護士の御子柴礼司は、どんな罪名で起訴されても、
必ず執行猶予を勝ち取るという不敗の弁護士。

その分依頼人から巻き上げる報酬も法外で
悪評が絶えない。依頼をしてくる客層も悪く、
周囲から敬遠されるばかりではなく、
愛用の高級車に傷をつけられるなど
嫌がらせを受ける日々だった。

そんな御子柴が、係争中で被告人が
圧倒的不利に立たされている保険金殺人事件の
国選弁護士を買って出る。容疑は、町工場の
経営者の妻・東條美津子が保険金欲しさに
入院中である夫の人工呼吸器のスイッチを切って
殺したというもの。

無罪を主張する美津子は自宅に半身不随で
車いす生活の息子・幹也を残している。
そんな中、事件の真相に迫っていた
フリーライターが水死体で見つかった。




2019年に放送された『悪魔の弁護人・御子柴礼司
贖罪の奏鳴曲〜』と同じ中山七里先生による原作の
映像化作品。

最初はまったく気づかず「御子柴」という特徴的な
主人公の名字で気づいた次第。

自分自身にゆるぎない自信を持ち、余裕たっぷりの
常人離れした、誰の意見も聞き入れないキャラクターを
演じさせたら日本一の三上博史さん。

どちらがよかった?と聞かれると、やはり話数の多い、
東海テレビ版の要潤さんに軍配があがる。
彼の方が過去に殺人を犯したという影を体現していた
と思える。

フリー・リリンキーさん、今回は刑事を演じるのだが、
(この人もやくざだったり、浮浪者だったり演じる
役柄の幅が広い)いくら過去が殺人者だからって、
罪を償って社会生活を送る者に対して、必要以上に
つきまとい、償えと迫り、とどめには死ねと言い放つ。

そんな刑事、アリか?ちょっとやり過ぎ。

本作の登場人物は全員、どこか気持ち悪く、
誰一人として同情も、感情移入もできない作り。

三上博史さんの舞台芝居を見せつけられた後味…。





■番組出演 三上博史、染谷将太、とよた真帆、白石隼也、
 野間口徹、山下容莉枝、堀部圭亮、中原丈雄、 
 リリー・フランキー、信太昌之、谷藤力紀、本田大輔、
 水崎綾女、中脇樹人、菅田俊、勝矢、川添野愛、
 黒沢あすか、川瀬陽太、平祐奈、百瀬朔、螢雪次朗、
 斉藤陽一郎、吉田鋼太郎さんほか。




評価 ★★☆☆☆
nise!(18) 

「トクソウ」第3話~第5話 2014 [テレビドラマ平成]

トクソウ.png
〔2014年/日本/日活〕




桜井智子殺害事件を追う織田と奥村警部補は
真犯人にたどり着こうとしている。

そのころ、特捜部ではついに民自党幹事長、
谷山逮捕の時を迎えていた。谷山の出頭を
待ち構える鬼塚副部長。

しかし突然、篠原部長に呼び出されることに。
大手ゼネコン贈収賄事件と不可解な殺人事件が
結びつく時、日本の検察とマスコミの腐敗した
「偽りの正義」が暴走していく…。




ラスト、桜井記者殺害の意外な真犯人が逮捕される
のだけれど、検察が巻き込まなければ死ななくて
いいポジションのキャラクターだったのに。

余り殺してしまう必要もなかった気がする。
殺される直前で助かる・・・でもよかったような。
そうすればシーズン2もありえたかも。

三浦友和さん演じる鬼塚も非情になりきれない
部分が惜しい。鬼検事で鬼塚というネーミングも
よくあり過ぎるパターンである。

吉岡秀隆さんは成長して鬼塚の後を継いでいける
ほどの検事に・・・なっていくようで、上部の画像が
それを思わせるラストカットなのだが、前髪を
あげただけで、それほど強く成長した風には見えない
のが残念。やはり純は純のままのようで・・・。

どちらかと言えば、鋭い検事よりも、
追い詰められて自殺してしまう、中小企業の社長、
あたりが似合っているように思う。

ドラマ自体は続きを見たくなるように構成されて
おり、イッキに5話連続で見てしまった。
見終えた後、「あぁ…やはりフィクションだよな」
と少しばかりの虚しさが残った。




■番組出演 吉岡秀隆、三浦友和、田中壮太郎、深水元基、
 佐野史郎、森田順平、河野洋一郎、深沢敦、二階堂智、
 矢島健一、佐々木勝彦、斉木しげる、松重豊、坂口進也、
 真飛聖、長谷川朝晴、吉沢悠、霧島れいか、でんでん、
 大西武志さんほか。





評価 ★★★☆☆
nise!(19) 

「トクソウ」第1話/第2話 2014 [テレビドラマ平成]

トクソウ.jpg
〔2014年/日本/日活〕




最強の捜査機関といわれる特捜検察。

千葉地検から異動となった検事・織田俊哉は、
着任早々、特捜部副部長・鬼塚剛 が指揮する
直告班への配属を言い渡される。

特捜部の精鋭部隊とされる鬼塚班は、ダム建設を
担った大手ゼネコン・大日本建設と県知事の
贈収賄事件に着手していた。

織田は軍隊のような組織である特捜部の威圧感に
戸惑いながらも捜査を進めていく。
一方、毎朝新聞の司法記者・桜井智子もまた
贈収賄事件の真相を追っていた。

男社会である司法記者クラブの中でスクープを
勝ち取るため、智子は検察上層部に接触していく。
大日本建設の一斉捜査で贈賄を示唆するメモを
発見した鬼塚は、決定的な証拠がないまま
裏金授受のシナリオを作り出していた。

裏金の授受は本当に行なわれたのか、
鬼塚の捜査に疑問を抱く織田は独自の捜査に乗り出すが…。





由良秀之先生の小説をWOWOWが連続ドラマ化。

三浦友和さんは良い俳優だ。
百恵・友和の赤いシリーズだけで終わるアイドル俳優
ではなかったのも頷ける。70年代~80年代の芸能雑誌
を掘り返してみると三浦友和さんの多才さがよくわかる。

歌って、弾いて(楽器を)、ラジオ番組の
ディスクジョッキー…とマルチタレントの走りのようだ。

そんな彼が検察の上部、強引な捜査を繰り返し、
徹底的に正義組織の中の悪党を演じるのが本作。

狙いをつけた獲物がしろかクロかは関係ない。
まずシナリオを作り、その筋書き通りに自供を取り、
後は粛々と進行させていくだけ。
ゲームの攻略のように。

吉岡秀隆さん演じる主人公がそんな組織を変えようと
奮闘する・・・。

現実社会も今「裏金」で揺れているが、
これもまた本丸までたどり着く事なく、
ほどほどの所で手打ちになってしまうの
だろうな…とは予想される。

現実には三浦友和さんのように気骨ある
悪徳検事は不在。実に歯がゆいな・・・。




■番組出演 吉岡秀隆、三浦友和、田中壮太郎、深水元基、
 佐野史郎、森田順平、河野洋一郎、深沢敦、二階堂智、
 矢島健一、佐々木勝彦、斉木しげる、松重豊、坂口進也、
 真飛聖、長谷川朝晴、吉沢悠、霧島れいか、でんでん、
 大西武志さんほか。





評価 ★★★☆☆
nise!(16) 

「宿命」2004 [テレビドラマ平成]

宿命_.jpg
〔2004年/日本/WOWOW〕




和倉勇作はかつて、医大進学を諦めた過去を持つ。
初恋の女性・美佐子とも別れ、苦悶の青春を
過ごして警察官になった。

そんな彼の前に、殺人事件の容疑者として、
学生時代のライバル・瓜生晃彦が現れる。

脳外科医として活躍する晃彦は、奇しくも
美佐子の夫となっていた。宿命の再会の後、
徐々に明かされる秘密の数々。

そして最後に待ち受けるものは。
刑事と容疑者になった幼なじみ。
二人を待ち受ける「宿命」とは?




出演者にいい男といい女を揃えすぎて、
画面が非常にウソ臭くなる典型的な作品。
さらには戦時中、秘密裡に行われていた
頭の中身をいじくっちゃうロボトミー手術などが
ストーりーに絡んで来て、さらにウソ臭さ爆発。

飯島直子さんはロボトミー手術の被害者で、
クルクルパー役なのでセリフを覚える必要もない
実においしい役どころ。

大体、クルクルパーなのに、あんなに身綺麗にして
湖のほとりでクルクル笑いながら回ってるワケがない。
リアルさを追求するならノーメイク、ノーヘアセット、
ノーモア前田亘輝でクルクル回るべきである。

東野圭吾先生もこのような映像化を
よくも許したもんだ。とは思うが原作を未読なため、
ひょっとしたら「忠実な映像化」で、
「忠実に非現実的」な出来栄えで原作者も大満足!
なのかも知れない。

唯一の見どころは中村嘉葎雄さんによるボウガンでの
射殺シーンが「新・必殺仕置人」の巳代松を連想させた。
それだけ。




■番組出演 藤木直人、柏原崇、本上まなみ、飯島直子、
 矢島健一、水川あさみ、手塚理美、筒井真理子、品川徹、
 大出俊、東幹久、中村嘉葎雄さんほか。





評価 ★☆☆☆☆
nise!(15) 

「なぜ君は絶望と闘えたのか」2010 [テレビドラマ平成]

なぜ君は絶望と闘えたのか.jpg
〔2010年/日本/テレパック〕




1999年夏。週刊潮流の記者、北川慎一は、
無惨にも18歳の少年に妻子を奪われた青年、
町田道彦の取材へ足を運んだ。

妻子を奪った少年は、法律によって
手厚く守られているが、被害者の心の傷は
生涯癒えることはなく、国や司法から
蔑ろにされている。無念と孤独に
押しつぶされそうになっていた町田の激情に
触れた北川は、犯人の実名を書いた手記を
出さないかと提案する―。




1999年、実際に起きた山口県光市母子殺害事件の
セミドキュメンタリー作品。

被害者役、眞島秀和さんにとって渾身の一作じゃない?!
時間が経過するごとに、実際の被害者である、本村洋さんが
乗り移ったかのような演じっぷり!
ここまで素晴らしい代表作があれば、眞島秀和さんは
もういつ引退してもいいよ!それほどいい。

法律とはなんなのだ?警察は、地検は、弁護士は、
裁判所は弱い者の味方ではないのか?

なぜ被害者がここまでつらい思いをし続けなければ
ならないのか?犯人は未成年だった。
ただ、それだけの理由で法律により守り続けられる。

長い時間をかけてようやく死刑判決が下るが、
それはただ、下っただけに過ぎない。
犯人は今この瞬間も、のうのうとメシを食らい、
テレビを見、屁をこいて、眠りにつく。税金で。


ドラマとして惜しいのは、これが実在の事件をテーマに
製作されており、オリジナル作品ではないこと。
やはり創作は現実の壁を越えられないのか・・・と、
感じてしまう。

そして女性記者のミムラさんのくだり。
あれ、いらない。
幸せと不幸の対比として描いているのかも知れないが、
物語に対してあまり絡みもせず、あげくに寿退社。
それ以後、まったく出てこない。時間のムダ。





■番組出演 江口洋介、眞島秀和、ミムラ、木村多江、
 高橋克実、小澤征悦、市毛良枝、井川比佐志、佐藤B作、
 草笛光子、西岡徳馬、山本圭、益岡徹、柄本明、井川遥、
 田口浩正、甲本雅裕、田山涼成、角替和枝、北見敏之、
 勝部演之、矢島健一、志賀廣太郎、中島久之、利重剛、
 田中実、大河内浩、徳井優、石塚義之、藤間宇宙、
 日野陽仁、冷泉公裕、戸田昌宏、谷川昭一朗、津田健次郎、
 片岡富枝、田中こなつ、秋葉月花、小林優斗、本村壮平、
 土屋裕一、向野章太郎、市村直樹、木村知幸、大畑佳子、
 朝比奈孝二、脇内圭介、青木一、金子ゆい、大櫛エリカ、
 南好洋、堤匡孝、吉村玉緒、佐々木なふみ、田中大士、
 中島そよか、大波誠、ともさと衣、田島俊弥、浅里昌吾、
 小林櫂人さんほか。





評価 ★★★★☆
nise!(17) 

「みこん六姉妹」2006 [テレビドラマ平成]

みこん六姉妹.jpg
〔2006年/日本/THE WORKS〕




寿二葉は和菓子屋『寿や』の六人姉妹の次女・32歳。
誰も継ぐ人のいない『寿や』の暖簾を守るため、
看護師の職を辞し、跡継ぎを名乗り出て家に入った。

母の死後、妹達の面倒、家事の切盛りを一手に
引き受けてきた二葉。そんな中、姉妹の中で初めて
四女・四麻子が結婚することになり、結婚式当日を
迎えた。

妻の遺影の前で、頑固な和菓子職人の父・松太郎も
感無量の面持ちだ。
しかし式の最中、四麻子の妊娠が発覚。
なんと花婿とは別の相手との子供を妊娠していると
いう四麻子。結婚は中止となり松太郎は激怒!




アマプラで配信されているのを発見。
本放送以来に見てみる。
・・・ほぼ忘れてるな・・・。

大和田伸也さんがいい声で怒鳴りまくってた
ドラマ・・・という印象しか残ってなかった。
女6人もいれば問題が次から次に起こるもんだ。
特にオトコ関係で。

さすがに20年近く前の作品となると、出演者の
現在の老けっぷりを知っているため、切なく
なってしまう。見ている側のこっちも同じだけ
トシをくっているのはさて置き。

日本から「昼ドラ」という文化が消えて久しい。
お手軽なバラエティーやニュースは製作、放映
するほうにとっては「ラク」なのだろうが、
消滅させてしまうには惜しい「枠」だった。

こうして配信やDVDで再見できる昼ドラは
ほんのわずか。そのほとんどが消去、もしくは
しまい込まれたまんまになっている。

文化遺産を眠らせておくのは本当にもったいない。

主演のはしのえみさんと綱島郷太郎さんは
この番組の共演がきっかけでご結婚。
なんでも共演してみるもんだな。




■番組出演 はしのえみ、田中美奈子、遊井亮子、加賀美早紀、
 広澤草、浜丘麻矢、綱島郷太郎、筒井巧、逸見太郎、
 大和田伸也、石井トミコ、若原瞳、吉田里琴(吉川愛)、
 山田スミ子、前田耕陽、稲田奈緒、榊原雄太、澤村一間、
 古澤蓮、久川徳明さんほか。




評価 ★★★☆☆
nise!(19) 

「きんぴか」第2話~第5話 2016 [テレビドラマ平成]

きんぴか.jpg
〔2016年/日本/WOWOW〕




山内の収賄の真相を追っていた草壁が死体で発見された。
現場では天崇連合会のバッジが発見され、田之倉と
岩松に容疑が掛かる。

そんな中、山内がテレビの生放送番組で無実を
訴えることを知った広橋は、草壁の死を前に
気持ちが揺らいでいた。

一方、危篤だった総長が意識を取り戻し、
次の幹部会で天崇連合会の五代目を決めると宣言。
それを聞いた健太は…。




なぜだろうか。
毎回、真実の悪党の悪さが暴かれて、報いを受ける。
なのに、本作には「爽快感」がない。

ザマァ!と視聴者が感じられないのだ。

やはり仕置をする側の人間が弱者ではなく、
それぞれに「自業自得」な部分がある。
そして全5話という話数では、各人の描き込みが
圧倒的に足りない。

なので登場人物に対して、感情移入する余裕がない。
飯島直子さん演じる看護師、血まみれのマリアにしても、
もう少し深く描いてくれないと、ただ単にヤクザとすぐ
寝てしまう、尻軽女のように映る。

続編が作られていないのが、それを証明しているのか。
キャスティングはいいのになぁ。ピエール瀧さん以外。





■番組出演 中井貴一、ユースケ・サンタマリア、ピエール瀧、
 綿引勝彦、飯島直子、村井国夫、品川徹、青柳翔、三浦誠己、
 岩松了、伊藤祐輝、大和孔太さんほか。




評価 ★★★☆☆
nise!(9) 

「きんぴか」第1話 2016 [テレビドラマ平成]

きんぴか.jpg
〔2016年/日本/WOWOW〕




天崇連合会岩松組の組員・阪口健太が、敵対する
銀鷲会組長を射殺。それから13年。

“務め”を終え出所した健太を出迎えたのは、
老刑事・向井ただひとり。

大勢の組員の出迎えを想像していた健太に
「バカが。捨て駒になりやがって」と
現実を突き付ける。 一方、最強の肉体を持つ
自衛官・大河原勲は安全保障関連法案の撤回を求め
“ひとりクーデター”を起こすが失敗。

また同じころ、政治家・山内龍造の優秀な秘書、
広橋秀彦は山内の収賄容疑をかぶり逮捕された。

そんな健太、大河原、広橋がそろった。
向井は「肚、腕、頭、三つぞろいの悪党がそろったんだ。
理不尽を我慢するこたぁやめて、好きにやってみろ」と
言い放つ。かくして、“3人の悪党”の快進撃が始まる・・・。




浅田次郎先生の原作をWOWOWが連続ドラマ化。
ワウワウのドラマには外れがない。
ヨソの局では見られない重厚なテーマの作品が
多いからだ。これも浅田次郎先生の作品、という事で
第1話を見てみる。

中井貴一さんはいいな。
柔軟、どんな役もこなしてしまう器用さがある。
ただ、鳥肌実に見えて仕方ないのは個人的感想。

ユースケ・サンタマリアさんもいいな。
ただ、うるせぇだけの男から、狂気じみた役どころ
までを的確に演じる。元ビンゴボンゴとは思えない。

ところがだ、ピエール瀧さんが出て来た途端、
この作品は「コント」になってしまった。
普通に考えて、会議室に迷彩服で乗り込んで、
上官に銃を突きつける…こんな事してタダで済む
ハズがないじゃないか!

まだ第1話、設定編のツカミなので大負けに負けて★3つ。





■番組出演 中井貴一、ユースケ・サンタマリア、ピエール瀧、
 綿引勝彦、飯島直子、村井国夫、品川徹、青柳翔、三浦誠己、
 岩松了、伊藤祐輝、大和孔太さんほか。




評価 ★★★☆☆
nise!(5) 

「復讐法廷」2015 [テレビドラマ平成]

復讐法廷.jpg
〔2015年/日本/東映〕




元大学教授・中原誠司はある夜、ひとりの男、
岩崎健二を猟銃で射殺。すぐさま警察に自首する。

岩崎は、中原の最愛の娘・由紀子を殺害した
凶悪犯だったが、法の抜け穴によって無罪放免と
なっていた。中原は、家族を奪った岩崎への復讐。
そして、凶悪犯を罰することのできない日本の
法制度そのものに対する復讐を自らの裁判を
通して果そうとしていた。




ヘンリー・デンカー先生作による、同名小説が
存在するが、原作でも原案でもなく、モチーフとして
製作された…との事で、海外原作を安易に使用すると、
後々、契約問題でややこしくなり、作品そのものが
再見、再発売困難になる事が発生するため苦肉の策と
思われるが、本編終了後のおことわりだけで回避できる
のだろうか。

すでにこの当時の田村正和さんは発声が苦しそうで、
声が出ていないように見受けられる。
しかし、本作では「哀しみを秘めた父親」という
役どころもあり、合っているように感じられた。

長台詞もそれほどなく、物語中でのセリフも必要最小限、
この後のご出演作も「地方紙を買う女」「眠狂四郎」
あたりしか見当たらなく、田村さん最晩年の作品として
最後の輝きをみせてくれる。

主演のふたり、田村正和、竹内結子さんともに、
すでに鬼籍に入っておられるのが哀しい。





■番組出演 田村正和、竹内結子、柳生みゆ、中尾明慶、
 市毛良枝、渡辺大、手塚理美、森本レオ、長谷川朝晴、
 水橋研二、木原勝利、松尾薫、高橋光臣、田中哲司、
 古村比呂、玉木健仁、小野武彦、岸部一徳、立川三貴、
 楠見薫、内野謙太、和泉ちぬ、ノモガクジ、野依康夫、
 大河内奈々子、芝本正、荒田悠良、浅田祐二、柴田善行、
 西村頼子、橋本隆志、井上紀子、木村康志、三浦憲世、
 いわすとおる、鎌森良平、山田永二、内藤邦秋、
 田井克幸、荒田悠良、堀田貴裕、井上久男さんほか。





評価 ★★★☆☆
nise!(10) 

「蒼い瞳とニュアージュ」2007 [テレビドラマ平成]

蒼い瞳とニュアージュ.jpg
〔2007年/日本/WOWOW/ホリプロ〕




歌舞伎町のキャバクラで立てこもり事件が発生。
警官隊が突入するが、犯人は青酸カリを服用し、
その場で自殺を図った。

キャバクラ嬢たちは警察に保護され、
PTSD予防のケアを臨床心理士・一ノ瀬恵梨香が
担当することになった。

派手なファッション、自由奔放な恵梨香に
警察や司法関係者は面食らうが、彼女は
驚くべき能力で事件の背景を素早く
見抜いていくのだった。




とても臨床心理士には見えない、ケバケバしい
ギャル風の深田恭子さんだけが見どころ。
常識から外れた型破りの臨床心理士という設定は
良いと思うのだが、それに「国際テロ組織」が絡んで来る…、
というのは、あまりにもフロシキを広げすぎではないか?

腐ってもWOWOW。出ている役者はよいところを
揃えました。さすがに2007年の作品ともなると、
皆さんの見た目も若い!深田恭子さんも常に胸元全開!

現実の進化のスピードが速すぎるのか、
作品中における演出でも、今の視点で見ると
笑いが起こってしまうような部分が多々見受けられる。
出て来るキャバ嬢のファッション、化粧もそうだが、
皆が2つ折りのガラケーを愛用して、メアドの交換を
行う。

今だと指一本の操作でラインIDを
教えあう事ができるのに。「これがメアドね♡」と、
いちいち説明しながら交換会を行うのだ。
でも、これが当時の「最新」

1話限りではなく、シリーズ物として、
一ノ瀬恵梨香をもっと深く描いていけばおもしろく
なったのではなかろうか。
良くも悪くも2時間サスペンスの佳作止まり。




■番組出演 深田恭子、萩原聖人、麻生祐未、佐津川愛美、
 佐藤江梨子、柄本佑、岡田琉希、篠井英介、笠木泉、
 丸山智己、片桐仁、橋本じゅん、小林且弥、美甘子、
 田代さやか、上野なつひ、土肥美緒、貞平麻衣子、
 田口浩正、松岡璃奈子、大鷹明良、山崎一、荒川ちか、
 松重豊、藤田朋子、寺田農、石橋凌さんほか。




評価 ★★☆☆☆
nise!(8) 
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