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「39 刑法第三十九条」  [映画・邦画]

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〔1999年/日本/光和インターナショナル〕




殺人容疑で逮捕された犯人・柴田真樹には、
事件当時の記憶がない。

やがて裁判が始まると弁護側は心神喪失を主張、
精神鑑定により、被告人が多重人格と認定される。

ところが鑑定を行った教授の助手・小川香深は、
被告人の精神障害は詐病と直感し、独自の調査で
柴田の内面に迫って行く…。

犯行時、犯人が心神耗弱もしくは心神喪失の場合は
罪に問わないという刑法第三十九条の規定をめぐって
繰り広げられる犯人と鑑定人の虚々実々のやり取りを描く。





目の付け所はおもしろい。
けれどもやはり世界で勝負できるスケールではなく、
2時間サスペンスのグレードアップ版、
ギャラの高そうな出演者集めました!的作品に落ち着いている。

かつて未成年のキチガイに妹を殺された男の復讐劇。
しかし「刑法第三十九条」を自分も利用してやる…!。
そんなお話。

法廷での江守徹の早口で聞き取りにくい声の
話しっぷりはリアル。実際の法廷もこんな感じだろうなと
思わせる。その他の登場人物もほとんど喜怒哀楽もなく、
ボソボソと喋り続ける。堤真一の過剰な演技以外は。

本作は2時間かけて堤真一が演技派だと暴いたまでで終了。
物語はこれからも続くのだが、そこは描かない。
…ので、堤真一が復讐を果たしたのはいいが、
妹を殺害した元・少年を殺したのまでは理解できるが、
その妻で妊婦である女性までをも殺害した…という部分は、
疑義が残る…という部分で終わってしまい、
事件の全容が見えてこない。こちらはモヤモヤしたまんま。


しかし20年も前の作品になると出演者が皆、若い!。

鈴木京香さんの美しさは絶品。
そらぁ、真田広之もその付き人の堤真一も、
その色香に惑わされるわ!。
というより、この当時の鈴木京香と共演して、
口説かないという選択肢はないよ。
と言うか、全力で口説かないのは失礼に当たるだろう?。

そこが一番の見どころ。




評価 ★★☆☆☆
nise!(11)