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「エンジェルハート」 第11話~第13話 2005 [テレビアニメ平成]

エンジェル・ハート.png
〔2005年/日本/トムス・エンタテインメント〕




グラス・ハートに実の父親であることを名乗らない
決意をした李大人。リョウは自分が父親代わりになり、
彼女を引き取ることにする。

グラス・ハートは名前がないことに苦しんでいたが、
香瑩(シャンイン)という名前だったということを知る。




第1シーズン完結。
李大人の計らいにより、新宿駅に伝言板復活。
リョウは香の心臓を持つ香瑩を娘=相棒として、
シティーハンターの活動を再開する…というところで
一旦おしまい。

登場人物が皆、トシを取っていってるのがいいね。
「あの頃」よりも落ち着いており、それぞれに
時間の経過を感じさせる。

で、先日9月10日まで新宿駅に本当に伝言板が
復活していたそうだ(!)
シティーハンター.jpg
これは現在公開中の映画の宣伝として
設置されたもの。
しかし、80年代の少年ジャンプ作品の人気は
根強いな!令和の世の中になっても、
まだ商売として成立してしまうなんて。

手堅く作られた「エンジェル・ハ-ト」だったが、
やはりエンディングにTMネットワークが欲しかった。
シティーハンターにはTM!これ常識!




■番組出演 神谷明、伊倉一恵、鈴木千尋、麻上洋子、
 玄田哲章、田中秀幸、小山茉美、矢田耕司、有本欽隆、
 野島裕史、有本欽隆、野島健児、千葉進歩、龍田直樹、
 雪野梨沙、島田敏、日比愛子、緒方恵美さんほか。




評価 ★★★☆☆
nise!(8) 

「エンジェルハート」 第3話~第10話 2005 [テレビアニメ平成]

エンジェル・ハート.png
〔2005年/日本/トムス・エンタテインメント〕





海坊主から「香が戻ってきた」と聞かされた
冴羽リョウは、彼女を追って新宿の街をさまよう。

そのころグラス・ハートは、リョウに会いたい一心で
XYZの謎の暗号を探していた。そしてその暗号を
新宿駅にある伝言板に書き込めば、リョウに会えると
知ったグラス・ハート。

香の幻に導かれるように伝言板を捜し求める・・・。





初対面の見知らぬ人間たちに出会う度、
「香」と呼ばれ、混乱するグラス・ハート。

そりゃまぁそうだわな。

しかし、胸で息づく香の心臓はついに「意志」を
持ち始め、グラス・ハートに語りかけ、ついには
新宿駅の伝言板へと向かわせる。

しかし時の流れは残酷である。
「シティーハンター」連載開始当初は一般には
普及していなかった「携帯電話」がすでにひとり1台、
ヘタすれば2台、3台持ちの時代へと突入していた。

当然、新宿駅には伝言板はすでに…存在しない。

なかなか進まないストーリー展開ではあるが、
10話まで見たところ、グラス・ハートの香化が
どんどん進んでいく。
ついにはハンマーまで使いはじめた。
脳ではなく、心臓が香なだけなのに。

せつないけれど、まぁ、アニメだからね。





■番組出演 神谷明、伊倉一恵、鈴木千尋、麻上洋子、
 玄田哲章、田中秀幸、小山茉美、矢田耕司、有本欽隆、
 野島裕史、有本欽隆、野島健児、千葉進歩、龍田直樹、
 雪野梨沙、島田敏、日比愛子、緒方恵美さんほか。




評価 ★★★☆☆
nise!(12) 

「エンジェルハート」 第2話『香が帰ってきた』2005 [テレビアニメ平成]

エンジェル・ハート.png
〔2005年/日本/トムス・エンタテインメント〕




意識を取り戻したグラス・ハートは組織から逃亡。
そして眠り続けていた間に夢の中で見た、
香とリョウに導かれるように新宿を目指す。

しかし、そこでヤクザに絡まれた彼女は発砲し、
車を爆破させる派手な事件を起こして警察に追われる。
そしてまた何者かに導かれるように、
リョウの親友・海坊主が営む喫茶店に姿を現わす…。




リョウよりも先に香と再会する海坊主。
いまは視力を失い、現役を退いた喫茶店のマスター、
ファルコン。目の見えない彼だけが、香の存在を
認識しているのだ。

この辺の演出はうまいな。

そしてつぶやく。

「香が帰ってきた・・・」と。


第2話まで見た限りでは、リメイクとしては
成功の部類に入るのではなかろうか。
それもこれも、ほとんどの声優さんが前作と同じで
安定の演技をみせてくれているからだ。

と、ここまで書いたところで、
「北斗の拳」再アニメ化の報せが飛び込んで来た。
続編などではなく、原作の最初っからのリメイクに
なる様子。

問題は・・・声だな。

神谷明、古川登志夫さん・・・初代アニメ版の声が
DNAに染みついてるからなぁ…。
しかし、内海賢二さんは?塩沢兼人さんは?
あの当時そのままは不可能なのはわかっているが、
せめて山本百合子さんを加えたお三方だけでも…と、
願わずにはいられない…が、無理だろうなぁ。




■番組出演 神谷明、伊倉一恵、鈴木千尋、麻上洋子、
 玄田哲章、田中秀幸、小山茉美、矢田耕司、有本欽隆、
 野島裕史、有本欽隆、野島健児、千葉進歩、龍田直樹、
 雪野梨沙、島田敏、日比愛子、緒方恵美さんほか。




評価 ★★★☆☆
nise!(10) 

「エンジェルハート」 第1話『ガラスの心臓 ~グラス・ハート~』2005 [テレビアニメ平成]

エンジェル・ハート.jpg
〔2005年/日本/トムス・エンタテインメント〕




台湾マフィアに殺人マシンとして養成された
グラス・ハート。彼女は自殺を図るが、
心臓移植を受けて一命を取りとめた。

一方、シティーハンターこと冴羽リョウは1年前に
最愛のパートナー槇村香を交通事故で亡くしていた。
その直後、香の心臓が強奪されるという事件が起きる。





集英社刊「少年ジャンプ」誌上で連載された
北条司先生による「シティーハンター」
1985年から1991年に終了するまで、6年に渡り、
その間、テレビアニメ、劇場アニメ化も行われ、
大人気を博す。

しかし、その結末はあっけなくやってきた。
編集部から北条司先生が連載終了を告げられたのが、
1か月前。あと4回で終わらせてほしいと。

辞めさせてほしいと幾度も訴えながら、
どうしても辞めさせてくれなかった「ドラゴンボール」
とはエライ違いである。

それ以前に作家側と編集部での確執があったようだが、
その辺は明かされてはいない。

そして、この続編「エンジェル・ハート」がスタート。
連載が行われたのは古巣の少年ジャンプ…ではなく、
新潮社とコアミックスが興した新創刊の
「コミックバンチ」(ここら辺にも大人の事情が
伺える)

本作は元祖シティーハンターの連載期間をはるかに
越えて、2001年より足掛け17年に及んでしまう。

こちらもテレビアニメ化がなされたが製作は、
「シティーハンター」のサンライズではなく、
過去、同じ原作者の「キャッツアイ」を製作した
トムス・エンタテインメントが担当。
この辺にもなんとなく大人の事情が・・・。


で、アニメ版第1話。
見ていて痛々しい。
声優陣もシティーハンターとほぼ同じであり、

「香だけ」がすでに死んでいる。

という設定が痛い。

現在、映画で復活し、人気再燃のシティーハンターだが、
本作で香が過去の人間であるとされたのが影響し、
新作を見ても、この後香は…と考えてしまう。

人気作のリメイクは結構なのだが、キャラクターを
いきなり亡きものにするのはやめてほしい。

ドラマ「俺たちの旅」の洋子も新作では、
演じる金沢碧さんと連絡がつかなかったため、
(多分、言い訳)劇中のセリフでサラリと、
病気で死んだ設定にされてしまっていた。

見ている側には、それぞれの登場人物に思い入れが
あるのだから、そんなに容易く生き死にさせないでほしい。

「エンジェル・ハート」はパラレルワールドのストーリー
だと言われても、「シティーハンター」の世界に
香が不在というのは、認めたくはないのである。





■番組出演 神谷明、伊倉一恵、鈴木千尋、麻上洋子、
 玄田哲章、田中秀幸、小山茉美、矢田耕司、有本欽隆、
 野島裕史、有本欽隆、野島健児、千葉進歩、龍田直樹、
 雪野梨沙、島田敏、日比愛子、緒方恵美さんほか。




評価 ★★★☆☆
nise!(13) 

「宇宙の騎士テッカマンブレード」1992 [テレビアニメ平成]

宇宙の騎士テッカマンブレード.jpg
〔1992年/日本/タツノコプロダクション〕




連合地球暦192年。
突如として地球に来襲した謎の宇宙生命体ラダム。
ラダムは、人類の宇宙進出の夢を懸けて作られた
軌道エレベーター基地・オービタルリングを
瞬く間に占拠し、地球侵略を開始。

ラダム獣の侵攻により、地上は繁殖型の
ラダム樹の街へと変貌。人類に危機が訪れた。

そんなある日、地球に降り注ぐラダム獣および
地上に根付くラダム樹の調査・分析をしている
外宇宙開発機構の前に、正体不明の少年が現れる。

彼は寡黙で記憶喪失のようであるため
「Dボウイ」と名づけられた。
だが、人々に危機が迫った時、ラダムの尖兵と酷似した
超人「テッカマン」に変身し、人類が倒せなかった
ラダム獣を一瞬にして打ち砕く・・・。

外宇宙開発機構は、この少年に不審を抱きながらも
「スペースナイツ」の一員に加え、ラダムとの戦いを
始めるのだった・・・。




「科学忍者隊ガッチャマン」「破裏拳ポリマー」などで
1970年代、ハードSFヒーロー路線を極めた
吉田竜夫先生率いるタツノコプロ。

1975年(昭和50年)「宇宙の騎士テッカマン」という作品が
存在した。かつて宇宙を駆け抜けた騎士が
平成の世によみがえったのだ!

1992年(平成4年)、テレビ東京系で放映開始された
「宇宙の騎士テッカマンブレード」

正直、今なぜテッカマン?という印象であり、
物語本編も過去作の続編などではない、これだけで
独立した物語である。初代テッカマンとの関連は、
タイトルと初代テッカマンで企画されながらも、
製作されなかった第3クールでの展開。
主人公の父親が実は生きており、敵として現れる…。
この辺りのみにとどまる。

本作のテーマは「孤独」

記憶を失った主人公に親、兄弟、かつての仲間が
次々に襲い来る。そしてそれらを倒していかねば
ならない苦悩。ラスト、結局のところ主人公は
こうなる事で幸福を得たのであろうか…と視聴者は
納得せざるを得ない。

主題歌タイトルにもある「永遠の孤独」である。

本編は全49話から構成されているが、間延びした
(時間稼ぎ的)物語の話数も多く、間に総集編が
何度も挟まれるため、全39話程度で収まっていれば、
もっと見易くなったのではなかろうか。

もっとも放送当時の現場は常にスケジュールが
逼迫しており、間に合わない!もうお手上げ!
という状況だったようで、同時期の同プロ製作、
「天空戦記シュラト」などでも「なんじゃこりゃ!」
というような作画の回が続発した覚えが・・・。

今なら「作画崩壊」とネットがざわつく出来事である。

テッカマンやシュラトは、崩壊どころではなく、
壊滅の状態だったが。当時、SNSがなくてよかったなぁ。




■番組出演 森川智之、松本保典、林原めぐみ、横山智佐、
 飯塚昭三、中原茂、 鈴置洋孝、飛田展男、松井菜桜子、
 堀内賢雄、松本梨香、石丸博也、大滝進矢、辻谷耕史、
 池田勝、水谷優子、麦人、子安武人、島香裕、小杉十郎太、
 横尾まり、若本規夫さんほか。




評価 ★★★★☆


nise!(9) 

「人造人間キカイダー THE ANIMATION」2000 [テレビアニメ平成]

人造人間キカイダー.jpg
〔2000年/日本/SPE・ビジュアルワークス〕




嵐の夜、ロボット工学の権威・光明寺伝の研究所が
何者かによって襲撃され爆発、炎上する。
光明寺は生死不明となり、光明寺が残したロボット、
人造人間のキカイダーは不完全なまま起動する…。

ジローと名乗り、人間の姿で活動を始めるキカイダー。

博士の娘、ミツコは行方不明になった父からの
メッセージを受け取った。そこには驚くべき
ロボットの存在が記されていた…。

光明寺ミツコ、マサルの姉弟をダークの首領、
プロフェッサー・ギルの命令を受けた人造人間、
グレイサイボーグが襲う。救いに現れた謎の青年こそ、
ギターの青年ジローであった。



石ノ森章太郎(石森章太郎)先生が1972年(昭和47年)、
小学館・週刊少年サンデー誌上で連載開始した漫画作品、
「人造人間キカイダー」

当時、同時進行だった実写テレビシリーズに続く
連続アニメーション化。と言っても、28年の時差が
あるが。この時差があってこそ、原作マンガそのままを
アニメにすることが可能となった。

原作マンガ、実写版ともに中途半端になってしまい、
描かれなくなった、人造人間と人間との恋模様を
メインに本作は描かれ、石ノ森作品のアニメ化として、
完成度は非常に高い。

が、近年の作品はもう石ノ森章太郎先生「原作」であり、
早瀬マサト、紺野直幸先生といった後継者が、
石ノ森っぽい、石ノ森らしいものを作っている・・・。
そんな印象を強く感じる。

本作で一番驚かねばならないトピックスとして、
1972年に、50年、半世紀前に出版された秋田書店の
サンデーコミックス版の単行本が、
現在でもまだ、新品で買えるんだよ!!

「復刻版」などではなく、当時の形で(時代にあわせて
値段はあがっているが)売り続けられている!

秋田書店、ナンボ物持ちがいいのか!?
これだけではなく「サイボーグ009」「伊賀の影丸」
なんかも現役商品なのである。秋田書店には「絶版」
という概念がないのだろうか・・・。





■本編出演 関智一、堀江由衣、小林由美子、飯塚昭三、
 キートン山田、小桜エツ子、小川真司、小杉十郎太、
 高山みなみ、若本規夫、伊藤祐介さんほか。




評価 ★★★☆☆






nise!(11) 

「ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト」2002 [テレビアニメ平成]

ルパン三世ファーストコンタクト.jpg
〔2002年/日本/トムス・エンタテインメント〕




ルパン一味の出会いを「ファーストコンタクト」と呼び、
取材している女記者エリナは、次元大介との賭けに勝ち、
彼から具体的な話を聞けることになる。

次元の回想としてルパンとの出会いを中心に、
石川五右衛門や峰不二子、さらに銭形警部も関わった
昔話が展開されてゆく・・・。




2002年(平成14年)、
日本テレビ系金曜ロードショー枠で放送された
テレビスペシャル第14作。

思えばルパン三世とゆかいな仲間(?)たちは
いつ出会ったのか、どうして腐れ縁のように
付かず離れず、共に危険な仕事をこなし続けるのか。

1971年のテレビシリーズ第1話においても、すでに
次元は仲間であり、不二子も銭形も通常営業。
唯一、五右衛門だけが後に登場するが・・・。

誰もが頭の隅では、そういえばそうだよな…と、
思いながら、細けぇ事はいいんだよ!と、あえて
突っ込まなかった部分にスポットを当てた一作。

ファンの間では人気の高い作品という評価が一般的で
あるのだが、この当時、年に一度はルパンのスペシャルを
作らなきゃ…という義務感に駆られて製作している…。
そんな印象。

栗田貫一さんはすでにモノマネではない、
自分のルパンを確立しており、山田康雄さんの
ルパンではない。ほかの声優さんも
それぞれ高齢化が進んでいる。

みんなで年に一度集まって一生懸命、
「ルパン三世らしきもの」を作り上げているようだ。

ファーストエピソード…ということで、随所に
過去作のオマージュと呼ばれる演出、構図などが
出て来るのだが、そのどれもが本家を越えられない。
歳月を重ね、技術は向上しているのだから、
むしろ進化しているべきなのに…。

だが、まだこれははじまりに過ぎない。

これからさらに「ルパン」は崩壊していく。

本作は「ルパン三世」最後のきらめき…であったのか。

20年という時間は実に残酷である。
下に挙げた声優さんの多くがすでに鬼籍に…。





■番組出演 栗田貫一、納谷悟朗、小林清志、井上真樹夫、
 増山江威子、森山周一郎、咲野俊介、小杉十郎太、
 永井一郎、池田勝、大木民夫、朴璐美、岸祐二、小野大輔、
 江川大輔、加藤将之、奥田啓人、よのひかりさんほか。




評価 ★★★☆☆
nise!(8) 

「ブラック・ジャック」2004 [テレビアニメ平成]

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〔2004年/日本/手塚プロダクション〕




皆様すでによくご存じ、説明無用の問答無用。
不要不急の外出は控えてくださいね!の、
手塚治虫先生原作「ブラック・ジャック」。


思えば少年チャンピオン本誌に「恐怖コミックス」として、
初登場したのが1973年(昭和48年)。

低迷し、どん底にあった手塚治虫先生に引導を渡すつもりで、
編集担当が周囲の反対を押し切り掲載を強硬。

期待されないまま、連載を開始した本作で
「火の鳥」のように再起した奇跡の作品こそが、
「ブラック・ジャック」。
思えば遅すぎたテレビアニメ化であった。

それまでにも数々の映像化が試みられてはいたが、
ちゃんとした連続テレビアニメは以外にも2004年の
コレが初。

劇場アニメ、ビデオアニメに比べ、
キャラクターの作画がソフトな印象となった本作は
家族揃って見られる作品に仕上がっている。

久々に第5話を見直したが、ブラック・ジャックは
「人情に弱い」。実に弱い。
金次第で動く守銭奴だったハズなのに。

このテレビ版ではヒーロー然とした面が強調されている。

しかし、エイベックスが参加しているのはわかるが、
大塚愛さんが歌唱するエンディング曲、
「黒毛和牛上塩タン焼680円」は未だに馴染めず。

これが延々、第28話まで続くのだからたまんない。
作品世界にそぐわないタイアップ曲、ホントに勘弁して。





評価 ★★★☆☆



nise!(11) 

「ヤング ブラック・ジャック」2015 [テレビアニメ平成]

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〔2015年/日本/ヤング ブラック・ジャック製作委員会〕




奇跡の天才外科医ブラック・ジャック。
彼の知られざる若かりし頃の姿を描く。

のちの「ブラック・ジャック」こと間 黒男は、
子供の頃に命を助けてもらった外科医・本間に
近付くため、医者を目指し技術を磨き続けている医学生。

彼はなぜ無免許で法外な金額を要求する闇医者、
「ブラック・ジャック」となったのか…!?。

1960年代を舞台にブラック・ジャックの過去を描く。




手塚治虫先生の代表作が、田畑由秋、大熊ゆうご先生の
手により、平成の世に転生。
それを元にしたテレビアニメシリーズ。

…え…絵柄が…と食わず嫌いでここまで来たが、
何の間違いか見始めてしまう。
すべてはステイホームのせいだ。

時の流れというのは怖ろしいもの。
抵抗のあった絵柄もこれはこれでいいんじゃね?と、
許せるようになっていた。

というか、普通におもしろい。

みなさんよくご存じのブラック・ジャック誕生前夜であるが、
初回から現実に打ちのめされる。
技はあるが、力を持たないがゆえに、力を持つ者に
ねじふせられる…。繰り返される挫折がBJの原動力となる。

手塚治虫先生お得意のスターシステム
(他作品のキャラクターが別の役どころで登場する)は、
ここでも健在。サファイヤや百鬼丸が現代によみがえる。

わずか12話のミニシリーズだが、引きこもりを余儀なく
されるこの頃。一気見したい作品。





評価 ★★★☆☆
nise!(9) 

「ブラック・ジャック 流氷、キマイラの男」1994 [テレビアニメ平成]

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〔1994年/日本/手塚プロダクション〕




謎の奇病、「キマイラ」に体を蝕まれる大企業の会長、
クロスワード。彼は小さな島に屋敷を建てて住んでいた。

彼の病気は発作を起こせばたちまち極度の脱水症状へと陥り、
大量の水を欲する。飲めば痛みは治まるが、
やがて体の至る所からそれをすべて排出してしまうという
恐ろしい奇病である。もちろん原因、治療法もわからない。
最終的には口から青い光を出して死に至るという。

すでに80人以上に及ぶ世界の名医と呼ばれる者が
クロスワードを診察したが、そのすべてが匙を投げた。

ブラックジャックを呼び寄せ、治療を行うものの
その原因は全くつかめず。島にいた唯一の診療医も
兄がその病に冒され、やがて死に至った。

島の人間達は、次第にキマイラが大量発生したのは
奴のせいだと、クロスワードに対する不信感を表し、
武器を片手に屋敷へと歩きはじめた…。




1994年、オリジナルビデオアニメとして製作された
「ブラック・ジャック」初の本格的アニメ化作品。
それまでも実写映画、テレビ、アニメへのゲスト出演など、
映像メディアにBJが登場する事はあったが、
万人を唸らせる出来であった…とは言い難いものだった。

今回、出崎統監督に杉野昭夫先生のキャラクターを得て、
まさに「大人の鑑賞」にも耐えうる作品に仕上がった。

手塚治虫先生が率いた虫プロダクションと縁が深い、
監督の手腕はいかんなく発揮され、
本作も透過光使用により画面がキラッキラに光る光る。

出崎統監督にとっての代表作、
かつての東京ムービー諸作品の「集大成」となったのでは
なかろうか。

シリーズは多くのアニメファンから支持され、
劇場公開、やがてテレビアニメ、
BJの若かりし日を描いたサイドストーリーにまで
発展してゆく…。

どれから見ようかしらん?とお悩みの諸兄は、
ぜひ、この一作目から順を追ってご覧になられることを
オススメしたい。





評価 ★★★★☆

nise!(9) 
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