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「地獄の花園」2021 [映画・邦画]

地獄の花園.jpg
〔2021年/日本/ソケット〕



平凡なOL・田中直子の職場は、裏では社内の
派閥争いを賭けたヤンキーOLたちによる喧嘩が
日々勃発していた。

直子の職場である三富士株式会社では、
佐竹紫織と神田悦子を下し、安藤一派の長である
安藤朱里がトップを制していた。

しかし直子はそんな事を気にせずに生活していた。

ある日、中途採用された元カリスマヤンキーのOL、
北条蘭は圧倒的な喧嘩の強さから、たちまち会社の
トップに立つ。これをきっかけに、全国のヤンキー
OLたちが直子の会社に集っていく。

ひょんなことから北条蘭と親しくなった直子も
その争いの渦中に巻き込まれていく…。





あぁ、なんだか「翔んで埼玉」っぽい・・・。
と、見はじめる。

仁義なき戦いが繰り広げられ、ムショ帰りのOLが、
子分のOLたちに出迎えられたりとハチャメチャな
設定だが、そもそも他社のOLを道端で半殺しにして、
逮捕されたモンが元の会社に受け入れられてるのも
どうなんだ?

それらがすべて、社内の出来事。
勤務時間内での出来事である。

豪華なキャストを揃えて、撮り方で魅せることは出来る。
しかし、中身がない。

天下のワーナーブラザーズがこれを配給しているという
事実に邦画界の凋落を思い知らされる。

本編も終了直前までは「ネタ映画」「バカ映画」と
割り切ってみればおもしろいのだが、最後の最後、
女には彼氏が必要、彼氏のいない女は負け組!
というオチがついてしまった。これはいただけない。

勝村政信、松尾諭、丸山智己、遠藤憲一さんらに
メイクを施し「オンナ」と言い切らせる。

これってオモシロイでしょ?!
サイコーでしょ?!という出演者に
オンブにダッコ、おまかせしちゃった
時点でこの作品は終わっていた。

誰だよ、こんな男目線で脚本書いてるヤツは・・・。
今は令和だぞ、OLなんて言ってる時代じゃねぇよ。

と、クレジットを見れば、バカリズムさんの脚本か。
芸人は芸に精進すべきだと思われる。
テレビ、映画で重宝されて、本作では友情出演まで
果たしているが、とてもじゃないが劇場にかけられる
レベルではない。昭和時代なら「月曜ドラマランド」だ。




■本編出演 永野芽郁、広瀬アリス、菜々緒、川栄李奈、
 大島美幸、勝村政信、松尾諭、丸山智己、遠藤憲一、
 小池栄子、ファーストサマーウイカ、近藤くみこ、
 かなで、室井滋、中村ゆりか、伊原六花、菅野莉央、
 青山めぐ、森カンナ、日比美思、大西礼芳、塚本小百合、
 石川萌香さんほか。




評価 ★★☆☆☆
nise!(21) 

「愚行録」2017 [映画・邦画]

愚行録.jpg
〔2017年/日本/『愚行録』製作委員会〕



エリートサラリーマンの夫、美人で完璧な妻、
そして可愛い一人娘の田向一家。

絵に描いたように幸せな家族を襲った
一家惨殺事件は迷宮入りしたまま一年が過ぎた。

週刊誌の記者である田中は、改めて事件の真相に
迫ろうと取材を開始する。殺害された夫である、
田向浩樹の会社の同僚、渡辺正人。
妻・友希恵の大学同期であった宮村淳子。
その淳子の恋人であった尾形孝之。
そして、大学時代の浩樹と付き合っていた稲村恵美。

ところが、関係者たちの証言から浮かび上がって
きたのは、理想的と思われた夫婦の見た目からは
かけ離れた実像、そして、証言者たち自らの
思いもよらない姿であった。

その一方で、田中も問題を抱えている。
妹の光子が育児放棄の疑いで逮捕されていたのだ。



物語冒頭。バスの中、宝くじ当たんねぇかなぁ…。
などとボンヤリ考えている妻夫木。

背後から高齢男性の妻夫木を責める声がする。

「婆ぁに座席を譲ってやれよ!
若いモンが当たりもしねぇ宝くじに
浮かれてんじゃねぇ!」

…あ…と思ったけれど反論するのも、めんどくせぇ。
無言で立ち上がり、座席を譲る妻夫木。
二、三歩、歩み出した途端、見事にコケる…。

そうだ、妻夫木自身、足が悪く、
だから長時間立っていられず座っていたのだ。

気まずくなる無言のバス車内・・・。


う~ん・・・なんかオモシロくなりそう。
やはり、映画は開始後2分以内の「ツカミ」が大事。

しかし・・・見終えた後は・・・。
登場人物すべてが自分の利益と他人からの評価しか
気にしていないヤツらばかり。

笑顔というものが皆無。
ここまで鬱々とした作品もめずらしい。
まぁ、物語の発端が一年前に起きた一家全員、
皆殺しの迷宮入り事件の謎を追う・・・というもの
だから、うっとーしいのも仕方ない。

最終的には2時間かけて、得る所がなにもなし。
時間をかやせ的、迷作。

そんなに都合よく、登場人物のほとんどがつながる
ハズもなかろうて・・・。




■本編出演 妻夫木聡、満島ひかり、小出恵介、臼田あさ美、
 市川由衣、松本若菜、中村倫也、松本まりか、眞島秀和、
 濱田マリ、平田満、山下容莉枝、髙橋洋、山崎直樹、
 相馬有紀実、橘美緒、小林竜樹、植田健、はやしだみき、
 前田公輝、小松勇司、横山葵子、田野良樹、藤野大輝、
 渡辺彩恵、鯉沼トキ、梅舟惟永、酒向芳、小貫加恵さんほか。





評価 ★☆☆☆☆
nise!(20) 

「聖闘士星矢 The Beginning」2023 [映画・邦画]

聖闘士星矢 The Beginning.jpg
〔2023年/日本/アメリカ/東映/ソニー・ピクチャーズ〕



自らの身体に“小宇宙”という力が宿っていることを
知らない若者、星矢。地下格闘技でその日暮らしを
しながら生き別れた姉を探していた彼は、
ある日闘いの最中にその“小宇宙”を発したことで
謎の集団から狙われることに。

彼らは強い“小宇宙”の持ち主と、シエナと言う
女性の命を狙っていた。ペガサスの星のもとに
生まれた星矢の使命は“知恵”と“戦い”の女神である、
アテナの生まれ変わりであるシエナを守り、
世界を救うこと。

自らの秘めた力に気づいた時、
彼はこの世界を救う“聖闘士”となる。




どこをどういじくったら、こんな駄作が出来上がるのか。
もう、大宇宙の大いなる意思の導きにより、この駄作が
この世に爆誕したとしか形容できないほどの超駄作!!

ひとつ。
これのどこが「聖闘士星矢」なのか?
本編のどこを切り開いてみても「熱さ」がない。
平均体温のまま、ラストまで淡々と時は流れる。

ふたつ。
東映は定期的に過去の人気漫画を海外と提携し、
実写化するけれど(北斗の拳、ドラゴンボールなど)
どれひとつ成功していない。なのに何故また作る?

これはもう東映の上層部が海外のマヒアに、
家族を人質にでも取られてんじゃねぇか?
で、「ぼくの考えたせいんとせいや」を
「これでセントーセイヤーのムービーを
ツクリナサーイ!」と押し付けてくるんじゃねぇか?

みっつ。
新田真剣佑が悪い。金のためなら魂まで売るのか?
この作品を「ボクの代表作です!」と後生大事に
世界の人々にオススメできるのか?出来ないだろう?
つまりそういう事だよ。

金になりゃあ日本人魂をアメ公に売り渡すんじゃない!
ヨソ様の人妻を妊娠させてるヒマがあるなら、
もっと真剣に俳優業に励めよ。

とことんまでの駄作、作ろうと狙って作れるものではない。
やはり、この世界には目には見えない不思議なチカラと
いうものが存在するんだよ、きっと。




■本編出演 新田真剣佑、マディソン・アイズマン、
 ショーン・ビーン、ディエゴ・ティノコ、
 ファムケ・ヤンセン、ニック・スタール、
 マーク・ダカスコス、ケイトリン・ハトソン、
 T・J・ストームさんほか。




評価 ☆☆☆☆☆

nise!(19) 

「市子」2023 [映画・邦画]

市子.jpg
〔2023年/日本/basil〕




川辺市子は、3年間一緒に暮らしてきた
恋人の⻑⾕川義則からプロポーズを受けた翌日、
突然失踪する。

途⽅に暮れる⻑⾕川の元に訪れたのは、
市⼦を捜しているという刑事・後藤。

後藤は、⻑⾕川の⽬の前に市子の写真を差し出し
「この女性は誰なのでしょうか。」と尋ねる。

市子の行方を追って、昔の友人や幼馴染、
高校時代の同級生…と、これまで彼女と
関わりがあった人々から証言を得ていく長谷川は、
かつての市子が違う名前を名乗っていたことを知る。

そんな中、長谷川は部屋で一枚の写真を発見し、
その裏に書かれた住所を訪ねることに。
捜索を続けるうちに長谷川は、彼女が生きてきた
壮絶な過去と真実を知ることになる。




長い。2時間越え。
90分にまとめられんか?

事情があるのよ!と、かわいそうな子扱いされてる
主人公に違和感。どんな事情があろうが、第三者から
見れば、サイコパスな連続殺人鬼。

死体が発見されたことにより警察も動き出すのだが、
なぜか刑事よりも捜査能力に長けた「恋人です」が、
どんどん手がかりを探し出し、ひとりで「市子」の
足取りを追っていく・・・。

そして突き止めた真実。

誰一人、しあわせにならない物語。
ラストも中途半端に終わってしまい、
さぁ、この先は皆さんで想像してくださいね♡と、
投げっぱなしで終わってしまう無責任さ。
杉咲花さんの演技力だけが救い。

あと、ウチの近所の生駒山に死体を埋めに来ないで。




■本編出演 杉咲花、若葉竜也、森永悠希、渡辺大知、宇野祥平、
 中村ゆり、中田青渚、石川瑠華、倉悠貴、大浦千佳さんほか。




評価 ★★☆☆☆
nise!(19) 

「カニを喰べる。」2015 [映画・邦画]

カニを喰べる..jpg
〔2015年/日本/サモワール〕




定職にも就かず、アルバイトで生計を立てる
田宮治は、ある日パチンコ屋から出てきたところで、
中学時代の野球部の仲間・青島とばったり出くわす。

青島もやりたいことがみつからず、その日暮らしの
生活をしていた。青島は再会するや突然、
野球部の先輩・長谷川の地元である富山へ、
「カニを食べに行こう」と提案する。

お金も具体的な計画もないまま、
二人は軽トラックで富山を目指す。

ガソリン代も持っていない二人は立ち寄った
廃校の体育館で、今井町知子と出会う。
町知子は二人のあこがれの存在だった野球部の
マネージャー金子真沙美に瓜二つだった。
町知子は一緒に富山までカニを食べに行くと言い出す。




・・・これは一体・・・どのような目的で製作された
作品なのであろうか・・・。
「テーマ」というものが見えてこない。
ロードムービーというジャンルに属するらしいのだが、
彼らの「足」である重要なアイテム、軽トラックも
途中で苗字も知らぬ女に乗り逃げられてしまい、
男2人は盗んだ自転車で旅を続ける・・・。

無軌道な若者・・・もう若いとは言えない年齢の
2人による無軌道、無計画で終わりがなく、
気が付けば終わっていた・・・そんな物語。

タイトルにある「カニを喰べる。」という行為は
ラスト近くでどうにか果たすが、それも取ってつけたか
のように突然、彼らにカニが与えられるご都合の良さ。

カニである必要性がまったくない。
うなぎでもイクラでも、タラちゃんでも
よかったのである。

それほどにこの作品にテーマを求めたりしてはいけない。

一点だけ引っかかる場面があるとするならば、
イタコの婆さんが出てきて、すでに亡くなっていた
野球部の女子マネージャーを降霊させ、2人と談笑する
箇所がある。音声はかき消されて何を語らっているのか
はわからないが、実に楽しそうに学生時代に戻ったかの
ように語らっている。

時の流れとともに、我々もこの世より、
あの世の人々のほうが会いたい、語りたい、
そんなメンツのほうが増えてくるのだろうな。





■本編出演 染谷俊之、赤澤燈、東亜優、水澤紳吾、
 中里ひろみ、谷口千明さんほか。




評価 ★☆☆☆☆
nise!(20) 

「紙の月」2014 [映画・邦画]

紙の月.jpg
〔2024年/日本/ROBOT/松竹〕




バブル崩壊直後の1994年。
夫と二人暮らしの主婦・梅澤梨花は、
銀行の契約社員として外回りの仕事をしている。

細やかな気配りや丁寧な仕事ぶりによって
顧客からの信頼を得て、上司からの評価も高い。
何不自由のない生活を送っているように見えた
梨花だったが、自分への関心が薄い夫との間には、
空虚感が漂いはじめていた。

そんなある日、梨花は年下の大学生、光太と出会う。
光太と過ごすうちに、ふと顧客の預金に手をつけて
しまう梨花。最初はたった1万円を借りただけ
だったが、その日から彼女の金銭感覚と日常が
少しずつ歪み出し、暴走を始める・・・。





学生の時に宣教師(?)みたいな人に教えられた
「与える人になりなさい」と言う教えが主人公の
一生を変えてしまったのだな。

与えられる人より、与える人になろうとするあまり、
与えるためには手段を選ばなくなった。
たとえ、人の金を盗ってでも。

でも矛盾してるよな。
人の金を奪ったら、それは「与えられてる」事に
ならないのか?
無断で強引に奪った金はグレーゾーンか?

出て来る主要登場人物が小林聡美さん以外、
皆、ちょっとアタオカな人々。

主人公が色狂いするきっかけとなった大学生も
大概なクズ。主人公を犯罪者に追い込んで、
自分は別の同級生女と腕組んで歩いてる。

犯行が明るみになり、宮沢りえさんは2階の
ガラス窓をぶち破って逃走するのだが、
行き着いた先はどうやら国外。

銀行もすぐに通報しなかったのか、金を掴んで
海外脱出する余裕があったのだな。

身勝手な理由による人生転落劇により、
主人公に一切、感情移入させない作りが潔い。
ここまで徹底的に身勝手なヤツもめずらしい。




■本編出演 宮沢りえ、池松壮亮、大島優子、田辺誠一、
 近藤芳正、大西武志、佐々木勝彦、天光眞弓、伊勢志摩、
 藤本泉、石橋蓮司、中原ひとみ、小林聡美、平祐奈、
 佐津川愛美、桜木信介、嶋田翔平、森脇由紀、清瀬やえこ、
 猫田直、稲森誠、近藤奈保妃、松岡恵望子さんほか。




評価 ★★☆☆☆
nise!(22) 

「トエユモイ」2021 [映画・邦画]

トエユモイ.jpg
〔2021年/日本/しどろもどリfilms〕




大学3年生の佐藤萌子は新型コロナウイルスによる
自粛生活により鬱々とした日々を送っていた。

そんな中、行きつけのコンビニでアルバイトを
している井上唯子にときめいた萌子は、
彼女にいきなり共同生活を申し込むのだが・・・。





そもそもタイトルの「トエユモイ」とは何なのだ?

フランス語で「あなたと私」を意味する…らしい。

唐突にコンビニのお客が店員に共同生活を申し込む。
で、それを承諾。なんの下調べも話し合いもなく、
翌日にはもう押しかけてきて、同棲スタート。

女優をめざす自由きままなグータラ大学生。
なんだか法律家になりたそうだけど、すでに
IT系企業に内定をもらっている屁理屈コネ。

一見、水と油で合わなさそうに見えたが、
意外とうまくやれそうだ。
唯一の共通点がどちらも「変わり者」

変わり者という表現は生温い。
ちょっとキチガイが入っている。
見た目うんぬんではなく、このふたりのどちらとも、
申し訳ないが四六時中、顔を突き合わせて暮らすのは、
・・・無理。それほどに個性が強烈。

他人同士の共同生活、結婚後の同居のムズカシサを
描いているのだろう。
まさに育ってきた環境が違うから、価値観は否めない。

この映画で言えば、
「室内室外を問わずにキックボードに乗っていたり」
「鉄棒にぶら下がって自作自演の妙な歌を歌っていたり」
するのね~♪
トエユモイ1.png
トイレットペーパーを交換してなかった
だけで、こんな顔されるのだもの。

1時間足らずの中編自主映画。
深く考える事なく流し見できる。





■本編出演 はまださつき、成瀬志帆、池田光輝、岡田直樹、
 山田海杜、高田歩、川中子涼音、南薫、中村侑寛、
 伊藤龍弥さんほか。




評価 ★★☆☆☆
nise!(19) 

「運命じゃない人」2005 [映画・邦画]

運命じゃない人.jpg
〔2005年/日本/ぴあ/クロックワークス〕




典型的なお人好しの冴えないサラリーマン宮田武は、
結婚を前提にマンションを購入した矢先、
肝心の恋人あゆみに突然去られてしまった。

ある晩彼は、親友で私立探偵の神田に呼び出され、
レストランへと向かう。神田はいつまでも前の彼女を
忘れられない宮田を叱咤すると、その場で宮田の
ためにと女の子をナンパしてみせる。

一人で食事していたその女、真紀はちょうど
婚約者と別れ今夜の泊まる家もなく途方に
暮れているところだった。




地球人なのに、地球に住んでいない男のものがたり。

低予算(だろう?)なのに、構成が見事。
オムニバス形式?と思わせて、すべてが一夜の間の
ものがたり。張りに張り巡らされた伏線が実に見事。

登場人物たちはそれにはまったく気付かず、
見ている観客のみが知ることが出来る。
あ~!あの場面の裏側ではこんな修羅場が!と。

2度目の鑑賞がおもしろい作品かも知れない。
このような構成は邦画ではめずらしいかも。
ただ、ストーリーとしては特別におもしろい訳でも、
感動できる訳でもない。結末も、え…これで終わり?
この後もなんかあんだろ?繋がってんだろ?という
場面でいきなり幕を下ろされてしまう。





■本編出演 中村靖日、霧島れいか、山中聡、山下規介、
 板谷由夏、眞島秀和、近松仁、杉内貴、北野恒安、
 法福法彦、李鐘浩、松澤仁晶、古郡雅浩、鬼界浩巳、
 山名吉孝、相場仁志、猪瀬祐一、先崎洋二さんほか。




評価 ★★★☆☆

nise!(20) 

「手のひらのパズル」2022 [映画・邦画]

手のひらのパズル.jpg
〔2022年/日本/BAMIRI〕




金沢で生まれ育った梨沙と匠。
付き合って一年半。30歳になり、周りからも
結婚を囃し立てられるようになった二人は、
周りの進めで同棲をすることになる。

結婚を意識するようになった二人は
お互いの時間を共有していく中で、
少しずつあるズレに気づいていく。

そんな時に結婚の相談をしていた女友達、
真子とのある出来事をきっかけに、
変わっていく梨沙の想い。



26分の上映時間内に「自分探しの旅」に出た主人公が、
自分らしさを見つけて収まってしまうショートストーリー。

なんせ制限時間26分しかないので、つまむつまむ。

26分の間になだぎ武さん経営の見るからにうさん臭そうな
不動産屋に2回も来ちゃう。

1回目は男性と同棲するための部屋を探しに。
2回目は女性と同棲するための部屋を探しに。

男とか女とかどうでもいいんだよ。
女に生まれたからって男と結婚しなくちゃ
いけないワケ?子どもを産まなきゃいけないワケ?
それって、本当にやりたいことなの?
人と同じにするのが、幸せへの第一歩なの?

長年付き合った男と同棲した途端に、アレ?・・・、
と感じてしまった主人公。

そして26分で男とは破局。
26分で女友達はパートナーへと昇格!

時代のニーズがこのような作品を求めてるんだよ。
非常におもしろくなりそうな要素が随所に見られる。
しかし、しつこいけれど26分しかないために、
すべてがまぁ「ご想像ください」ってな感じで
どんどん進んでいく。

どうもこの作品の上映とトークショーがセットに
なった上映会を全国各地で開催しておられるようだ。
だから26分なのか・・・。

見知った俳優さんがほぼいない中でも、出演者の
演技レベルが高く、商業映画にひけをとらない出来。

でも26分は短すぎるわ・・・。





■本編出演 黒川鮎美、長内映里香、竹石悟朗、なだぎ武、
 中野マサアキ、斉木きょうこ、川連廣明、イマムラキョウカ、
 ジェントル、由良朱合さんほか。




評価 ★★☆☆☆
nise!(19) 

「Red」2020 [映画・邦画]

Red.jpg
〔2020年/日本/オフィス・シロウズ〕




大雪の夜、車を走らせる男と女。

先が見えない一夜の道行きは、
ふたりの関係そのものだった。

誰もがうらやむ夫、かわいい娘、
“何も問題のない生活”を過ごしていた、
はずだった塔子。

10年ぶりに、かつて愛した男・鞍田に再会する。
鞍田は、ずっと行き場のなかった塔子の気持ちを、
少しずつ、少しずつほどいていく…。

しかし、鞍田には“秘密”があった。




女流作家、島本理生先生の小説を、
女流監督の三島有紀子さんが映像化。

「原作とは真逆の衝撃の結末、決意」と
あったので期待に震えて見てみたが、
またしてもトンデモ映画に出くわしてしまった。

なぜ、原作のまま映画化しなかったのか?
女流監督のエゴイズム全速前進な作風が炸裂!

とにかくモテるワタシ!
子持ちでもモテるワタシ!
社会に復帰してみたら、主婦なのにモテるワタシ!

そんな自己中心的な「メス」を鋭く描く。
これは監督の描く理想であるのか?

ラスト、主人と娘がメス女を迎えに
はるばるやってくる。

「ママ帰ろう」と泣き叫ぶ娘に対して顔を横に振り、
男のもとへ歩き去っていくメス・・・。

児童虐待もいいとこだよ!ひどすぎる。
どうせ余命いくばくもない男がおっ死んだら、
何事もないツラで「ゴメンネ~!」とか言って、
戻って来る未来が易々と見える鬼畜母。

それにしても妻夫木聡の出演している映画は
なぜこんなに性交シーン(相手が男女問わず)が多いのか。
出演条件のひとつに組み込んでいるのか?

それでいて、相手の露出はほぼゼロ。
乳首や尻を観客に見せるのは妻夫木の役目。
見たくない、見たくない!お前はがんばって、
年末ジャンボ3億円当てておけ!

作品上に「なくても成立するラブシーン」が
存在するためにR15+が指定されてるんだよ。
なんのための指定なのか。

そして現在の邦画界のムチャなゴリ推し。
昭和時代なら、どう見ても脇役、変質者役の
俳優を「雰囲気二枚目」でいい男的に描くのは
やめてほしい。

特に演技が素晴らしい訳でもなく、見た目は…、
なのに、監督と懇意だからとか横のつながりで、
〇〇組とか調子こいて、気が付けば、そんな作品
ばかりになってしまっている。

それを「個性派」とか「演技派」などという、
漢字三文字でごまかすのはやめてほしい。

20年、30年後、粗製乱造されたそんな作品には
誰も振り向かないだろう。





■本編出演 夏帆、柄本佑、間宮祥太朗、片岡礼子、酒向芳、
 山本郁子、浅野和之、余貴美子、妻夫木聡さんほか。




評価 ☆☆☆☆☆
nise!(18) 
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