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「今日子と修一の場合」2013 [映画・邦画]

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〔2013年/日本/彩プロ〕




都内のマンションで一人暮らしをする今日子は、
昼過ぎに目覚めて遅い朝食を作っていると、
恋人であるヒモのトオルが金を無心にやってくる。

同じ頃、少年刑務所から出所したばかりの修一は、
迎えに来た東京の町工場の社長と飲食店で昼食を取る。

2人がそれぞれの時間を過ごしていたその時、
東北で大地震が起こり直後に起きた津波と共に
多くの被害が出てしまう。

修一はテレビで宮城県にある故郷の隣町が
映し出されて被害を受けたことを知り、
実家の母のことが心配になる。

地震が起きた時、調理をしていた今日子は、
地震を怖がるトオルに抱きつかれたまま倒れ込み、
持っていた包丁が運悪くトオルに刺さる。
トオルはあっさり死んでしまった。

今日子は放心状態でテレビで流される
震災のニュースを見つめながら、
夫家族と暮らしていた宮城県での生活を思い出していた。

今日子は上京前、家計を支えるため保険会社で
働きながら主婦をしていたが、離婚することになり
義両親から言われて仕方なく一人息子を置いてきた。

一方、工場で働き始めた修一は社長から
母が震災で行方不明になったと告げられるが、
現実を受け入れられず、帰郷はせずに工場で
働き続けることを決める…。





決して交わることのない2人。
境遇も環境も違う2人。
共通しているのはお互い「人を殺めた過去がある」こと。

と言っても、この2人が偶然出会って、手に手を取り、
逃避行…なんて展開はなし。
偶然、東北のラーメン店で接近遭遇するが、
お互いを意識、認識することも、言葉を交わす事もない。

ただ、2人の時間が別々に同じ映画の中で描かれる…。


正直な感想。

「うっとうしい」。金出してまで見たいとは思えない。

主演が安藤サクラと柄本佑さんという実生活でも夫婦であり、
監督・脚本が父親の奥田瑛二さん。
さらにその妻の安藤和津さんまでもがクレジットされて、
この映画の最大の「ウリ」であるのだが、
ファミリーで一本撮ってみました。
すごいでしょう?。なんだ自己満足か…。

そんな印象しか受けなかった。

かつてのATGっぽさ…と言おうか、
大学の映画研究会が卒業制作に作ったものを、
付き合いで見せられてる気分。

なんとか褒めるところを探さなきゃ…。
そう考えている間に本編は終了。
感想を聞かれたら、「良かったよ」しか言えない。
そんな作品。




評価 ★☆☆☆☆
nise!(14)