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「未来少年コナン」第26話 1979 [テレビアニメ昭和]

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〔1979年/日本/日本アニメーション〕




ハイハーバーではバラクーダ号の進水式と同時に
ダイスとモンスリーの結婚式が行なわれようとしていた。

盛大な拍手の中、新郎新婦の手によりロープにオノが入り、
バラクーダ号は新天地に向かって船出を開始した。

楽しい航海の末、のこされ島のあった場所に到着するが、
そこには見慣れぬ巨大な新島が。
驚くコナンだが、その頂上に見えるのは、
紛れもなく、おじいと暮らした、あの懐かしいロケット小屋だ。
ついにコナンは帰ってきたのだ。ラナと希望を乗せて…。




ついに最終回。
物語のクライマックスである、巨大戦闘機ギガントとの
死闘は前回で決着がついており、最終回「大団円」は
まさしく物語を締めるためのエピローグ…といった趣。

本当の「悪人」というのはレプカ以外にはおらず、
皆さんどこか善の心を持っている。
レプカが悪をつらぬき通し死んだのは潔い。

しかし、明るく幕を降ろしたこの作品ではあるが、
ものすごい数の死者を出していることを忘れてはならない。

なんせ冒頭で地球の大陸の半分は沈み、
人類は絶滅の危機に瀕していたのだから…。

それをコナンとラナという少年・少女が救ったのだから
(もちろん大勢の協力のもと)すんげぇストーリー。

宮崎駿監督は原点に戻って、冒険物語に徹したほうが
合ってる気がするな。ヘンに哲学的のものより。

本作は日本に生まれた良い子には、幼少期に一度は
見ておいていただきたいアニメ作品のベスト3に入る
一本だとここに断言しておきたい。




評価 ★★★★★

nise!(10) 

「未来少年コナン」第24話 1978 [テレビアニメ昭和]

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〔1979年/日本/日本アニメーション〕




生きていたレプカが、巨大戦闘機ギガントを
太陽エネルギーを注入し復活させた。
レプカは武力で世界を征服しようとしているのだ。

完全武装の行政局員と共に太陽塔のコントロールルームを
占拠し、ギガントに太陽エネルギーの注入を開始。
ついにギガントが忌まわしい姿を現し動き出す…。

その行動を察知したラナとモンスリーは、ファルコに乗り、
サルベージ船で作業するコナンたちの元に急ぐ。
コナン、ジムシー、ダイスは、船を引き揚げた成功を
喜ぶ暇もなくファルコに同乗して飛び立つ。





現在、日曜深夜にNHKで再放送されている「未来少年コナン」。
回を重ねて第24話が放送された。

そもそも1978年に製作された作品、子供向けのテレビまんがが、
2020年の地デジのテレビで流れ、大人の鑑賞に耐える…
というのが、まずスゴイ。

本作は後にスタジオジブリ作品を次々と送り出し、
世界に名を馳せる宮崎駿先生の実質的監督デビュー作品なのだ。

この当時の宮崎監督は業界的には評価されるどころか、
失敗作ばかりを生み出すアニメーターという烙印が
押されていた。今では信じられないが…。

「未来少年コナン」にしても、
「ルパン三世 カリオストロの城」にしても、
世間的な評判は得られず、失敗作の扱いだった。
一部のファン=マニアを除いては…。

そのごく一部のファンは本作を本放送当時から
絶賛し続けた不朽の名作として。

「となりのトトロ」のヒットにより、ようやく世間が
その波に追いついてきた。ついでに「パンダコパンダ」
なんていう埋もれきっていた作品までもが急浮上。

話をコナンに戻すと、この製作された時代でここまでの
レベルの作品を作り上げた手腕にただただ驚く。

本作は劇場用映画として2本の作品が製作されているが、
未見の方は、あの凶悪な編集版はなかったことにして、
テレビシリーズ全26話を通しで見ていただきたい。

きっとあなたの人生が少し変わるほどの影響を与えるだろう。
「こころがこんなに震えるのはなぜ?」。




評価 ★★★★★
nise!(11) 

「破邪大星ダンガイオー」 1987 [テレビアニメ昭和]

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〔1987年/日本/バンダイ〕




天才科学者ターサン博士は、宇宙船ダルダルで兵器を作っては
売り歩いていた。そんな中ついに宇宙最強の合体ロボット、
ダンガイオーの開発に成功。超能力を持つミア・アリス、
ロール・クラン、ランバ・ノム、バイ・サンダーたち、
3人の少女と1人の少年をパイロットとして養成し、
宇宙海賊バンカーに売ろうと企んでいた。

だが、博士の計画を知ったミアたちはダンガイオーで
宇宙船から脱走を図る。元々、最強兵器としてバンカーに
売られるはずだったギルは、その立場を取って代わられた
復讐のため、ダンガイオー打倒に燃えるのだった…。





1980年代後半のビデオオリジナルアニメ全盛期の一作。
この頃は作り手が、自分たちの作りたいもの、見たいものを
作る…企業の予算で。そんな時代が確かに存在した。
まさにアニメ制作の世界もバブリーだったのだ。

本作も「マジンガーZ」や「ゲッターロボ」などに代表される
スーパーロボットアニメの洗礼を受けた世代が、
「機動戦士ガンダム」登場以降、アニメ界が忘れてしまった
テレビまんが時代のロボットアニメの再生を目指したものである。

久々に見返してみたが、40分強の時間枠ということもあり、
仕方ない部分もあるが、物語という物語は…ないな。

もう詰めて詰めて詰めて…という感じで、アレも描きたい、
コレも描きたいと各人が詰め込んだ感じ。

しかし「勢い」だけは感じられる。
令和のアニメがなくしてしまった熱いものは充分に。

「宇宙刑事」を経た渡辺宙明先生の音楽は最高潮、
水木一郎、堀江美都子両氏のよる主題歌は現在もライブで
歌い継がれる名曲となった。
確実にアニメ史に刻まれる作品のひとつ。




評価 ★★★☆☆

nise!(9) 

「のらくろ」その2 1970 [テレビアニメ昭和]

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〔1970年/日本/TCJ〕




のらくろは体は小さく少々おっちょこちょい。
ブル聯隊長のもとにおいても問題児な男の子。
だが、いざと言う時の勇気と機転の早さは、
交戦中のおサルさん軍から自軍のピンチを幾度となく救った。

そんな二等兵のらくろも、看護婦のミコちゃんにはメロメロなのだ。





戦後の日本を笑いで包んだ古典漫画名作を懐マンブームに乗せて、
連続テレビアニメ化したのが、1970年(昭和45年)、
「サザエさん」「忍風カムイ外伝」のエイケンが制作、放映した
田河水泡先生原作「のらくろ」くんです。


…と、ここまでは前回掲載したものと同文。

本作は2016年に全話数のDVDソフトが発売されているのですが、
さすがに製作から半世紀を経ていることから、残念ながら
欠落部分が存在。そのまま商品化されていた。

近年、その欠落個所を補える素材が発見され、
第1話~第5話のエンディング部分、
制作元のTCJ動画センターがエイケンに社名変更した際、
改変されてしまったオープニングを本放送版に戻す事に
成功。しかしながら、すでに劣化がかなり進んでおり、
酸っぱい匂いが取れない…。
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そして赤く変色…。

やはり一般家庭では温度管理した保管庫などに保存する…、
などということは無茶な話であり、残念ながらデジタル化
した後、廃棄されてしまった。

所有者が権利元様にも、無償で寄贈するので必要では
ありませんか?と、打診するも返答がなかったという…残念。

やはり企業が一般から素材を受け入れるというのは、
色々とむずかしいハードルがあるのだろうなぁ。

旧作の素材を適切な環境、場所で保存していく…、
というのは実にムズカシイ。ただ散逸、消失を待つばかり。
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評価 ★★★☆☆
nise!(10) 

「柔道讃歌」1974 [テレビアニメ昭和]

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〔1974年/日本/東京ムービー〕




千葉の九十九里で漁師を営む巴輝子と息子の突進太。
地元民からは「母子シャチ」と呼ばれる、
気性の激しい母と子であった。

過去、柔道家だった輝子は講道館の女三四郎と
言われる天才少女だった。しかし、己の実力を
立証するため、男子柔道家に勝負を挑み、
巴投げで勝利を奪う。

しかし、規律を乱した罪で柔道界を追放される。
いま、高校生となった息子の突進太は、その事実を知り、
母が果たせなかった柔の道を目指し柔道部に入部する。

だが、巴親子の因縁はなおも続く。
柔道部のコーチ・利鎌竜平こそ、
母・輝子に敗れ、悲惨な死を遂げた柔道家の弟だったのだ!。




1974年(昭和49年)、小学館・少年サンデー誌上に
連載された、梶原一騎、貝塚ひろし先生の漫画作品を原作に、
かつて「巨人の星」「エースをねらえ!」などで、
一大スポーツアニメブームを巻き起こした
東京ムービー(トムスエンタテインメント)が
テレビアニメ化!「柔道讃歌」。

柔道に打ち込むスポーツ少年が必殺技を身につけ、
数々のライバルたちと戦い、成長してゆく…。
いかにも梶原一騎先生の原作による70年代の
スポ根マンガ…なのだが、本作が異質なのは、
「ヒロインが存在しない」。

物語に花を添える役割のヒロインがいないのだ。

一応、新聞部の部長やら、女子生徒は存在するが、
そんなものは脇役に過ぎない。

男と男の世界がここに炸裂する…と思いきや、
最終3部作でいきなりヒロイン爆誕!!。

それは主人公の「母ちゃん」だった!!。


元々、本作の主人公はこの当時にしてはめずらしく、
極度のマザコンであった。それはもう度を越えていた。

母親もそれを容認していたが、
この母親を兄貴の仇として復讐を誓っていた
柔道家の弟であり、主人公の師匠である先生と、
いつのまにかデキてしまっていた!!。

え~~~~~~~~~~~~~~~~!!!。

ショックを受けたのは主人公だけではなかったであろう。
テレビの前のボクたちもひっくり返った。

かつて鬼と呼ばれた先生は故郷から、
お母さんを呼ぶ準備をしているし、
主人公の母親も下宿先まで押しかけるアツアツぶり!。


失意のあまり、主人公は自殺未遂まで図る。
(アニメ版ではさすがにソフトにボカされていた)。

通常、ライバルとの勝負に勝利し、物語を締めくくるのが、
スポーツ漫画の定石であるが、本作は前代未聞、
母親の再婚問題でゴタゴタして終わってしまうのだった…。





評価 ★★★☆☆
nise!(17) 

「おらぁグズラだど」1987 [テレビアニメ昭和]

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〔1987年/日本/タツノコプロ〕




ビックラ山の火口から生まれた
ユーモラスな怪獣グズラが、
ヌケ田家に転がりこんだことから巻き起こる
ドタバタコメディー。

鉄が好物で大食いのグズラは、グズでドジだけど
曲がったことが大嫌い。
持ち前の正義感から珍騒動を繰り返す。





1967年(昭和42年)より、母と子のフジテレビ系で
放映開始された笹川ひろし先生原作「おらぁグズラだど」。

アニメーション製作は後に「科学忍者隊ガッチャマン」、
「新造人間キャシャーン」「破裏拳ポリマー」を世に送り出す、
吉田竜夫先生率いる、タツノコプロダクション(竜の子プロ)。

本日ご紹介するのは、1967年の白黒差作品を、
なぜかいきなり、1987年にカラーでリメイクしたもの。

ただのリメイク(作り直し)ではない。
本作が異色なのは、完全新作…ではなく、
音声は1967年版をそのまま流用。
その音声に合わせて映像だけをカラーに作りなおしている。

もちろん当時はコンピューターで色付け出来るような
技術は存在しなかったため、1枚1枚、セル画に着色、
撮影する昔ながらの製作方法で完成に至った。

これって、スタジオジブリの「かぐや姫の物語」なんかでも
採用された、俳優により先に声を録音。
それに合わせて映像を作ってゆく「プレスコ」方式だわな。

今回、dアニメで配信が開始され、久々に見直す機会を
得たのだけれど、昭和の声優さんって、やはり芸達者だな。
目をつむって聞いていても、誰が誰だか聞き分けられる。

音だけで成立する世界がそこにある。

ソノシート、レコードのドラマ編なんて、この昭和の
声優さんたちがいないと成り立たなかった商品だわな。

現在の声優さんたちを否定する訳ではない。
時代は変わったのだ。
自分がトシをくって、声を聞き分けられなくなっただけの話。

それを差し引いても、グズラの声優さんたちの演技は、
昭和テレビまんがの至宝。

完全な新作にせず、あえて過去の音源を使っても、
遜色ねぇんじゃね?と判断した1987年当時のスタッフの
判断は間違ってはいなかった。

ただ、この手法はそれ以後、確認されていない…。

まぁ、めんどくさいわな。




評価 ★★★☆☆

nise!(10) 

「鉄人28号」1980 [テレビアニメ昭和]

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〔1980年/日本/東京ムービー新社〕




正義を愛する少年・金田正太郎。
ロボットを操り陰謀を企てる悪の組織から
世界の平和を守るため、正太郎は亡き父である、
金田博士が開発し、遺した巨大ロボット・鉄人28号と
ともに立ち上がるのだ!。





1980年(昭和55年)、折からの懐マンブームに乗って、
過去の名作が続々と復活し、あの「鉄の人」も帰ってきた!。

「六神合体ゴッドマーズ」「ダイモス」「バビル2世」の
横山光輝先生原作、東京ムービー新社
(トムスエンタテインメント)制作による
「太陽の使者 鉄人28号」。

鉄人28号も数多い映像化の歴史があり、便宜的に
「太陽の使者~」と付けられて区別されていますが、
実際の作品中にクレジットされるタイトルは、
「鉄人28号」のみ。これはややこしい…。

1963年の作品を1980年当時の最新技術で、
リメイクした本作。
第1話を見直すと、唐突な印象がぬぐえない。

子供向けアニメなので楽しければ理屈は後付けで
よいのだが、正太郎が鉄人の操縦者である必然性が
あまり感じられない。

実の父親が作ったんだから「権利」はあるだろう。

でも、小学生がこんな巨大ロボットを操るなんて
危険すぎる…!と周りの大人が止めて、
取り上げるのが普通だろう。だって小学生だもの。

なのに、調子に乗せてICPOのメンバーにするわ、
銃を与え、車の免許までプレゼントして過保護にするから、
第2話にして早速、鉄人を奪われちゃう。
だって小学生だもの。しょうがない。

鉄人の操縦者であるがゆえに、
敵組織に命を狙われる事も度々。

だから小学生に鉄人はまだ早い。
お酒とタバコ、鉄人は20歳になってから…という、
ルールを設けるべきだったであろう。

しかし、本編のロボットアクション描写は、
数ある鉄人アニメでも最高峰ではないか?と思えるほど、
鉄と鉄の肉弾戦が繰り広げられる。

これだけでも1980年に鉄人28号が帰って来た意味が
あるというものだ。




評価 ★★★☆☆


nise!(9) 

「おんぶおばけ」1972 [テレビアニメ昭和]

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〔1972年/日本/TCJ〕





美しく輝く宝石、翡翠の中から生まれたオバケの子供オンブー。
オンブーは寂しさのあまり、ひとりで泣いていました。

そこにやってきた鍛冶屋のオジイと出会い、
2人は一緒に暮らす事になりました。





以前にもとりあげた「おんぶおばけ」。
反響がすさまじく、現在でも1日に10万アクセスという、
反応をいただいており(まぁ、嘘ですが)、
ネタ切れというのもあり、堂々2度目の登板。

本日は劇中に登場する大村崑さんの存在について。
「とんま天狗」の時代から、大村崑さんは、
「崑ちゃん」の愛称で大人から子供まで絶大な支持を
受け、テレビで活躍する、いわば今で言う、
マルチタレントのような存在であった。

今でも田舎に行けば、朽ち果てた崑ちゃんの
オロナミンCブリキ看板が民家の壁にかかっているだろう。

そんな崑ちゃんが「崑ちゃん」として、
この「おんぶおばけ」に準レギュラーとして、
アニメで登場している。

役名も「崑ちゃん」。…そのまんま。

登場回の前には、予告編のナレーションまでご担当。

へぇ~~~~と思うけれど、これってスゴクない?。
崑ちゃんが崑ちゃんとしてアニメ化されて、
崑ちゃんの声でしゃべるのだよ?!。
いかに当時、崑ちゃんが日本国民に支持されていたか
わかる超絶エピソードですよ。

今で言うなら、ヒカキンさんがドラえもんに、
隔週ぐらいで出てきて、そのまんまの立場で
ユーチューバーとして物語をかき回す…そんな感じか。

でも、失礼ながらヒカキンさん、
日本国民すべてに認知度…まではいかんだろう。
少なくともウチの親も、近所の人も、
近所のスーパーの総菜コーナーのおばたんも知らんぞ。

とにかく崑ちゃんはスゴかった。
今日はそんなおはなし。




評価 ★★★☆☆
nise!(9) 

「宇宙空母ブルーノア」1979 [テレビアニメ昭和]

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〔1979年/日本/アカデミー制作〕





西暦2052年。
繁栄を極める地球に接近する巨大な人工惑星があった。
母星を失い、第2の故郷を求める惑星ゴドムである。

その力は、地球の科学力をはるかに凌駕し、
瞬く間に地球を制圧する。ゴドムの猛攻で父を失った
日下真は、父の遺言に従い、仲間たちとともに
ポイントN1へ急行。

そこで建造されていた戦略空母ブルーノアに遭遇し、
それを始動させる。土門艦長と出会った真たちは、
ブルーノアのクルーになることを認められ、
対コドムの戦いに身を投じることになるのだった…。





「宇宙戦艦ヤマト」の夢よふたたび!。

ヤマトの立役者であったプロデューサー、
西崎義展さん率いる、オフィス・アカデミーが、
ヤマトだけで食っていくのは将来的に厳しいよな…と、
新たな作品に着手!それが海洋戦闘空母ロマンアニメ、
「宇宙空母ブルーノア」。

あの大ヒットを飛ばした「宇宙戦艦ヤマト」の
スタッフが作るアニメだ!もう放映する前から、
当たるのは間違いなし!折り紙つき!。

初回はテレビシリーズとして当時、今でもめずらしい、
2時間スペシャルから大々的にスタート!。

キー局となる読売テレビでは、下敷きなどの
ノベルティーグッズを唸るほど製作!大丈夫か?!。
大丈夫です!すべて回収できます!、
なんてったって、あの「宇宙戦艦ヤマト」のスタッフによる、
肝入りアニメですよ。10倍返しで地球よ帰ってまいります!。

主題歌には平尾昌晃先生、
歌唱は当時新進アイドルの王道を歩んでいた川崎麻世さん!。
これは今聞いても名曲!。

劇中音楽には、やはり「宇宙戦艦ヤマト」の宮川泰先生、
そして船山基紀先生を起用。

もうこれは外すほうがムズカシイやろ?!。
そう思わせたブルーノアの船出であった。

しかし…。

世の中、当てに行くと外れてしまうもんやな…。

見事、ブルーノアは撃沈。


今、見直すと凝りに凝った設定、
日本のアニメでは、めずらしい海洋戦闘ジャンルという、
意欲作で評価するべき点が多いのだが、それは後年の話。

当時のアニメファンは「宇宙戦艦ヤマト」の
もっとスゴイのを望んでいた。
オーディーンみたいな…。いやいやいや…。

「宇宙空母」とタイトルにありながら、
ブルーノアが宇宙に飛び立たない…。
延々と地球の海の上でプカプカ浮かんでいる。

それどころか、ブルーノア自体が活躍しない…。

ようやくブルーノアがその重い腰をあげたのが、
第21話「いざ、宇宙へ」。

全24話しかないのに、宇宙を目指すのが終了直前の
第21話って、どういうこと?!。
スポンサーもよく許したもんだ…。

慌ただしく広げたふろしきを畳みながら、
ブルーノアはテレビから消えていったのであった…。





評価 ★★★☆☆

nise!(11) 

「闘士ゴーディアン」1979 [テレビアニメ昭和]

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〔1979年/日本/タツノコプロダクション〕





天変地異によって一度文明が崩壊した地球。
人々が復興させた都市ヴィクトール・タウンは、
謎の組織マドクターに狙われていた。

街を守る警備部隊「メカコン」に入隊した青年、
ダイゴ大滝の前に、突然姿を現した巨大ロボット。
それは彼の父が開発した、プロテッサー、デリンガー、
ガービンの三体からなる合体ロボット
「ゴーディアン」であった。

ゴーディアンを受け継いだダイゴは、
街を、そして世界を守るためマドクター軍団に戦いを挑む。





「科学忍者隊ガッチャマン」「宇宙の騎士テッカマン」で、
日本のテレビアニメーションに本格SFアニメ路線を開拓した
タツノコプロダクションが1979年(昭和54年)に制作した
「闘士ゴーディアン」。

合体ロボットアニメ的にも、ポピーのオモチャ的にも、
本作は革命的な発明があった。

それまでのロボットは数機の戦闘機、メカが合体して、
巨大ロボットになる…というものが定番で、
それがあたりまえだったが、ゴーディアンは、
人間が小型ロボの中に入り、それが中型ロボに収納され、
大型ロボに収まり、はじめて「ゴーディアン」となる。

まるで、マトリョーシカか玉ねぎのように、
むいてもむいても人型が出てくるのである。

アニメはまぁ、自由自在に描けるのでそんな設定でも
問題ないが、ゴーディアンのスゴイところは、
超合金のおもちゃが!中にロボットがいくつも入っているのに、
それが邪魔することなく、ちゃんと関節を動かして
遊べるように設計されていた!。開発者、天才か?!。

昭和のおもちゃなんで、そんなに言うほど自由自在ではないが。

それでも子供たちには充分に「衝撃」であり、
超合金は大ヒット。東京12チャンネル(テレビ東京)、
日曜朝の放映という、決して恵まれた環境ではなかったが、
全73話というロングランを達成。

関西では当時、ネット局がなかったため、
番組販売という形で関西テレビが土曜の朝8時から放送。
そう、ほとんどの小学生が通学時間と重なり、
視聴することが叶わなかったのである。

関西っ子がゴーディアンをまともに再見できたのは、
後に開局したテレビ大阪での再放送だったんではなかろうか。

本作は再放送時に「分身合体 闘士ゴーディアン」と改題され、
タイトルコール付きのオープニングフィルムが存在する…、
らしいのだが、お目にかかったことがない。

久々に第1話を見返したが、肝心のロボットが、
ラスト1分にしか出て来ない、まったく活躍しない。
当時のスポンサーは寛容だったんだなぁ…。





評価 ★★★☆☆
nise!(11) 
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