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「みこん六姉妹」2006 [テレビドラマ平成]

みこん六姉妹.jpg
〔2006年/日本/THE WORKS〕




寿二葉は和菓子屋『寿や』の六人姉妹の次女・32歳。
誰も継ぐ人のいない『寿や』の暖簾を守るため、
看護師の職を辞し、跡継ぎを名乗り出て家に入った。

母の死後、妹達の面倒、家事の切盛りを一手に
引き受けてきた二葉。そんな中、姉妹の中で初めて
四女・四麻子が結婚することになり、結婚式当日を
迎えた。

妻の遺影の前で、頑固な和菓子職人の父・松太郎も
感無量の面持ちだ。
しかし式の最中、四麻子の妊娠が発覚。
なんと花婿とは別の相手との子供を妊娠していると
いう四麻子。結婚は中止となり松太郎は激怒!




アマプラで配信されているのを発見。
本放送以来に見てみる。
・・・ほぼ忘れてるな・・・。

大和田伸也さんがいい声で怒鳴りまくってた
ドラマ・・・という印象しか残ってなかった。
女6人もいれば問題が次から次に起こるもんだ。
特にオトコ関係で。

さすがに20年近く前の作品となると、出演者の
現在の老けっぷりを知っているため、切なく
なってしまう。見ている側のこっちも同じだけ
トシをくっているのはさて置き。

日本から「昼ドラ」という文化が消えて久しい。
お手軽なバラエティーやニュースは製作、放映
するほうにとっては「ラク」なのだろうが、
消滅させてしまうには惜しい「枠」だった。

こうして配信やDVDで再見できる昼ドラは
ほんのわずか。そのほとんどが消去、もしくは
しまい込まれたまんまになっている。

文化遺産を眠らせておくのは本当にもったいない。

主演のはしのえみさんと綱島郷太郎さんは
この番組の共演がきっかけでご結婚。
なんでも共演してみるもんだな。




■番組出演 はしのえみ、田中美奈子、遊井亮子、加賀美早紀、
 広澤草、浜丘麻矢、綱島郷太郎、筒井巧、逸見太郎、
 大和田伸也、石井トミコ、若原瞳、吉田里琴(吉川愛)、
 山田スミ子、前田耕陽、稲田奈緒、榊原雄太、澤村一間、
 古澤蓮、久川徳明さんほか。




評価 ★★★☆☆
nise!(19) 

「きんぴか」第2話~第5話 2016 [テレビドラマ平成]

きんぴか.jpg
〔2016年/日本/WOWOW〕




山内の収賄の真相を追っていた草壁が死体で発見された。
現場では天崇連合会のバッジが発見され、田之倉と
岩松に容疑が掛かる。

そんな中、山内がテレビの生放送番組で無実を
訴えることを知った広橋は、草壁の死を前に
気持ちが揺らいでいた。

一方、危篤だった総長が意識を取り戻し、
次の幹部会で天崇連合会の五代目を決めると宣言。
それを聞いた健太は…。




なぜだろうか。
毎回、真実の悪党の悪さが暴かれて、報いを受ける。
なのに、本作には「爽快感」がない。

ザマァ!と視聴者が感じられないのだ。

やはり仕置をする側の人間が弱者ではなく、
それぞれに「自業自得」な部分がある。
そして全5話という話数では、各人の描き込みが
圧倒的に足りない。

なので登場人物に対して、感情移入する余裕がない。
飯島直子さん演じる看護師、血まみれのマリアにしても、
もう少し深く描いてくれないと、ただ単にヤクザとすぐ
寝てしまう、尻軽女のように映る。

続編が作られていないのが、それを証明しているのか。
キャスティングはいいのになぁ。ピエール瀧さん以外。





■番組出演 中井貴一、ユースケ・サンタマリア、ピエール瀧、
 綿引勝彦、飯島直子、村井国夫、品川徹、青柳翔、三浦誠己、
 岩松了、伊藤祐輝、大和孔太さんほか。




評価 ★★★☆☆
nise!(9) 

「きんぴか」第1話 2016 [テレビドラマ平成]

きんぴか.jpg
〔2016年/日本/WOWOW〕




天崇連合会岩松組の組員・阪口健太が、敵対する
銀鷲会組長を射殺。それから13年。

“務め”を終え出所した健太を出迎えたのは、
老刑事・向井ただひとり。

大勢の組員の出迎えを想像していた健太に
「バカが。捨て駒になりやがって」と
現実を突き付ける。 一方、最強の肉体を持つ
自衛官・大河原勲は安全保障関連法案の撤回を求め
“ひとりクーデター”を起こすが失敗。

また同じころ、政治家・山内龍造の優秀な秘書、
広橋秀彦は山内の収賄容疑をかぶり逮捕された。

そんな健太、大河原、広橋がそろった。
向井は「肚、腕、頭、三つぞろいの悪党がそろったんだ。
理不尽を我慢するこたぁやめて、好きにやってみろ」と
言い放つ。かくして、“3人の悪党”の快進撃が始まる・・・。




浅田次郎先生の原作をWOWOWが連続ドラマ化。
ワウワウのドラマには外れがない。
ヨソの局では見られない重厚なテーマの作品が
多いからだ。これも浅田次郎先生の作品、という事で
第1話を見てみる。

中井貴一さんはいいな。
柔軟、どんな役もこなしてしまう器用さがある。
ただ、鳥肌実に見えて仕方ないのは個人的感想。

ユースケ・サンタマリアさんもいいな。
ただ、うるせぇだけの男から、狂気じみた役どころ
までを的確に演じる。元ビンゴボンゴとは思えない。

ところがだ、ピエール瀧さんが出て来た途端、
この作品は「コント」になってしまった。
普通に考えて、会議室に迷彩服で乗り込んで、
上官に銃を突きつける…こんな事してタダで済む
ハズがないじゃないか!

まだ第1話、設定編のツカミなので大負けに負けて★3つ。





■番組出演 中井貴一、ユースケ・サンタマリア、ピエール瀧、
 綿引勝彦、飯島直子、村井国夫、品川徹、青柳翔、三浦誠己、
 岩松了、伊藤祐輝、大和孔太さんほか。




評価 ★★★☆☆
nise!(5) 

「復讐法廷」2015 [テレビドラマ平成]

復讐法廷.jpg
〔2015年/日本/東映〕




元大学教授・中原誠司はある夜、ひとりの男、
岩崎健二を猟銃で射殺。すぐさま警察に自首する。

岩崎は、中原の最愛の娘・由紀子を殺害した
凶悪犯だったが、法の抜け穴によって無罪放免と
なっていた。中原は、家族を奪った岩崎への復讐。
そして、凶悪犯を罰することのできない日本の
法制度そのものに対する復讐を自らの裁判を
通して果そうとしていた。




ヘンリー・デンカー先生作による、同名小説が
存在するが、原作でも原案でもなく、モチーフとして
製作された…との事で、海外原作を安易に使用すると、
後々、契約問題でややこしくなり、作品そのものが
再見、再発売困難になる事が発生するため苦肉の策と
思われるが、本編終了後のおことわりだけで回避できる
のだろうか。

すでにこの当時の田村正和さんは発声が苦しそうで、
声が出ていないように見受けられる。
しかし、本作では「哀しみを秘めた父親」という
役どころもあり、合っているように感じられた。

長台詞もそれほどなく、物語中でのセリフも必要最小限、
この後のご出演作も「地方紙を買う女」「眠狂四郎」
あたりしか見当たらなく、田村さん最晩年の作品として
最後の輝きをみせてくれる。

主演のふたり、田村正和、竹内結子さんともに、
すでに鬼籍に入っておられるのが哀しい。





■番組出演 田村正和、竹内結子、柳生みゆ、中尾明慶、
 市毛良枝、渡辺大、手塚理美、森本レオ、長谷川朝晴、
 水橋研二、木原勝利、松尾薫、高橋光臣、田中哲司、
 古村比呂、玉木健仁、小野武彦、岸部一徳、立川三貴、
 楠見薫、内野謙太、和泉ちぬ、ノモガクジ、野依康夫、
 大河内奈々子、芝本正、荒田悠良、浅田祐二、柴田善行、
 西村頼子、橋本隆志、井上紀子、木村康志、三浦憲世、
 いわすとおる、鎌森良平、山田永二、内藤邦秋、
 田井克幸、荒田悠良、堀田貴裕、井上久男さんほか。





評価 ★★★☆☆
nise!(10) 

「蒼い瞳とニュアージュ」2007 [テレビドラマ平成]

蒼い瞳とニュアージュ.jpg
〔2007年/日本/WOWOW/ホリプロ〕




歌舞伎町のキャバクラで立てこもり事件が発生。
警官隊が突入するが、犯人は青酸カリを服用し、
その場で自殺を図った。

キャバクラ嬢たちは警察に保護され、
PTSD予防のケアを臨床心理士・一ノ瀬恵梨香が
担当することになった。

派手なファッション、自由奔放な恵梨香に
警察や司法関係者は面食らうが、彼女は
驚くべき能力で事件の背景を素早く
見抜いていくのだった。




とても臨床心理士には見えない、ケバケバしい
ギャル風の深田恭子さんだけが見どころ。
常識から外れた型破りの臨床心理士という設定は
良いと思うのだが、それに「国際テロ組織」が絡んで来る…、
というのは、あまりにもフロシキを広げすぎではないか?

腐ってもWOWOW。出ている役者はよいところを
揃えました。さすがに2007年の作品ともなると、
皆さんの見た目も若い!深田恭子さんも常に胸元全開!

現実の進化のスピードが速すぎるのか、
作品中における演出でも、今の視点で見ると
笑いが起こってしまうような部分が多々見受けられる。
出て来るキャバ嬢のファッション、化粧もそうだが、
皆が2つ折りのガラケーを愛用して、メアドの交換を
行う。

今だと指一本の操作でラインIDを
教えあう事ができるのに。「これがメアドね♡」と、
いちいち説明しながら交換会を行うのだ。
でも、これが当時の「最新」

1話限りではなく、シリーズ物として、
一ノ瀬恵梨香をもっと深く描いていけばおもしろく
なったのではなかろうか。
良くも悪くも2時間サスペンスの佳作止まり。




■番組出演 深田恭子、萩原聖人、麻生祐未、佐津川愛美、
 佐藤江梨子、柄本佑、岡田琉希、篠井英介、笠木泉、
 丸山智己、片桐仁、橋本じゅん、小林且弥、美甘子、
 田代さやか、上野なつひ、土肥美緒、貞平麻衣子、
 田口浩正、松岡璃奈子、大鷹明良、山崎一、荒川ちか、
 松重豊、藤田朋子、寺田農、石橋凌さんほか。




評価 ★★☆☆☆
nise!(8) 

「春、バーニーズで」2006 [テレビドラマ平成]

春、バーニーズで.jpg
〔2006年/日本/Wowow〕




会社員・筒井は、仕事先で出会った瞳と結婚する。
瞳には離婚経験があり息子の文樹もいたが、
瞳の母・正子、瞳の妹で売れない画家の紗江との
関係も良好で、結婚生活に不満はなかった。

しかしある時、まるで何かをあきらめて
この生活を選んでしまったような気に
させられてしまう自分に気づく。

大きな不満や理由もないのに、別の人生を
想像してしまう日々…。

そんな春の昼下がり、家族で訪れた新宿の
バーニーズ・ニューヨークで、筒井はかつて
同棲していたオカマの閻魔と偶然、再会する。

そして、ふとしたはずみで、その過去を瞳に話してしまい…。




映画かと思ったらWOWOWのテレビドラマだった。
しかし腐ってもワウワウ。西島秀俊、寺島しのぶという、
現在の邦画界を背負って立つ2大巨頭を揃えてある。
これは期待してもいいんじゃないか?


その期待は開始後1分で脆くも崩れた。

見るべきところは寺島しのぶさんの芝居力。のみ。

西島秀俊さんはダメだ。
どこに出ても、なにを演じても西島秀俊でしかない。
ダイワマンも同じく。
西島秀俊でなければ!という作品にまだ出会えない。

ひとつわかったことは、世間と言うのは
LGBTがどうの、差別をなくせどうのと口先では言うが、
自分の旦那、彼氏、恋人が男と同棲していたと告白
されると「・・・え・・・」と返す言葉も失ってしまう。

ふ~ん、では済まされない。

まだまだ日本で野郎が堂々と女子トイレを利用できる日は
遠いと感じた一作であった。たとえ法律が許してくれようと。




■本編出演 西島秀俊、寺島しのぶ、栗山千明、光石研、
 山中聡、利重剛、澁谷武尊、田口トモロヲ、
 倍賞美津子さんほか。




評価 ★☆☆☆☆
nise!(11) 

「深夜食堂2」第12話「唐揚げとハイボール」2011 [テレビドラマ平成]

深夜食堂2.jpg
〔2014年/日本/アットムービー・クリエイティヴ〕




一日が終わり、 人々が家路へと急ぐ頃、
俺の一日は、始まる。
営業時間は、夜12時から朝7時頃まで、
ひとは、深夜食堂って呼んでるよ。

メニューは、これだけ

あとは、勝手に注文してくれりゃあ
できるもんなら作るよってのが、
俺の営業方針さ。

客が来るかって?
それが結構来るんだよ。





カウンターの片隅で、目を閉じ、微笑むような
口元で眠るパチンコ店で勤めるサヤ。

サヤがこの店で注文するのは決まって「唐揚げ」
常連の男たちに見守られ、店の中で眠り込む。

その寝顔は一見幸せそうだが、起きている間は、
よほど疲れることがあるらしい。

マスターは、ビールがダメというサヤに、
普段店では出さない「ハイボール」をすすめる。

サヤは、お笑い芸人の章介とつきあっていた。
売れない芸人の章介に、お金を渡して尽くす
サヤだったが、章介の態度は冷淡だった。

ある日、店の中でサヤを責めたてる章介に、
竜の子分でヤクザのゲンが激怒。店の前で喧嘩を始める。
そこにやってきたのが刑事の野口と部下の足立だった。
サヤを見て足立は驚くのだった。
深夜食堂2第12話1.png



毎度おなじみ「深夜食堂」のベタベタな展開。
だが、このドラマに関してはそのベタな展開が良い。
サプライズや突飛な設定、どんでん返しも
森光子のでんぐり返しもいらない。

森光子を捨てて、木村佳乃に走ったなんちゃって女好き、
東山紀之は記者会見を開き、当時迷惑をかけたジュニアに
謝罪すべきである。もちろんニュースキャスターは辞任。
報道する立場ではない。される側なのだから。

で、話を「深夜食堂」に戻すが、登場する売れない芸人、
どこからどの角度で見てもクズである。

特に食べ物、唐揚げを女に投げつけて、それがヤクザに
当たると、女に向けて「お前が唐揚げをよけるのが悪い」と
言い放つ。

ゆえに演芸場で観客がすべてヤクザの構図はベタでは
あるが溜飲が下がる思いである。

なぜ、こんな男に女はついていくのだろう、
そして・・・泣くのだろう。

その結末が死体で発見されたりする。
本当に死ななきゃわからないのだろうか。
宗教にハマってるのと同じ精神状態なのだろうか…。
自分だけならまだしも周りをも不幸に巻き込んでいるのに。

劇中のサヤはこのあと、ささやかな幸せを手に入れるようで
なにより。来週はオニギリジョー、リターンズ。





■番組出演 小林薫、光石研、平田薫、永岡佑、松尾諭、
 辻本耕志、福原希己江、足立智充さんほか。
深夜食堂2第12話2.png




評価 ★★★☆☆
nise!(8) 

「兄帰る」2009 [テレビドラマ平成]

兄帰る.jpg
〔2009年/日本/WOWOW〕




ある日、3年前に突然失踪してしまった野田家の長男、
功一が、交通事故に遭い、物言わぬ姿で帰ってきた。

残された家族、そして誰より婚約者・真樹子の心に
静かな波紋が広がる。幼い頃、父親が失踪したことで
家族を養う立場になり、いつも「良き兄」で
いなければならなかった功一。

けれども、彼はそれに不満を感じることも無く、
彼なりの熱い夢を抱きながら暮らしていたはずだった。

この3年間、何処で、何をしていたのか。
そして、どうして、失踪の理由を自分に
言ってくれなかったのか。複雑な想いを抱きつつ、
愛する者の足跡をたどる真樹子の旅が始まった…。





近藤ようこ先生による、小学館・ビッグコミック誌に
連載された漫画作品の映像化。

原作は未見なのでドラマなりの演出、改変がされて
いると思われるが、まずタイトルからしておかしい。

確かに失踪した功一には弟、妹がいるが、
本作の主人公は元婚約者であるマキコだ。
「兄帰る」ではない。「元婚約者帰る」である。

当初、功一の遺体は顔が判別できないほど損傷が
激しく、肩にあるホクロから母親が功一だと確認した、
その程度だったので、これは・・・ラストに
どんでんがえし・・・来るで・・・!と、思わせておいて
なにも来ない。

木村佳乃さん演じるまきこが・・・、
ちょっとイヤなオンナだ。

功一の遺族を前に叫ぶ。

「こんな美人でしっかり者の私がっ!
なんで功一さんに捨てられちゃったのかっ!
理由がわからないんじゃ…先に進めないんです!」

こう宣言して、功一の消えた3年間を追う旅に出る。

が、結局最後まで功一が失踪した理由はわからず!

で、このマキコというイヤなオンナは、
功一が消えた空白を埋めようと近づいた
子持ち男に散々迫っておいたあげく、
河原に呼び出して別れを告げる。

功一に私は一方的に捨てられたわけじゃなかった!
スッキリ!もう、お前はいらないんで。ごめんね。

そんなところだろう。

あ、功一の失踪した理由がいま、わかった。
このオンナから逃げだしたかったんだわ。きっとそう。


実生活の木村佳乃さんは早くダンナと別れたほうがいいね。
ダンナのケツに火がつきはじめたゾ。光子の呪いかな?





■本編出演 木村佳乃、高橋和也、津田寛治、黒谷友香、
 野波麻帆、笹野高史、加藤治子、池内淳子、山本學、
 倍賞美津子、吉村実子さんほか。





評価 ★☆☆☆☆
nise!(7) 

「深夜食堂2」第11話「再び赤いウインナー」2011 [テレビドラマ平成]

深夜食堂2.jpg
〔2014年/日本/アットムービー・クリエイティヴ〕




一日が終わり、 人々が家路へと急ぐ頃、
俺の一日は、始まる。
営業時間は、夜12時から朝7時頃まで、
ひとは、深夜食堂って呼んでるよ。

メニューは、これだけ

あとは、勝手に注文してくれりゃあ
できるもんなら作るよってのが、
俺の営業方針さ。

客が来るかって?
それが結構来るんだよ。



常連客の一人、地回りヤクザ者・竜。
マスターの作る「赤いタコウィンナー」が
大のお気に入りだ。

その竜のもとへ、刑事の野口が現れた。
二人は九州の名門高校野球部の同級生だったが、
竜が地元で起こした喧嘩のために、
かつて甲子園出場を棒に振っている。

野口は、病気で入院している元マネージャーの
クミの見舞いへと竜を誘う。
彼女は今、重い病に臥せっていた。




人気が出すぎるのも問題でこの「深夜食堂」も、
延々と無限ループ再放送されており、
もうどれが第1部なのか第2部なのかよくわからない。
全部似たようなものなのだが、どのエピソードも
噛めば噛むほど味の出て来るスルメのような出来。

この話も第1部第1話の続編の作りとなっている。
ヤクザの好物が「赤いタコさんウインナー」
この一見、似つかわしくない取り合わせの意味は、
第1話では語られることはなかった。

それが本作で明かされる。

出て来る人々が皆、切ない。

今は刑事とヤクザ、まったく別の道を歩んでしまった
同級生。そして、同じ野球部のマネージャー。

クミはずっと悔やんで生きてきた。
「あの時、竜くんをデートに誘わなかったら…」

そのデートの際のトラブルが元で、野球部は
甲子園出場が叶わなくなった。
だが、野口はそんな事は恨んではいない。

それよりも竜とクミがデートした事のほうが、
悔しかったと言う。

3人は車椅子で「めしや」に訪れる。

そして、場面が変わると喪服で「めしや」に
並ぶ刑事とヤクザ者。黙ってビールをつぐマスター。

ハッキリ言って、話の先は読めてしまう。
しかし、役者たちが画面から目を逸らす事を許さない。

登場人物は皆、多くを語らない。
必要最小限の言葉ですべてを視聴者に理解させる。
これはもう役者側の勝利。




■番組出演 小林薫、光石研、安田成美、室井響、
 吉見幸洋、辰巳智秋さんほか。




評価 ★★★★☆
nise!(9) 

■「ラビリンス」DVDサーカイブコレクション 渡部篤郎/桜井幸子さん■ [テレビドラマ平成]

ラビリンス - コピー.jpg
〔1999年/日本/日本テレビ/5年D組〕




海外の留学から日本へ帰国した優秀な外科医、
野崎悠一郎。同じ病院で看護師として働く姉の
奈津子が悠一郎の目の前で飛び降り自殺を図る。

奈津子は一命を取り留めるが、植物状態に。
病院側は、自らの医療ミスを苦に自殺を図ったと
発表した。悠一郎は真実を知ろうと奔走するが、
何者かの圧力により地方の病院に飛ばされてしまう。

その後、姉は「パピヨン」という
言葉を残して死亡する。

葬儀の席で、悠一郎は元同僚だった橘川達也から、
姉の婚約者だった医師、園部克彦が学長の娘である
倉沢さつきと結婚することになったと聞かされる。

悠一郎は大学病院に復帰するが、姉の死に
強い疑問を抱き、園部との対立を深めてゆく・・・。





本作が再放送されない原因として、
よく挙げられる2つの理由。

主題歌を担当した槇原敬之さんが
覚醒剤取締法違反で逮捕されたから。
そうだろうか。

槇原さんの逮捕が1999年8月26日。
すでに本作の放送は終了していた。

槇原さんが楽曲を提供した番組は
ほかにも多数存在し、本作だけが特別ではない。

番組の音楽に海外の作曲家、
アストル・ピアソラ先生の楽曲を
使用しているため、
権利使用料が高額となるため。
そうだろうか。

映像ソフト化の際に音楽を差し替えて
発売する例「スケバン刑事」などを筆頭に
いくらでもある。

そこまでの手間をかけてまで
製品化しても、割に合わない。
そう判断されただけという印象を受ける。
この前後の番組も未だソフト化されていないようだ。

ただ、何らかの2時利用の予定はあったようで、
現在提供される放送素材において、
槇原敬之さんの箇所に修正を試みた痕跡が
認められる。ただ、それは初期話数のみで、
後半はオリジナルのまんまである。

ソフト化予定が(当時なのでビデオテープか)
ありながらも中止になった…という具合か、
あくまでも想像の範囲でしかないのだが。

このように作品を取り巻く状況により、
作品自体の出来不出来に関わらず、
再見が困難となり埋れてしまうのは
本当にもったいない事。

今回の初ソフト化を機に再評価の声が
高まる事を願いたい。

■全11話



■番組出演 渡部篤郎、桜井幸子、高橋由美子、保坂尚輝、
 内藤剛志、森口瑤子、斎藤陽子、初音映莉子、中丸忠雄、
 北見敏之、森山周一郎、正名僕蔵、浅野花英、大土井裕二、
 宋英徳、藤田久美、山崎健二、東山悠里、立原瞳、
 山本絹代、山田百貴、上田由恵、村石絵里奈、安田洋子、
 児玉謙次、須永慶、山崎満、田中啓三、北村隆幸、留美、
 野一色里奈、芦原由幸、山本正道、中垣章人、春田純一、
 庄司永建、伊藤正博、浅沼晋平、桜井章、史城未貴さんほか。

nise!(9) 
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