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「深夜食堂2」第11話「再び赤いウインナー」2011 [テレビドラマ平成]

深夜食堂2.jpg
〔2014年/日本/アットムービー・クリエイティヴ〕




一日が終わり、 人々が家路へと急ぐ頃、
俺の一日は、始まる。
営業時間は、夜12時から朝7時頃まで、
ひとは、深夜食堂って呼んでるよ。

メニューは、これだけ

あとは、勝手に注文してくれりゃあ
できるもんなら作るよってのが、
俺の営業方針さ。

客が来るかって?
それが結構来るんだよ。



常連客の一人、地回りヤクザ者・竜。
マスターの作る「赤いタコウィンナー」が
大のお気に入りだ。

その竜のもとへ、刑事の野口が現れた。
二人は九州の名門高校野球部の同級生だったが、
竜が地元で起こした喧嘩のために、
かつて甲子園出場を棒に振っている。

野口は、病気で入院している元マネージャーの
クミの見舞いへと竜を誘う。
彼女は今、重い病に臥せっていた。




人気が出すぎるのも問題でこの「深夜食堂」も、
延々と無限ループ再放送されており、
もうどれが第1部なのか第2部なのかよくわからない。
全部似たようなものなのだが、どのエピソードも
噛めば噛むほど味の出て来るスルメのような出来。

この話も第1部第1話の続編の作りとなっている。
ヤクザの好物が「赤いタコさんウインナー」
この一見、似つかわしくない取り合わせの意味は、
第1話では語られることはなかった。

それが本作で明かされる。

出て来る人々が皆、切ない。

今は刑事とヤクザ、まったく別の道を歩んでしまった
同級生。そして、同じ野球部のマネージャー。

クミはずっと悔やんで生きてきた。
「あの時、竜くんをデートに誘わなかったら…」

そのデートの際のトラブルが元で、野球部は
甲子園出場が叶わなくなった。
だが、野口はそんな事は恨んではいない。

それよりも竜とクミがデートした事のほうが、
悔しかったと言う。

3人は車椅子で「めしや」に訪れる。

そして、場面が変わると喪服で「めしや」に
並ぶ刑事とヤクザ者。黙ってビールをつぐマスター。

ハッキリ言って、話の先は読めてしまう。
しかし、役者たちが画面から目を逸らす事を許さない。

登場人物は皆、多くを語らない。
必要最小限の言葉ですべてを視聴者に理解させる。
これはもう役者側の勝利。




■番組出演 小林薫、光石研、安田成美、室井響、
 吉見幸洋、辰巳智秋さんほか。




評価 ★★★★☆
nise!(9) 

nise! 9