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「紙の月」2014 [映画・邦画]

紙の月.jpg
〔2024年/日本/ROBOT/松竹〕




バブル崩壊直後の1994年。
夫と二人暮らしの主婦・梅澤梨花は、
銀行の契約社員として外回りの仕事をしている。

細やかな気配りや丁寧な仕事ぶりによって
顧客からの信頼を得て、上司からの評価も高い。
何不自由のない生活を送っているように見えた
梨花だったが、自分への関心が薄い夫との間には、
空虚感が漂いはじめていた。

そんなある日、梨花は年下の大学生、光太と出会う。
光太と過ごすうちに、ふと顧客の預金に手をつけて
しまう梨花。最初はたった1万円を借りただけ
だったが、その日から彼女の金銭感覚と日常が
少しずつ歪み出し、暴走を始める・・・。





学生の時に宣教師(?)みたいな人に教えられた
「与える人になりなさい」と言う教えが主人公の
一生を変えてしまったのだな。

与えられる人より、与える人になろうとするあまり、
与えるためには手段を選ばなくなった。
たとえ、人の金を盗ってでも。

でも矛盾してるよな。
人の金を奪ったら、それは「与えられてる」事に
ならないのか?
無断で強引に奪った金はグレーゾーンか?

出て来る主要登場人物が小林聡美さん以外、
皆、ちょっとアタオカな人々。

主人公が色狂いするきっかけとなった大学生も
大概なクズ。主人公を犯罪者に追い込んで、
自分は別の同級生女と腕組んで歩いてる。

犯行が明るみになり、宮沢りえさんは2階の
ガラス窓をぶち破って逃走するのだが、
行き着いた先はどうやら国外。

銀行もすぐに通報しなかったのか、金を掴んで
海外脱出する余裕があったのだな。

身勝手な理由による人生転落劇により、
主人公に一切、感情移入させない作りが潔い。
ここまで徹底的に身勝手なヤツもめずらしい。




■本編出演 宮沢りえ、池松壮亮、大島優子、田辺誠一、
 近藤芳正、大西武志、佐々木勝彦、天光眞弓、伊勢志摩、
 藤本泉、石橋蓮司、中原ひとみ、小林聡美、平祐奈、
 佐津川愛美、桜木信介、嶋田翔平、森脇由紀、清瀬やえこ、
 猫田直、稲森誠、近藤奈保妃、松岡恵望子さんほか。




評価 ★★☆☆☆
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