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「ふるさと再生 日本の昔ばなし」2012 [テレビアニメ平成]

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〔2012年/日本/トマソン〕




こどもたちの未来のために、今こそ新たに伝えたい、
私たち日本の昔ばなし。ふるさとの地域に根づいた
民話や昔話を日本アニメ界を支える作家が個性豊かに描く。



2012年(平成24年)より、テレビ東京系にて
放映開始された「ふるさと再生 日本の昔ばなし」。

近年ではめずらしいヘーベルヘウスの一社提供による、
子ども番組。

かつての「まんが日本昔ばなし」「まんが世界昔ばなし」を
思い起こさせるような、柄本明、松金よね子さんという
芸達者なお2人の語りにより進行されるアニメーション。

各回3話ずつの構成で、「まんが日本昔ばなし」のように、
製作陣の個性が活かされる作風となっている。
実際の話、現在の子供たちにどれほどウケたのかは不明だが、
ほどほどに好評だったのだろう、2017年まで放送は継続。

2018年からは「ふるさと 日本の昔ばなし セレクション」と題して、
再放送を同時間にて開始。そろそろヤバイな~…と思ってはいたが、
この秋の番組改編にてついに完全終了に至った。

日本テレビアニメ界の「良心」のような存在であったのだが、
やはり時代にはそぐわないのかも知れない。
良いものほど認められず、失ってからその価値に気付くのだ。

テレビ放送が終わってもDVDや映像配信があるではないか!、
と思われるが、残念ながら150話程度しか見返す事が出来ない。
配信という媒体は、いきなり終わってしまう事も多々ある。
やはり、毎週同じ時間にテレビから流れてくる…、
この安定感が大事なのだ。サザエさんのように。




評価 ★★★★☆


nise!(11) 

「ごぞんじ!月光仮面くん」1999 [テレビアニメ平成]

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〔1999年/日本/キョクイチ東京ムービー〕




かつて日本をサタンの爪から守った正義のヒーロー、
月光仮面のおじさんもすっかりおじいさんになり、
スクーターの形をした宇宙人・スクコとともに、
月でのんびり暮らしていた。

しかし、ある日、宿敵であるサタンの爪の孫が、
地球征服のため出稼ぎロケットに乗り、
地球に向かったという情報が入る。

それを追ってスクコが2代目月光仮面を探すため
地球へやってきた。目をつけたのが、
ごく普通の小学生の山本ナオト。

スクコに見出されて、2代目月光仮面となるナオト。
こうしてナオトは、授業の合間に抜け出して
近所の悪人を懲らしめたり、地球征服を企む宇宙人を
相手に、ドタバタな毎日を繰り広げるのだった。




1999年(平成11年)より、東京ムービー制作により、
テレビアニメとしてリメイクされたのが、
「ごぞんじ!月光仮面くん」。

過去の作品とはまったくといっていいほど、関連はない。
それはもう潔いほどに。

原因のひとつは全25話の脚本を担当したのが
あの!浦沢義雄先生なのだ。

浦沢先生と言えば、かつて日曜朝に放送されていた、
「美少女仮面ポワトリン」や「不思議少女ナイルなトトメス」
などで、その不条理な脚本が話題となった超個性派。

なんせ、神社のお札をFAXで送ってきたり、バス停が家出したり、
タクアンがサーフィンしたり、小学生女児に向かって、
「子供の産めない体にしてやる~!」などのセリフを吐かせて、
問題となるほど、我が道を行く脚本家なのだ。

先日放送された「仮面ライダージオウ」でもその不条理さは健在で、
マンホールのフタで連続殺人する精神異常者を描いていた。

そんな先生が描く月光仮面ワールドなので、
憎まず殺さず、許しましょうの川内テイストは微塵もない。

どこまでも通常営業の浦沢義雄アニメなのであった。




評価 ★★☆☆☆
nise!(14) 

「楽しいムーミン一家」1990 [テレビアニメ平成]

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〔1990年/日本/テレスクリーン〕


かつて東京ムービー、虫プロダクションで制作され
大人気を博したトーベ・ヤンソン、ラッセ・ヤンソン先生原作による
「ムーミン」が帰って来た!。

1990年(平成2年)より放映開始の
「楽しいムーミン一家」(テレスクリーン制作)です。

ストーリーはみなさんよくご存知なので本日は割愛。
本作は原作者のおばあちゃんが、日本のムーミンには
常に不満を持っており、
「あたしのムーミンはノーマネー、ノーカー、ノーファイトの
世界なのよ!日本人クレイジーね!」と、お怒りであった。

でも、日本でムーミンは大ヒットを収め、放送から何十年が
過ぎても今だに収益が振り込まれてくる・・・。

仕方ないわね・・・と思っていたところに、再アニメ化の話が。

「とんでもないわよ!また日本なの?!」と、
おばあちゃんの怒りはヒートアップ!。

しかし今度は原作の世界に寄り添った、イメージを損なわない
アニメを目指しますから・・・と口説き落としてようやく制作に至る。

出来上がった作品は、
「まぁ!これこそがアタシのムーミンよ!!」とおばあちゃん大喜び。

そして、昭和時代のムーミンは公開が制限され、封印された・・・。
日本におけるムーミンとは「楽しいムーミン一家」となってしまった。


しかし、それから月日は流れ、おばあちゃんが亡くなり、
ムーミンの権利を持つ会社は遺族の経営に。
その途端、
「ムーミンのイメージを壊さないために、原作絵で統一したい」。

そのため、この「楽しいムーミン一家」ですら、
現在、表舞台に出て来ることがなくなってしまった・・・。

日本で作られた作品であるのに、原作が海外作品であることから、
日本では自由に扱う事がムズかしくなってしまった。

ヤンソンのおばあちゃんが喜んでいたのは、
ただのリップサービスだったのだろうか・・・。

「ムーミン」という作品も日本での展開がなければ、
ここまで根強い人気は保てなかったように思うのだが・・・。




評価 ★★★☆☆

nise!(15) 

「魔法使いサリー」1989 [テレビアニメ平成]

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〔1989年/日本/東映動画〕



人間界での生活を終えた夢野サリーは、
魔法の国アストレアに帰り、王位を継いで女王に
なることになった。ところがいよいよ戴冠式というその日に、
人間界で親友だったよし子ちゃんのお父さんが
事故を起こして入院し、仕事に使うタクシーも廃車になってしまう。

よし子ちゃんは、すみれちゃんと共に、サリーと別れた際に
友情の証としてもらったペンダントに願いを込めて
魔法の国に助けを求める。

二人の願いはペンダントの魔力によって光となり、
サリーのもとへ届いた。親友の窮地を救うため、
サリーは戴冠式を抜け出して再び人間界へ!。




横山光輝先生原作、東映動画(東映アニメーション)との
コラボにより、国産初、少女向けテレビまんがの王女の座に
君臨する、「魔法使いサリー」ちゃん。

前作の最終回で魔法の国に帰還して早、幾年・・・。
そのサリーちゃんが帰ってきた!。
1989年(平成1年)放映開始、「魔法使いサリー」ちゃん。

前年に復活したアッコちゃんが設定を一新したのに対して、
こちらは前作の純然たる続編として登場。
旧作のラストで人間となって転生したポロンもレギュラーに。

魔法の国の掟により、よし子ちゃん、すみれちゃんの記憶は
消されてしまったため、本作のサリーは新たなお友達として、
再スタートを切る。

前作に負けない人気を博し、丸2年に及ぶテレビ放送に加え、
東映まんがまつりでの劇場公開、お正月には2年連続
スペシャル版放送と実に恵まれた環境で完走したのだが、
なぜかソフト化の機会には恵まれず、当時から現在に至るまで、
テレビシリーズは30分に再編集されたビデオが1本発売されたのみ。

しかしながら現在は、「配信」という形で、
全話数がお手軽に格安で見られてしまう。つくづくいい時代。




評価 ★★★☆☆
nise!(15) 

「おにいさまへ…」1991 [テレビアニメ平成]

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〔1991年/日本/手塚プロダクション〕




高校受験を控えた中学生の御苑生奈々子は、
進学教室で講師のアルバイトをしていた
大学生の辺見武彦に「おにいさまになってください」と
申し出て文通を始めることになった。

奈々子は高校生活を「おにいさまへ」の手紙に綴る。

奈々子が入学した青蘭学園高等部は良家の令嬢が集う
名門女子校。入学式の日、学園の特権組織で、
選ばれた生徒のみが入会を許される社交クラブ、
ソロリティの存在を知る。

自分とは無縁の世界と思っていた奈々子だったが、
なぜかクラスメイトの信夫マリ子と共にメンバーに選ばれる。

奈々子は周囲からの嫉妬や噂に苦しむが、
「薫の君」こと折原薫や「サン・ジュストさま」こと
朝霞れいに救われる。
ソロリティ会長の一の宮蕗子もなぜか不自然なまでに奈々子をかばう。
やがて奈々子はれいの孤独な境遇を知り、強く惹かれていく・・・。

そんな中、父親の女性スキャンダルをからかったクラスメイトを
マリ子がナイフで切りつける事件が起こる・・・、




「ベルサイユのばら」の池田理代子先生の手により、
集英社・週刊マーガレット誌上に1974年(昭和49年)より
連載された漫画原作を手塚プロダクションが
1991年(平成3年)に突然のテレビアニメ化。

出崎統、杉野昭夫先生が手掛けた知る人ぞ知る
埋もれた名作「おにいさまへ・・・」。

怖ろしい、怖ろしすぎる「女どもの閉ざされた世界」!!。
実に宝塚向きな設定じゃない?と思うのだが、
ラストに爽快感や華々しさがないので舞台には不向きか・・・。

本作には本編全39話以外に総集編6話分が存在するのだが、
現在まで未ソフト化で再放送もされていない。
早いとこなんとかしてほしいが、すでにブルーレイまで
発売されているので、実現はムズカシそう・・・。




評価 ★★★★☆


nise!(14) 
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