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「楽しいムーミン一家」1990 [テレビアニメ平成]

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〔1990年/日本/テレスクリーン〕


かつて東京ムービー、虫プロダクションで制作され
大人気を博したトーベ・ヤンソン、ラッセ・ヤンソン先生原作による
「ムーミン」が帰って来た!。

1990年(平成2年)より放映開始の
「楽しいムーミン一家」(テレスクリーン制作)です。

ストーリーはみなさんよくご存知なので本日は割愛。
本作は原作者のおばあちゃんが、日本のムーミンには
常に不満を持っており、
「あたしのムーミンはノーマネー、ノーカー、ノーファイトの
世界なのよ!日本人クレイジーね!」と、お怒りであった。

でも、日本でムーミンは大ヒットを収め、放送から何十年が
過ぎても今だに収益が振り込まれてくる・・・。

仕方ないわね・・・と思っていたところに、再アニメ化の話が。

「とんでもないわよ!また日本なの?!」と、
おばあちゃんの怒りはヒートアップ!。

しかし今度は原作の世界に寄り添った、イメージを損なわない
アニメを目指しますから・・・と口説き落としてようやく制作に至る。

出来上がった作品は、
「まぁ!これこそがアタシのムーミンよ!!」とおばあちゃん大喜び。

そして、昭和時代のムーミンは公開が制限され、封印された・・・。
日本におけるムーミンとは「楽しいムーミン一家」となってしまった。


しかし、それから月日は流れ、おばあちゃんが亡くなり、
ムーミンの権利を持つ会社は遺族の経営に。
その途端、
「ムーミンのイメージを壊さないために、原作絵で統一したい」。

そのため、この「楽しいムーミン一家」ですら、
現在、表舞台に出て来ることがなくなってしまった・・・。

日本で作られた作品であるのに、原作が海外作品であることから、
日本では自由に扱う事がムズかしくなってしまった。

ヤンソンのおばあちゃんが喜んでいたのは、
ただのリップサービスだったのだろうか・・・。

「ムーミン」という作品も日本での展開がなければ、
ここまで根強い人気は保てなかったように思うのだが・・・。




評価 ★★★☆☆

nise!(15) 

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