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「平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊」2014 [映画・特撮]

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〔2014年/日本/東映〕





平成VS昭和。掟破りのライダー対決、決着。

地球の内側に、もう一つの世界が!?。
調査に向かった仮面ライダー鎧武は、バタン帝国の
怪人たちと本郷猛と名乗る男と出会う。
仮面ライダー1号に変身した本郷は怪人たちを次々と倒す。

そして、お前のようなひよっこを、
ライダーと認める訳にはいかん!!と宣言する。
果たして、バタン総統とは?。
そして、動き始めた昭和ライダーたちの目的とは!?。





史上最低のライダー映画、ここに登場!!。

ママ!ボクの考えた仮面ライダーだよ!見て見て!。
仮面ライダー同士がケンカするんだよ!。スゴイでしょう?!。


よくもまぁ、こんな同人誌レベルの脚本で、
人様から金銭を授受して、昭和ライダー蔑視の作品を
製作し、劇場で上映できたもんだ。

恥を知れ。


物語冒頭、いきなり1号ライダー・本郷猛が登場。
オリジナルキャストの藤岡弘、さんである。
いやがうえにも期待が高まる…。

開口一番。

当時の最新ライダーに向けて、「ひよっ子がぁっ!!」。

見てる側は茫然。

なんで、初対面の仮面ライダー同士がケンカしてるのん?。

Xライダーも当時のオリジナルキャストだ。
速水亮さんが今はGODとの戦いを終えて、
港町で医師として暮らしている。
そんな中、とある若者と出逢う。

意気投合する2人。しかし、若者は仮面ライダーファイズだった。

その正体を知るや、
「…お前、平成ライダーだったのか…!」。

いきなり変身し、ファイズに襲い掛かるエックス!。

ママ、なんで仮面ライダー同士が理由もなくケンカしてるの?!。

ラスト、昭和ライダーと平成ライダーとの対決が見られる。
一応の決着はつくのだが、それがどうにも陳腐。

もっとオーソドックスに昭和、平成関係なく、
仮面ライダーが共闘して巨悪を倒す!ではいけないのだろうか。

なにがなんでもライダー同士をぶつけなくてはいけないのか。
そこにスーパー戦隊までねじ込んで来るか?。



昭和ライダーファン世代に向けて、当時のキャストを呼ぶ…、
というのもサービスの一環なのだろうが、
今、現在のメイン視聴者である子供たちには
どう映るのだろうか。そこのところも興味深い。

だって、ライダーにしてもウルトラマンにしても、
見慣れないおじいちゃんが出てきて、いきなり変身!。
変身した途端にイキイキアクションを繰り広げて、
体形まで変わる!。…中身は…おじいちゃん?!。

昭和世代はうれしいけれどね。




評価 ☆☆☆☆☆
nise!(10) 

「仮面ライダーZO」1993 [映画・特撮]

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〔1993年/日本/東映〕




何者かのテレパシーによる交信で、長い眠りから覚めた
麻生勝は、無意識のうちに仮面ライダーZOへと変身を遂げる。

同じ頃、町はずれのスクラップ置き場では、ネオ生命体の
ドラスが誕生していた。やがてドラスは遺伝子工学の権威、
望月博士の息子、宏を襲う。

宏の危機に駆け付ける超高速マシン、ブリンガー!。
宏を救うことができたが、やがて麻生は、望月博士が
麻生を肉体改造し、ネオ生命体を造りだしたことを知り
思い悩む。そこにつけこみ、ドラスはコウモリ男を
望月博士に変身させ、宏を誘拐する。

ZOは宏を追って、単身ドラスの基地に潜入する!。




   名作。



思えば過去の仮面ライダー映画がすべて、テレビシリーズからの
延長線上だったのに対して、本作は劇場初のオリジナルライダー。

テレビ「鳥人戦隊ジェットマン」や、今もファンの間で
名作の誉れ高い「ゼイラム」を手掛けた雨宮慶太監督による
新時代のライダーがここに誕生した。

この当時、「最新」だったCGを駆使し、
「魔人ハンター ミツルギ」「へんしん!チンポコ玉」以来じゃね?、
と思われる人形アニメーションの技術まで総動員し、
この時代の「トクサツ映画」のテクニック見本市のような出来。

今では様々な事情により「人間を改造する」という設定、
「仮面ライダーは人間の自由を守る」。

そう、人間を守るのではない、人間が生きていくうえで、
一番大事なもの、「人間の自由」を守る大自然が遣わした
勇者が「仮面ライダー」なのだ。

なにより、近年の子供向け作品が失ってしまった、
子供目線で見て「頼れるヒーロー」なのがいい。
画面上でそれを見せてくれる説得力よ!。

そう、昭和時代のヒーローって、頼れるオッさんだった。
今はどう見ても学生、子どもが変身した途端に
最強状態になる…。

本編時間わずか48分という尺で「仮面ライダー」の基本を
すべて詰め込んだ一作に仕上がっている。

仮面ライダー生誕20周年記念作品「仮面ライダーZO」。
願わくば、その後の彼の活躍をもっと見たかったが、
企画はあがりながら続編は製作されず。

本作のみ、という潔さもZOを
「神格化」させている一因なのかも知れない。




評価 ★★★★★
nise!(11) 

「獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦!さらば永遠の友よ」2014 [映画・特撮]

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〔2014年/日本/東映〕




キョウリュウジャーの前に突如、
恐竜戦隊ジュウレンジャーのティラノレンジャーと
爆竜戦隊アバレンジャーのアバレッドが
彼らの敵となって立ちふさがった。

2大恐竜戦隊の力はすでに、地球滅亡を企む
宇宙大恐竜ボルドスによって奪われていたのだ。

キョウリュウジャーは、人知れず悪との戦いを続けていた
特命戦隊ゴーバスターズと出会い、共に戦うことを誓う。
しかし、そんな彼らを待っていたのは史上最大の罠だった!。




これは子どもが喜びまっせぇ~!。
なんせお子様の大好きな「恐竜」!。
子どもは大きくて強いものが大好き!。
その「恐竜」をモチーフとした戦隊が大集合!。

しかも、大きなお友達に向けて、
過去戦隊のオリジナルキャストも顔出し出演!。
特にジュウレンジャーは優遇されており、
顔出しのリーダー以外にもメンバー4人が声のみだが、
久々に集結。

近年はヘンテコな方向に進んでしまった千葉麗子さん、
当時、ジャニーズ事務所でマネージャーとして活躍していた
とあるメンバーは、事務所がうるせぇので
出演クレジットなしの友情出演!。

本作もエンディングが流れた後、物語はまだつづく…。
というか、まだまだつづく。
次回の新戦隊「烈車戦隊トッキュウジャー」のお披露目が
待っていた。これが…意外と長い。本編となんら関わりは
ないのだが、パイロットフィルム的な活躍を見せる。

わずか1時間程度の本編で5つの戦隊が楽しめるのだ。
このワクワク感がいい!。


しかし人生というのはわからぬもので、
「キョウリュウジャー」本来のヒロインは現在、
すでに引退状態にあるのだが、途中から登場した
脇役の飯豊まりえさんがこの後、大ブレイク!。

バラエティーの司会に、映画主演にと大活躍。

ヒロインは放映中に男と朝帰りしたところを
フォーカスされたのがジワジワ効いてきたのだろうか…。
その相手というのが現在モテモテ大活躍の竜星涼さんなのだが…。

やはり女性側の男関係ゴシップは芸能生命に致命的な
ダメージを与えるな…。それだけにお子様番組のヒロインには、
気を引き締めて野郎との付き合い方、距離感を考慮して頂きたい。





評価 ★★★☆☆


nise!(10) 

「スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号」2015 [映画・特撮]

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〔2015年/日本/東映〕




1973年2月10日。
悪の秘密結社ショッカーを統括していた首領は
仮面ライダー1号と仮面ライダー2号に倒され、
世界に平和が訪れたように見えた。

だがその直後、ショッカーが生み出した最強の戦士、
仮面ライダー3号が現れる。1号と2号は最後の力を
振り絞り立ち向かったが、3号の圧倒的な力に敵わず
戦死してしまう。

ショッカーは総力を挙げて復活し、
ついに世界征服を達成する。

そして時は流れて2015年。
それまでの戦いと同様にロイミュード102を倒した
仮面ライダードライブが見上げた空が、緑色の光で覆われる。
その光に包まれた瞬間、世界はショッカーによって
完全に支配された末世へと改変された。

そこは1号と2号の後に続々と生み出されたライダーたちが
「正義」と「悪」の二派に分かれており、
正義のライダーたちは世界をショッカーから解放するため、
ショッカーに洗脳された悪のライダーたちは
ショッカーライダーとして正義側のライダーを
完全抹殺するため、互いに戦う世界となっていた…。




普段の全員集合的なライダー映画は箸にも棒にも
かからないような駄作を量産しているが、
これは普通にいい映画。不満もないではないが…。

仮面ライダー1号、2号に続いて誕生したのがV3…ではなく、
「仮面ライダー3号」だったとしたら?。
これは「もしも」の世界のお話。

3号が1号、2号を倒しショッカーが世界を征服していた…。
続くライダーたちもショッカー側に。
一部のライダーたちが、その世界に違和感を感じ…。

今までの映画と違い、素顔でゲスト出演する歴代ライダーの
扱いが非常に良い。特に南光太郎と桜井侑斗な!。

ブラックは破格の扱い。序盤にブラックで倒され、
後半ではRXへと転生し大活躍。ブラックなくして、
この映画は成立しない。


そもそも「3号」という設定は、1972年の幼児向け雑誌に
オリジナル漫画として一度、登場しただけのキャラクター。
企画がV3へと変更され、そのまま多くの人々が知らない、
忘れ去っていたものを掘り起こしてきたもの。

それを「相棒」からやってきた及川光博さんが
演じるのである。
主題歌まで歌わせて、これも非常に良い扱い。

難点もないではない。
中盤で無理やりねじこまれるライダー同士の
グランプリレース。…なんじゃこりゃ?。

で、クライマックスに登場の巨大ライダーロボ。

極めつけは「手裏剣戦隊ニンニンジャー」の5忍。
…これって必要?なくてもよさそう…。
まぁ、賑やかしには良いかも知れんが。

それに悪に寝返っているライダー達の「ザコ感」な。
もう、その他大勢の戦闘員と変わらない。

そして、そのまま終劇ならば綺麗に終われたものを、
エンディングの後、物語が続いてしまう。

これは携帯配信の映像作品、
「dビデオスペシャル 仮面ライダー4号」へと繋がるのである。

この「4号」が存在するために本作を単体で見た時、
もの足りなさを感じてしまう。
もう、これ単体映画で4号は別に作ればいいのに。

だが、それらを差し引いても本作は合格点のライダー映画。





評価 ★★★☆☆
nise!(11) 

「仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z」2013 [映画・特撮]

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〔2013年/日本/東映〕





ショッカーがスペースショッカーとして新生し、
仮面ライダーウィザードは、この現象の張本人として、
銀河連邦警察からやって来た
宇宙刑事ギャバンtypeGの攻撃を受ける。

そのころ、特命戦隊ゴーバスターズのヨウコは、
空から落ちてきた謎の小型ロボット・サイコロンを
回収していた。やがて、ショッカーを復活させたのが
宇宙犯罪組織マドーだということが判明。

銀河連邦警察は、超次元砲で地球ごとマドーと
スペースショッカーを殲滅することを決定する。





 最低の脚本。

出だしからお互いに「正義」だの「平和」だの口にしながら、
出会い頭に剣を手に仮面ライダーに襲い掛かるギャバン。
有無を言わさせぬ、これはもうヤクザの鉄砲玉の手口。

で、戦ううちに「これはなんかおかしいぞ…」と、
違和感を覚えた新ギャバンが、もう一度調査をしたいと、
上官である元祖ギャバンに申し入れるも却下。

それどころか、宇宙刑事の資格を取り上げてしまう。

この元祖ギャバンの扱いが最大の問題点である。

部下の話を聞かない。
部下が危機にあい、死にかけても変身(蒸着)能力を
取り上げたまんま放置。

とどめに、敵組織を壊滅させるためならば…と、
地球ごと「超次元砲」で破壊することを独断で決定。

で、実際に発射スイッチを押す!。

押す前に確認しないギャバンが押した後に、
「今、押したよ~ん!」と連絡をしてくる。
自分の直属の部下が3人も地球上にいるのに…!。

そうか!これはギャバン隊長が悪に操られているんだ!、
誰もがそう思ったのだが、ギャバン隊長の意思でやってる…。

地球人の母を持ち、地球で生まれ育った一条寺烈ならば、
こんな行動をとるハズがない。
ここまでギャバン隊長を狂った独裁者に描くとは…。

さらに92分という短い本編中に、
「仮面ライダー」「宇宙刑事」「戦隊ヒーロー」、
さらには「メタルヒーロー」までを出そうと欲張った結果、
どのヒーローの扱いも影が薄い。

「イナズマン」とどめには「キカイダー」まで出すのだもの、
そりゃあ散らかりまくったストーリーになるわ。

ヘタな鉄砲も数打ちゃあ…式で、かつてのヒーローに対する
愛情が微塵も感じられない。ただ、にぎやかしに出てくるだけ。

この脚本でOKサインを出す製作者の良識を疑う出来。




評価 ★☆☆☆☆
nise!(10) 

「宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド」2018 [映画・特撮]

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〔2018年/日本/東映〕




ハミィが強盗!?そして指名手配!?。
ドン・アルマゲとの激闘から4年。
平和な日常を過ごしていたキュウレンジャーたちに
激震が走る。ハミィが突如、リベリオンを襲撃し、
新たに開発された“ネオキュータマ”を盗み出したというのだ。

悪用を恐れ、事態を重く見た宇宙連邦大統領のツルギは、
ハミィを全宇宙に指名手配することを決意する。

激昂したラッキーは、同じくハミィを信じる仲間と共に
ツルギらと対立。その埋めがたい溝は、彼らの袂を分かつ。

そこへ、宇宙を超えてやってきた2人の男。
十文字撃=宇宙刑事ギャバン。烏丸舟=宇宙刑事シャイダー。
キュウレンジャーの前に現れたスペース・スクワッドの
目的とは?そして、内部崩壊したキュウレンジャーを
待ち受ける、驚愕の結末とは!?。




日本版アベンジャーズ…とも言える、東映の戦隊シリーズ、
宇宙刑事シリーズ、夢の競演で大盛り上がり!…のハズだが、
ストーリーがもう、1.000年前から使い古されている
正義メンバーのひとりが裏切り!、
そして味方チーム内部に亀裂が…だが、それには事情があった…。

これな。

さらに合流する宇宙刑事2人も段々老けてきて、
反社会的組織から抜けられないチンピラと半グレ…みたいな
雰囲気になってきてしもうて、「正義の人」に見えない…。

今回もまた特撮作品OB、OGの再就職先…みたいな一作に
仕上がってしまった。

ここまでいい素材が揃っていながら、
なぜ海外に勝てないのだろうか。勝負なんてしてないと、
言われればそれまでだが…。




評価 ★★☆☆☆



nise!(11) 

「宇宙刑事ギャバン THE MOVIE」2012 [映画・特撮]

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〔2012年/日本/東映〕




かつて、全宇宙で凶悪犯罪の限りを尽くした
宇宙犯罪組織マクーの残党が、ドンホラーの復活を目論み、
暗躍しているという。

地球の宇宙物理学研究開発機構・SARDが
マクーの襲撃に遭い、そこに務める女性・河井衣月が襲われる。
その危機に銀色のコンバットスーツに身を包んだ戦士が現れ、
モンスターを撃退する。

その戦士は1年前、スペースシャトルの遭難事故で
生死不明となっていた十文字撃だった。

撃は謎の人物によって救助された後、バード星に運ばれ、
コム長官から直々にスカウトを受け、
宇宙刑事になるための訓練を積んでいたが、
演習中に地球の危機を知って駆けつけたのだ。

まだ正式な宇宙刑事ではない撃はコム長官を説得し、
相棒のパートナー・シェリーとマクーの調査を開始する。





放送から30年を経て、ついに「宇宙刑事ギャバン」が
劇場映画となって帰ってきた!。
現在の視点で見ても、ギャバンはカッチョよく、
そして「新しい」。

「ロボコップ」の製作者が、ギャバンのデザイン、
パクらせてもらってかめへん?と許諾を求めてくるほど、
1980年代、それは斬新なヒーローの誕生であった。

その後、出来上がった「ロボコップ」を見て、
石ノ森章太郎先生が、あれはボクの「ロボット刑事」の
パクリだよ、とおっしゃった。

日本のヒーローが世界に与えた影響は大きい。
が、元祖は踏み台にされて世界のヒーローは増々発展。
日本は同じものの焼き直しでガラパゴス化してゆく…。

さて、本作では30年前にギャバンを演じた大葉健二さんが、
再び、ギャバンとして登場。アクションをご披露。
30年経ってもまだまだ現役の健在っぷりを見せつける。

なんせ、並ぶと今の若手よりも強そう…というか強いやろ?。
このジジイには勝てない。
そう思わせる貫禄がある。

30年前、初登場の時点からすでにオッさんだったので、
多少老けようが、オッさんがジジイになった程度にしか感じない。

そう、昭和のヒーローはお兄さんではなかった。
頼れるオジさんだったのだ。今は…若いね。若すぎて頼りない。
一緒に戦ってあげなくちゃ…と感じてしまう。

本作で展開される若手の恋バナとか、ゴチャゴチャしたのは
正直・・・いらないんじゃないかね?。

バッサリ、アクション巨編にしたほうが
世界と勝負出来たんじゃないだろうか。

海外のヒーローモノもよくよく見ると、
そんなにストーリー性、ないやろ?。
観客はヒーロー映画に池上遼一先生のスパイダーマンみたいな、
うじうじ感はもとめてないで。(けなしている訳ではない)。

結論として、とにかくギャバンはカッコイイ。それだけ。




評価 ★★★☆☆
nise!(12) 

「破裏拳ポリマー」2017 [映画・特撮]

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〔2017年/日本/ダブル・フィールド〕




過激化する組織犯罪に対抗するため、警視庁と防衛庁は
極秘裏に提携し、重火器の無効化という防御能力と、
単体で軍をも破壊できる絶大な攻撃力・機動力を持つ
特殊装甲スーツ「ポリマースーツ」を開発していた。

しかしテスト版ポリマースーツのうち3体が盗まれ、
その強大な力を使った犯罪が頻発する。
悪用されるポリマースーツを撃退し取り戻すためには、
封印されたオリジナル版かつ、完全版である
紅きポリマースーツを使うしかない。

警察は最強の紅い特殊装甲スーツを起動させることが
できるただ一人の男、鎧武士を召喚する。
破裏拳流奥義を身につけ海外を転々とわたり歩く
流浪の探偵、鎧武士。

彼がポリマーとして名乗りを上げる時、その運命は変わる。





1974年(昭和49年)、日本がオイルショックの余波を受け、
店頭からトイレットペーパーが消えた…。
2020年(令和2年)、今再び全国各地でトイレットペーパー、
いや、それだけではない、キッチンペーパー、
ボックスティッシュ、紙製品が消えようとしている…。

そんな時代だからこそ、この作品にこの危機を乗り切る
ヒントがあるのではないか?…そう考え、見てみる事にした。
結果、なにも得るものはなかったが…。


すいません。原作アニメを冒涜してます。これ。

タツノコプロダクションが製作したアニメ版の魅力は、
「画」で人間離れしたアクションを描いているところ、
無国籍風味で、殺人など事件が起こりながらも、
殺伐した雰囲気を感じさせないコメディーっぽさに
あると思われるのだが、それらをすべて活かしきれていない。

ズバリ「破裏拳ポリマー」である必要がない。

オリジナルで強化スーツアクションとして作ったほうが
よかったんじゃないのか?。

主人公の鎧武士は普段はフヌケで弱っちい。
その武士が「転身」した途端に正義のヒーローとなる、
その二面性はまったくなし。
武道をたしなむ最近の軽い若者、そこそこ強い…が、
「転身」してさらに強くなる。

カタルシス…というか爽快感、応援したくなる感がない。

流行りのバディものにしたかったみたいだが、
相棒である刑事も…いなくても物語は成立するんじゃねぇの?。
というより足手まといなだけ。

映像化で成功してるのは、南波テル=柳ゆり菜さんぐらい。

本作唯一の見どころは、
「仮面ライダー」以来の神保悟志さんによるヒーロー姿が
見られたこと。収穫はその程度。

そもそも「破裏拳ポリマー」を実写化するという行為が、
ハードルが高すぎるのよ。





評価 ★☆☆☆☆
nise!(12) 

「仮面ライダージオウ Over Quartzer」2019 [映画・特撮]

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〔2019年/日本/東映〕




ついにその時がやってきた・・・!!。

「すべてのウォッチを集めたとき、覇道が切り開かれる。」

常磐ソウゴ=仮面ライダージオウ。
その存在は最善か最悪か?その時現れたのは、
歴史の管理者“クォーツァー”。

王誕生に隠された大いなる陰謀が明らかになり、
ソウゴ、ゲイツ、ツクヨミ、ウォズ、
すれ違うそれぞれの思惑が、一つの未来を決定する。

世界は崩壊を始めてしまうのか?
“オーマジオウ”とは、そして“仮面ライダージオウ”とは!?
ついに「仮面ライダージオウ」最大の謎が明かされる!!。




平成という時代を締めくくる記念作品、
それが「仮面ライダージオウ」。
「仮面ライダークウガ」からはじまった、
「平成仮面ライダーシリーズ」の集大成として、
現在、日曜朝絶賛放映中なのだが、
いよいよ最終回が近づいてきた。

公開された劇場映画は、もうひとつの「ジオウ」最終回として、
物語の完結を描いている…のだが、おっと…、ここから先は
ネタバレになってしまいますね。

なんせ、昨日公開されたばかりの映画…なのでね。

世の中には、そんなに知りたくないのなら、
とっとと観に行くか、ネット環境を遮断すればいいのに、
スマホが手放せず、それでいて「ネタバレされた!」などと、
発狂する御仁もおられるようだ…。嘆かわしい…。

それでは、私はもうひとつの見どころ、
過去の歴代ライダーであるレジェンドライダーについて、
語る事にしよう。

テレビシリーズでも歴代のライダーたちが、毎週のように
現れて、視聴者を喜ばせているが、この劇場版の隠し玉として
現れた平成ライダーは…、
「仮面ノリダー」だった…!。

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…ライダーじゃないじゃん…と思われるだろうが、
テレビで仮面ライダー不在の時期にも活躍していた
ノリダーは当時のチビっ子諸君にとって、
確かに忘れられない「仮面ライダー」…?のひとりであった。

しかし、バラエティーの1コーナーとして登場した
孤独なヒーローは本家の東映から、
「パロディーはどこまでいってもパロディー」、
「本物にはなれない」…などと辛辣な言葉を投げつけられた。

当の原作者である、石ノ森章太郎先生は
「おもしろいんじゃない?」と喜んでおられたようだが。

当時、本家から毛嫌いされていた鬼子が、
数十年の時を経て、東映作品に登場した…。

これはもう「事件」ではないだろうか…。

平成の30年間で、「仮面ライダー」という作品にも幅が出て
ノリダーの登場が許される土台が出来上がったのだ。
これだけで1.900円のモトはとれた!。



祝え!懐かしき英雄の復活を!!。






評価 ★★★★★

nise!(11) 

「長篇怪獣映画ウルトラマン」 [映画・特撮]

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〔1967年/日本/円谷プロ〕




円谷英二先生率いる、円谷プロダクション。
夢工房・円谷プロ製作による、巨大ヒーローウルトラマン。

光の国から来た正義の巨人。彼がいなければ
日本特撮歴史の夜明けは10年遅れたであろう・・・。

説明不要の日本が世界に誇るスーパーヒーロー。

それまで怪獣モノといえば、年に1作公開される劇場でしか
お目にかかれなかった時代。
「ウルトラQ」で毎週、新しい怪獣・宇宙人をテレビに登場
させる事を実現した円谷プロダクションが満を持して送りだしたのが
1966年(昭和41年)より放映開始された「ウルトラマン」。

とにかくすべてが新しかった。

それまでの子供番組は「月光仮面」に代表されるような、
おじさんと少年探偵・・・その亜流が主流であった。
そこへ登場したのがこの銀色の巨人!。
子供が夢中にならない訳がない!。

本作、「長篇怪獣映画ウルトラマン」は、無敵のヒーローが
敗北して終わるという衝撃の最終回後に上映された
テレビの再編集モノであり、新規に撮影されたシーンはない。

なーんだ、新作じゃないんか、意味ないじゃん!。

いや、当時のよい子たちには大いなる意味があったのだ。

現在の生まれた時からスマホを握っている世代には
理解不能かも知れないが、昔テレビは白黒だった。

ウルトラマンがはじめて登場した当時、
ほとんどの家庭のテレビは白黒だった。
つまり、ほとんどのよい子が、カラーで動くウルトラマンを
はじめて見たのが、この映画だったのだ。

ビデオもなく、見返すには再放送を待つしかなかった。
大人にはお手軽再編集映画に見えるかも知れないが、
ファースト・ウルトラ世代には夏休み最大のプレゼントであった!。




評価 ★★★☆☆
nise!(14)