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「スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号」2015 [映画・特撮]

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〔2015年/日本/東映〕




1973年2月10日。
悪の秘密結社ショッカーを統括していた首領は
仮面ライダー1号と仮面ライダー2号に倒され、
世界に平和が訪れたように見えた。

だがその直後、ショッカーが生み出した最強の戦士、
仮面ライダー3号が現れる。1号と2号は最後の力を
振り絞り立ち向かったが、3号の圧倒的な力に敵わず
戦死してしまう。

ショッカーは総力を挙げて復活し、
ついに世界征服を達成する。

そして時は流れて2015年。
それまでの戦いと同様にロイミュード102を倒した
仮面ライダードライブが見上げた空が、緑色の光で覆われる。
その光に包まれた瞬間、世界はショッカーによって
完全に支配された末世へと改変された。

そこは1号と2号の後に続々と生み出されたライダーたちが
「正義」と「悪」の二派に分かれており、
正義のライダーたちは世界をショッカーから解放するため、
ショッカーに洗脳された悪のライダーたちは
ショッカーライダーとして正義側のライダーを
完全抹殺するため、互いに戦う世界となっていた…。




普段の全員集合的なライダー映画は箸にも棒にも
かからないような駄作を量産しているが、
これは普通にいい映画。不満もないではないが…。

仮面ライダー1号、2号に続いて誕生したのがV3…ではなく、
「仮面ライダー3号」だったとしたら?。
これは「もしも」の世界のお話。

3号が1号、2号を倒しショッカーが世界を征服していた…。
続くライダーたちもショッカー側に。
一部のライダーたちが、その世界に違和感を感じ…。

今までの映画と違い、素顔でゲスト出演する歴代ライダーの
扱いが非常に良い。特に南光太郎と桜井侑斗な!。

ブラックは破格の扱い。序盤にブラックで倒され、
後半ではRXへと転生し大活躍。ブラックなくして、
この映画は成立しない。


そもそも「3号」という設定は、1972年の幼児向け雑誌に
オリジナル漫画として一度、登場しただけのキャラクター。
企画がV3へと変更され、そのまま多くの人々が知らない、
忘れ去っていたものを掘り起こしてきたもの。

それを「相棒」からやってきた及川光博さんが
演じるのである。
主題歌まで歌わせて、これも非常に良い扱い。

難点もないではない。
中盤で無理やりねじこまれるライダー同士の
グランプリレース。…なんじゃこりゃ?。

で、クライマックスに登場の巨大ライダーロボ。

極めつけは「手裏剣戦隊ニンニンジャー」の5忍。
…これって必要?なくてもよさそう…。
まぁ、賑やかしには良いかも知れんが。

それに悪に寝返っているライダー達の「ザコ感」な。
もう、その他大勢の戦闘員と変わらない。

そして、そのまま終劇ならば綺麗に終われたものを、
エンディングの後、物語が続いてしまう。

これは携帯配信の映像作品、
「dビデオスペシャル 仮面ライダー4号」へと繋がるのである。

この「4号」が存在するために本作を単体で見た時、
もの足りなさを感じてしまう。
もう、これ単体映画で4号は別に作ればいいのに。

だが、それらを差し引いても本作は合格点のライダー映画。





評価 ★★★☆☆
nise!(11) 

nise! 11