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「無敵鋼人ダイターン3」1978 [テレビ番組関連]

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〔1978年/日本/日本サンライズ〕




サイボーグで構成された組織、メガノイドは火星を本拠とし、
地球の占領と全人類のメガイノイド化を企んでいた。

その野望を打ち砕かんと、敢然と立ちあがったのが、
我らがヒーロー、その名は破嵐万丈。

巨大ロボット・ダイターン3に乗り込み、
世のため人のため、日輪の輝きを受けて、
メガノイドが次々と送り込む巨大戦士メガボーグを倒していく。

万丈はどこから来たのか、なぜこれほどまでに
メガノイドを憎むのか?謎につつまれたまま戦いは激化してゆく…。




1978年(昭和53年)、「ラ・セーヌの星」「ハゼドン」などを制作した
創映社から発展した日本サンライズ(サンライズ)が、
前作「無敵超人ザンボット3」に続き、次作の「機動戦士ガンダム」への
橋渡しとなった異色ロボットアニメ、富野由悠季監督作品、
「無敵鋼人ダイターン3」。

前作「ザンボット3」の悲劇的な最終回を反省してか、
明るく楽しい、勧善懲悪な正統派ロボットヒーローとして始まった本作。
順調に放映も進んで、このまま新番組に流れ込むのか・・・と思いきや、
そこは富野由悠季監督作品。無事に終えられるワケがない。

最終回はいきなり敵側が最終決戦じゃ!と言わんばかりに、
火星を地球にぶっつけようとしてくる!。

メガノイドを研究、開発した張本人こそ万丈の父だった。
父は研究の発展のために、家族すらも犠牲にした。

眠り続けていた敵の首領が覚醒するのだが、
これこそが万丈の父?!・・・いや、違うのか?。

視聴者にすべての謎は解き明かされることはない。

「僕は…嫌だ…」つぶやく万丈。

その後、火星の基地は破壊され、地球の危機は救われた。
だが、万丈は生きているのか?。
ダイターン3は地球に帰還したのか?。

場面変わって、小雨そぼ降る万丈邸。
仲間たちが一人去り、二人去り、バラバラに別れてゆく。
そこには万丈の姿はない。

誰もいないはずの万丈邸の小窓に灯りが・・・。 ・・・完。

いやぁ~、実に映画的演出。
敵もまた、地球人類の平和を望んでいたというような、
「海のトリトン」から続く富野由悠季監督作品によく見られる
善悪の逆転劇・・・。この時代のテレビまんがでここまで描いていた。
この事実がすごいね。




評価 ★★★☆☆