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「仮面ライダーBLACK 鬼ヶ島へ急行せよ」1988 [映画・特撮]

仮面ライダーBLACK.jpg
〔1988年/日本/東映〕




子供たちが次々と姿を消した。
暗黒結社ゴルゴムのカメレオン怪人の仕業だ。
子供の頭脳を使った新たな改造怪人を作り出し、
仮面ライダーBLACKを抹殺せんとしていた。

仮面ライダーはカメレオン怪人に闘いを挑むが、
誘拐した子供たちを飲み込み盾にされ苦戦する。

そこへ宿敵・剣聖ビルゲニアが一騎打ちを仕掛けてきた。
仮面ライダーはバトルホッパーとロードセクターの
見事なコンビネーションで絶体絶命のピンチを
乗り切る。そんな光太郎の目の前に謎の老人が現れ、
光太郎を導くのであった・・・。





テレビシリーズから派生した、東映まんがまつり用の一作。
テレビ初期を手掛けた、上原正三先生の脚本なのだが、
見事なまでに内容は・・・ない。

いや、これは「まんがまつり」の一本である。
徹底的に「まつり」に徹している。
子供たちが「見たいもの」をすべてテレビと同じ時間枠、
25分に詰め込んだ快作なのだ。

2台のオートバイも大活躍、敵幹部、怪人も総登場。
怪人などはリッチに色分けして6色のカメレオンが
画面にうごめくのだ!CGのない時代だ、ちゃんと6体の
着ぐるみが製作され、仮面ライダーと死闘を繰り広げる。

「まつり」はまだ続く。

原作者である、石ノ森章太郎先生自ら、主人公を導く、
謎の釣り人としてゲスト出演!光太郎を船に乗せて、
敵基地のある鬼ヶ島へと連れて行く。
仮面ライダーBLACK1.png

とどめの「まつり」は主演の倉田てつをさん歌唱による、
挿入歌のプロモーションビデオで物語は幕を下ろすのだ!
仮面ライダーBLACK2.png
誰得ですか?!

子供向けエンターテイナーな一本としては、
ケチのつけどころがない。25分があっという間。

倉田てつをさんはこのまま役者として大成するか、
ステーキ屋のおやじとして、おとなしく暮らして
くれていれば「仮面ライダーBLACK」は
「伝説」となったのだが、後年になり、
「ライダー、あんま好きじゃねぇし」などと発言。

撮影中もイヤイヤやっていたのか、自分の出番が
終わると自家用車にすぐ戻って、籠ったまんま
共演者とコミュニケーションもあまりとらず・・・
などと暴露される始末。

現在もネット配信で活躍中で、ファンからの投げ銭で
小遣い稼ぎをされている模様。それは決して悪い事では
ないのだが、ただ、当時見ていた子供たちの夢だけは
壊さないで欲しかった。

作品には罪はない。本作は限りなく5に近い★4つ!




■本編出演 倉田てつを、井上明美、田口あゆみ、吉田淳、
 好井ひとみ、飯塚昭三、石ノ森章太郎さんほか。




評価 ★★★★☆


nise!(8) 

nise! 8