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「あした逢う人」1962 [映画・邦画]

あした逢う人.jpg
〔1962年/日本/大映〕




学生の則子は夏休みを利用して、北海道から
兄の圭介が住んでいる東京へとやって来た。
しかし道中、スリに遭いすっからかんに・・・。
たどりついた兄貴宅は留守。

そこへ現れたのが、ボクシングのフットワーク練習と
新聞配達のバイトをかねた藤川民夫。
ヒット曲を口ずさむ民夫に食事をおごらせる則子。

二人は同じ高校三年生であり、すっかり意気投合。
則子の兄、圭介は夢の超特急の研究員で、親代わりに
父の親友である北海道観光の小河内社長に大学まで
出してもらった。社長は自分の娘、泰子と夫婦に
しようと思っていたが、圭介はその気になれなかった。

民夫には母親代りの姉、時江がいて、
女だてらにすし屋を経営する男まさりだった。

民夫と則子は圭介と時江をくっつけようと画策する。




橋幸夫さんのヒット曲「あした逢う人」の便乗企画…
というか、今でいうプロモーションビデオのような一作。

曲をヒットさせるための宣伝として映画を作ったのか、
ヒットしていた曲だから、二匹目のドジョウを狙ったのか、
当時の空気を知らないのでなんとも言えないが、
この頃の橋幸夫さんの売れ方は「異常」

新曲のシングルレコードを年間13枚発売していたと
いうのだ。大抵のレコードは裏表1枚で2曲。
つまり、年間26曲録音し、それ以外にテレビ、ラジオ、
舞台、全国各地での宣伝活動、その上こうして映画にまで
出演していたのだ。

正直、今の芸能人の「忙しい」「寝る暇もない」は
「甘え」だと思う。

それほど昔の芸能人は貪欲だったのだ。
「稼げるときに稼げ」である。
おかげで今の我々がこうして絵に描いたような
すばらしい青春の見本のようなさわやか作品に
今日、出逢えるのだ。






■本編出演 本郷功次郎、橋幸夫、叶順子、北林谷栄、三条魔子、
 須藤恒子、小牧洋子、見明凡太朗、大瀬康一、潮万太郎、
 中条静夫、三角八郎、中原健、長谷川峰子、小山内淳、
 早川雄三、阿部脩、森矢雄二、夏木章、飛田喜佐夫、谷健一、
 横山明、仲村隆、白井玲子さんほか。




評価 ★★★☆☆
nise!(8) 

nise! 8