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「仮面ライダーオーズ10th 復活のコアメダル」2022 [映画・特撮]

仮面ライダーオーズ.jpg
〔2022年/日本/東映〕




西暦2021年、世界は混沌と恐怖に包まれていた。
古代オーズが、800年前から時を超え甦ったのだ。
人類が絶滅の危機に瀕する中、旅に出ていた
火野映司が帰還。

レジスタンスとして、後藤慎太郎や伊達明、
泉比奈たちとともに戦っていた。
アンクと再会を果たす「いつかの明日」は
訪れるのか…。




「仮面ライダーオーズ」放映10周年を記念して作られた
Vシネマをせっかく作ったし、限定された劇場で限定して
公開して「劇場公開作品」として「箔」をつけましょう!
という東映よくある手法による一作。

しかし、10年ぶりにほぼレギュラー出演者が揃うという
奇跡的な出来事に期待するなというほうが無理!…だった、
公開されるまでは。

製作陣とファンとの作品に対する愛情、認識が違い過ぎた。

テレビシリーズを見続けて、劇場に足を運び、
映像ソフトまで購入しようというコアなファンが
求めるものはこんなんじゃない。
こんなのは「仮面ライダーオーズ」の物語として認めない。

ファンが見たかったのは純粋に、映司とアンクが再会する
「いつかの明日」

行方不明だった映司が仲間のもとに帰ってきた。
だが、それは・・・。

映司は少女を守るため、すでに死んでいた。
今、目の前にいる映司はグリード(怪人)に
憑依されて生かされているだけ、
そこに映司の自我はない。

ラスト、少女は生きていた。
だが、映司には本当の「死」が訪れる。

仲間は映司の手を握り、ただ涙を流すだけ・・・。

え?アンクが映司に憑依すれば助かるんじゃないのん?
映司の中で、アンクとの共存がはじまる…ではいけないの?
ここで映司を殺してしまう必要がどこにあるの?

やがて少女は自分を守るためにひとりの男が
死んだことを知るだろう。そんなつらい締めくくりで
いいの?


正義の味方は絶対に死んではいけない。
「仮面ライダー」はあくまでも子供番組である。
子供にトラウマを与える物語を見せてはいけない。

本作は出演者、スタッフにとっては同窓会的なイベント
として楽しいものだったのかも知れないが、
長年のファンに対して、こんなに哀しい結末が
訪れるのなら、ないほうがよかった。





■本編出演 渡部秀、三浦涼介、高田里穂、君嶋麻耶、
 岩永洋昭、有末麻祐子、ヤマダユウスケ、橋本汰斗、
 未来穂香、松本博之、寺田藍月、甲斐まり恵、
 宇梶剛士、ゆかな、谷昌樹、日野聡、中田譲治さんほか。




評価 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

nise!(8) 

nise! 8