「空（カラ）の味」2017

〔2017年/日本/〕




女子高生の聡子は優しい家族や
仲良しの友人たちに囲まれて何不自由ない
毎日を送っていたが、いつしか自分が
摂食障害に陥っていることに気づく。

理由もわからないまま不安を募らせる聡子は、
家族や友人との関係もぎくしゃくするようになり
追い詰められていく。

そんなある日、聡子は街で出会った
危うげな女性マキと親しくなるが……。





そう、この年上の女性マキが問題である。
それまでのこの作品の「陰」のムードを
一変させてしまうほどの「陽」。

そのテンションは常に高く、
「ちょっと黙れよ…」と見てるこっち側が
思ってしまうほどである。

しかしこの「陽」と対局にある「陰」の主人公が、
出逢ったことにより、「陰」のなにかが変わってゆく…。

で、「陰」は変われてよかったね、なんだが、
このテンション高いままのオバちゃんはおいてけぼりである。
主人公じゃないからしょうがないんだけど、
このオバちゃんも何かの病気、多分…鬱的な。

この人にも救いがあるとよかったんだが、
どうにも見捨てられた感が…。

監督の実体験に基づいて製作されたそうだが、
見てるこちらは摂食障害の体験も、
女子高生だった過去もないため「わかるぅ～！」という、
共感が得られないまま、ラストの意味深な「穴」まで
来てしまった…。

長いな…と思ってたら2時間越え！。
90分ぐらいでまとめてくれねぇか…？と
思ってしまったのも事実。

すまん。女子高生（元・女子高生）になら、
「名作」となり得たのかも知れない。
今日ほど自分が女子高生ではなかったことを
悔やんだ日はない…。





評価　★☆☆☆☆