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「虹色のチョーク 知的障がい者と歩んだ町工場のキセキ」2023 [テレビドラマ令和]

虹色のチョーク.jpg
〔2023年/日本/AX-ON〕




2000年。

22歳の大森広翔は、やりたいことを見つけるために
アメリカ留学したものの、何も見つからないまま帰国。
父の彰男が社長を務める『大日本チョーク』で
働くことになった。会社に愛情なんてないし、
そもそも継ぐと決めたわけでもない。

とりあえず今だけ…の軽い気持ちで入社した広翔を
待っていたのは、社員の半数が知的障がい者という
まさかの現実だった…!




第46回24時間テレビ内でのスペシャルドラマ。
気をつけないといけないのは、1回きりの放送で、
映像ソフトにならない…なんて作品も存在するため、
とりあえず録画しておかないと…とんでもない名作
だったりすると後悔するので。

ところが中盤で「地震速報」のテロップが…!
チクショ~~!!と思ったら、本作はすぐにDVD、
ブルーレイ発売決定だそうだ。

ちゅうか、テロップが出る頃にはすでに気づいていた。
本作が「大したことねぇな…」と。

障害者をテーマに作品をつくる事はむずかしい。
本作もタイトルから「障害者」を「障がい者」として、
最大限、配慮してますよアッピールをしているが、
「害」を「がい」に変えたところで中身が伴わなければ
それは意味をなさない。

やはり「リアル」ではない。これに尽きる。
芳根京子さんが知的障害者を演じる…という時点で、
すでに障害者を小馬鹿にしている印象すら
受けてしまう。もちろん熱演されているのはわかる。
懸命に「障害者を演じよう」と努力されているのは。

でも、障害者ではないものが障害者を演じるのは、
やはり上っ面だけになってしまう。
リアルにすればいいってもんじゃないのもわかる。

でも、違う。
なんか違う。こんな成功続きのきれいごとじゃない。

実際には職場にも就けない障害者のほうが多いんじゃ
ないかな。そんな人々が義務教育を終えると行く先が
なくなり、親がずっと面倒をみる、もしくは施設に
入れてしまう…そのような現状が溢れているのではないか。

それらは決して、表には出て来ない。
見えないようにフタをされている。

文句ばかりつけているが世間の反応はどうなのだろう?と、
SNSを眺めてみるとこれが「大絶賛!」「号泣!」、
そんな感想ばかり。ほとんどがジャニーズの道枝くん、
カワイイ!!98%を占めていたね。

道枝くんが出ていれば、どんな物語でも大成功だったに
違いない。別段、「障がい者」をテーマにする必要も
なかったのではないか?

「24時間テレビ」自体が惰性となってしまい、
令和という時代にそぐわなくなっている昨今、
無理に続ける意味があるのか?とまで思えて来る一作。




■番組出演 道枝駿佑、芳根京子、戸塚純貴、小林聡美、
 江口洋介、今野浩喜、阿部翔平、岡部尚、大西礼芳、
 吉田健悟、BOB、高橋侃、中島広稀、大朏岳優、きづき、
 佐々木史帆さんほか。




評価 ★★☆☆☆
nise!(7) 

nise! 7