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「エスター」2009 [映画・洋画]

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〔2009年/アメリカ/ダーク・キャッスル・エンターテインメント〕





3人目の子供を身ごもった母親のケイトだが、
残念ながら流産に終わる。しかし3人目の子供を
どうしてもあきらめられないケイトは養子を
貰おうと考え、身寄りがいない子供たちの施設を訪ねる。

そこで出会った聡明な美少女、エスター。

彼女に惹かれたケイトは彼女を養子にして
家に連れて帰るが、やがて一家の周囲で次々と
怪事件が起きていく。

はたしてそれらはエスターのしわざなのか、
それとも一体……。




これは傑作。
2時間、まったくダレさせない。
最後の最後、エンドロールが流れるまで
緊張感が途切れることがない。

一番怖ろしいのはエスターの目的がわからないこと。

得体の知れないものほど怖ろしいものはない。
一体エスターは何を求めているのか、
最終的にどこへ向かいたいのかが、最後まで
わからなかった。もはや凡人には理解不能なのだろう。

エスターの恐怖はそれだけではない。
少女が神がかった力を得て、奇怪な事件が巻き起こる、
なんて作品は過去にも見られた。

彼女は少女ではなかった。

ホルモン異常による成長阻害を受けた33歳の
「オンナ」なのだ。

通りで・・・。
母親役と丁々発止のやりとりを見せる場面もある。
とても「子ども」のそれではない。
大人の女優が子役を演じるパターンはよく耳にするが、
撮影当時12歳の少女が33歳の「オトナのオンナ」を
見事に演じているのに驚愕する。

そもそもだ。
本作の母親がすでに2人の子どもがいるのに、
流産した哀しみから「3人目がほしい」などと、
思いつかなければ、この悲劇は防げたのに。
なんで2人じゃダメなんですか?




■本編出演 ヴェラ・ファーミガ、イザベル・ファーマン、
ピーター・サースガード、CCH・パウンダー、
ジミー・ベネット、アリアーナ・エンジニアさんほか。





評価 ★★★★☆


nise!(11) 

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