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「前科者」2022 [映画・邦画]

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〔2022年/日本/日活/テレビマンユニオン〕



ふたつの仕事をかけ持つ阿川佳代、28歳。

コンビニ勤務は至って平穏だが、
もうひとつの務めは波乱に満ちていた。
犯罪者の更生を助ける保護司という仕事で、
国家公務員だがボランティアのため報酬は一切ない。

それでも阿川は、次々と新たな問題を起こす
前科者たちを、「あなたは崖っぷちにいます!」と
厳しく叱り、「落ちたら助けられなくなります」と
優しく励ます。

「もっと自分の人生を楽しめば」と周りには言われるが、
何があっても寄り添い続ける覚悟に一点の曇りもなかった。

そんな中、阿川は殺人を犯した工藤誠を担当することに
なり、懸命に生きる彼を全力で支える。ところが、
工藤は保護観察終了前の最後の面談に現れず、
社員登用が決まっていた自動車修理工場からも
忽然と姿を消す。折しも連続殺傷事件が発生、
捜査線上に工藤が容疑者として浮かぶ・・・。




いくら「漫画」が原作とは言え、ここまで浮世離れして
しまうと「フィクション」とは理解しつつも、
絵空事すぎて作品に没頭することができない。

作品冒頭で、居留守を使う前科者の女に保護司の佳代は
消火器でガラス窓をぶち破る!!
…誰が弁償しますのん?保護司の仕事は無給なんでしょう?

警察の捜査も違法だらけ。
いくら容疑者で同業者とはいえ、傷口にボールペンを
突き立ててグリグリさせながら「吐けや…」

久々に再会した元・彼女のスマホに盗聴アプリを
仕込んだり、いきなり無施錠の彼女宅にあがりこみ、
ムラムラきてしまい、有村架純さんの乳をモミモミ!

大体、この保護司というのがありえないほどに不用心。
自宅に鍵もかけずに毎度おでかけするので、
誰でもかれでも勝手にあがりこみ、鍋作ってる始末。

しまいには自分を保証人に借金してるロクデナシな
男まで連れ込んで1対1で酒をくらい寝込んでしまう。

最大のアカンところは、警察官の拳銃の扱い。
なぜこんなに簡単に、度々銃を奪われるのか?
管理さえしっかりされていれば、悲劇の90%は
防げたハズなのに。

本作唯一の救いは森田剛さんの好演。
彼はもうジャニーズのアイドルではなく「演技者」だね。
準主演の男とは比べ物にならない演じっぷり。

彼がいなければ、本作は成り立たなかっただろう。






評価 ★☆☆☆☆

nise!(9) 

nise! 9