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「人造人間キカイダー」第36話 1973 [テレビ特撮昭和]


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〔1973年/日本/東映〕




第36話「狂ったジローが光明寺をおそう」


記憶喪失となり全国津々浦々をさまよい歩いている、
光明寺博士がどうしても必要な悪の首領、
プロフェッサー・ギル。

ついに光明寺の居場所をつきとめ追い詰めた。
もう少しだ!。しかし、そこへギターの青年・ジローが
颯爽と現れ、ダーク破壊部隊のロボットから博士を
救おうとする…のだが、ギルは超音波笛を使い、
その悪魔の音色で、ジローの良心回路を妨害する。

この超音波に負けた時、ジローは完全な悪の人造人間と
なってしまうのだ。笛の音と良心回路のギリギリの
せめぎあいが続く中、無責任に「良心回路を使え!」と、
叱咤激励する光明寺博士。ついに彼の記憶が戻ったのだ。

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しかし、執拗なギルの笛の前についにジローは、
創造主である光明寺博士を手にかけようとする。

「ジタバタするな光明寺!抵抗すると命を落とすぞ!」。

アイザック・アシモフによるロボット三原則、
「ロボットは人間に危害を加えてはならない」、
当時の児童向け番組でこれを破ってしまった脚本がスゴイ。

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手をかけた瞬間、ジローの良心回路がオーバーヒートを
起こし、すべての機能が停止してしまった。
微動だにしないジロー…!。


また、この回の音楽の使い方、演出も素晴らしい。
子門真人さん歌唱による挿入歌「悪魔が今日も笛を吹く」が
実に効果的に使われている。

ここで「つづく」なのである。
もう、来週が待ち遠しくて仕方ない!。
長坂秀佳先生は、昭和48年の時点でこんな怖ろしい
脚本を、子供むけの番組で書いていた…。実に怖ろしい。




評価 ★★★☆☆
nise!(10) 

nise! 10