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「続次郎長富士」1960 [映画・邦画]

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〔1960年/日本/大映〕




黒駒の勝蔵を倒して清水へ引上げてきた次郎長一家に、
新しい押しかけ子分の七五郎が現れた。
七五郎は、石松も顔まけの短気な男だ。

石松と七五郎は、桝川の仙右衛門の仇討を買って出て、
八角一家を斬りまくった。次郎長の命で、三人は旅に出る。

七五郎は旧友のお役者、政に会い、
政の女出入りの傍杖をくった。
反次郎長派の親分、平親王の勇蔵は、政のまちがいを利用し、
次郎長陣営の仲間割れを図った。

勇蔵の背後には、黒駒の弟分、黒竜屋亀吉や、
軍師格の新助らが糸を引いていた。
石松の報告で彼らの奸計を知った次郎長は、
二十八人衆を連れて勇蔵の家へ乗りこむ。

大喧嘩が予想されたが、青年代官・山上藤一郎の裁きで治まった。
次郎長と別れた石松は、三河の為五郎から次郎長へ二百両の金を
預って帰途についた。が、その二百両を道で会った都鳥の
吉兵衛に貸してしまった。

折から都鳥にワラジを脱いだ新助たちが、
吉兵衛をそそのかし石松をだまし討ちにかける…。




前作の大立ち回りで勝利した次郎長一家の凱旋、
まさに「続き」から本作ははじまる。
当時は歩きで帰ってくるので時間がかかるようだ。

本作は、勝新太郎さん演じる森の石松が物語のキーマン。
腕っぷしは強いが、頭は弱く、めっかち(片目)が、
罠にハマって殺される。その仇討ち…である。

前作同様、仇討ち終了後、あっさり「完」。
「石松~!仇は取ったぜ~~~~!!」的な感慨深い
シーンは一切なし。また全員、徒歩で帰ってゆく…。
もうちょっと、こう何か感情に訴えかける場面が欲しい。


まだ「人を斬る」際のSE(効果音)、(ブシュッ!というヤツ)
がないんだな。刀と刀がぶつかる音はあるんだが。
まぁ実際、あんな派手な音は出ないのでリアルと言えばリアルか。
肉を斬る度にあんな音立ててたら、肉屋がうるさくて仕方ない。


音楽が「仮面の忍者赤影」っぽいと思えば、
担当はやはり小川寛興先生。
もっともこちらの方が先なので、
この発展形が赤影、忍者ハットリくんで結実するのであった。




評価 ★★★☆☆
nise!(10) 

nise! 10