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「ある母の復讐」2013 [映画・洋画]

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〔2013年/韓国〕




保険会社に勤め小学生の娘を育てるシングルマザー。
ある日、仕事のミーティングで娘の迎えが遅くなるが、
娘はすでに学校にいなかった。

家にも娘は帰っておらず、警察へ行くが真剣に
取り合ってくれない。その頃、娘は見知らぬ男に強姦され、
生きたままゴミ捨て場に捨てられていたのだった…。

娘の命はとりとめたが精神的なショックが大きい。
母親は警察に乗り込むが、捜査担当のマ刑事の
娘への無神経な聴取と警察のずさんな捜査に
母の怒りは爆発する。そして警察を見切り、
娘が書いた絵を手掛かりに犯人のアパートの場所を
突き止め、部屋に踏み込もうとするのだが…。





韓国映画なんて…。

ついさっきまで、そう思っていたボクは死にました。
白旗。降参。
ハマる人が続出するのもわかる気がした。

主演女優が田中美里さんと木村多江さんをかけ合わせた
ような風貌で日本人にも親しみやすい。
子役がそんなにカワイクない。そこが妙にリアル。

「母の復讐」とタイトルにあるように、母が自らの手で
復讐せねばならないまでに追い込まれる様が描かれる。
冒頭いきなり、男から暴行を受けている女の場面からはじまる。

…な…なにが起こっているの?!。
画面にグイグイ引き込むパワー…。

登場人物が母と娘以外、すべてクソ。
いやがうえにもこの母娘に視聴者、観客が
強制的に感情移入できるよう作劇されている。

日本だけではなく韓国にも多発する児童性愛者の犯罪。
しかし、その処分は軽く、すぐ世に放たれる。
本作でも被害を受けた者は運が悪かったというような、
「あきらめ」が描かれる。

あきらめは母親を絶望の淵へ追いやる。

母親は決意する。そしてラストになだれ込む。
ここはもう「爽快感」しかない。

しかし、娘の将来を思えば実に苦い勝利ではある…。

だが犯罪被害者が泣き寝入りだったり、犯人に返り討ちに
あうような作品も多い中、これは許せる。
こうでなくてはいけない。


制約や規制、コンプライアンス順守といった弱腰の
名のもとに日本のテレビ・映画界が失ってしまったものが、
韓国の製作者には、まだある…。

それにしても、新井浩文っぽい人いっぱい出てるな!。
あんな俳優、2人や3人消えても、
取り換えはなんぼでもきくなぁ。




評価 ★★★★★
nise!(19) 

nise! 19