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「仮面ライダージオウ」第35話/第36話 2019 [テレビ特撮令和]

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〔2019年/日本/東映〕




殺人の罪で収監されながらも、怒りとともに
無実を訴える美しき女囚人、祐子。

そんな彼女の前に現れたオーラは、
「あなた自身を開放しなさい」とウォッチを使い
アナザーキバへと変貌させる。

裁判で自らの無罪を証明できなかった弁護士や
自分を刑務所に送りこんだ関係者をアナザーキバとなり、
次々と襲う祐子。ソウゴはジオウに変身するが、
その力に圧倒され変身は解除される。

ソウゴに近づいた祐子は、「かわいい子」と
ソウゴのアゴの下をそっとなでる。
それはソウゴの初恋の人と同じようだった・・・。

アナザーキバの力に酔いしれる祐子は、
自らがこの世を支配する女王になると宣言する!。




平成仮面ライダー20作を記念したメモリアルイヤーに送る、
「仮面ライダージオウ」。

主人公の将来の夢は「王様」になること。
そんな主人公の前に「女王」になると宣言する女が出現する。

本作は20作記念作品として、過去に放送された先輩ライダーが、
様々な形で登場するのが「売り」のひとつ。

ゲスト出演の釈由美子さんも、あまり知られていないが、
実は仮面ライダーのヒロインなのである。

・・・知らねえよ!そんなの。

そりゃあそうだろう、彼女は「SmaSTATION!!」の特番内で
2009年に一度だけ放送された「仮面ライダーG」のヒロインなのだ。
その時のライダーはSMAPの稲垣吾郎さんが演じた。
・・・この話をはじめると長くなるので別の機会に。

で、今回、悪のライダーに変身するのが、釈由美子さん。
武器は・・・マンホールのフタ。
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どこからともなく取り出し、武器に!盾に!自由自在。

しかし、ここは笑いどころではなかったのだ。
ストーリー自体はコメディーと紙一重の危ないものであるが、
冤罪で実刑を受け、受刑しているこの女は、
実は本当に元・恋人の彼女を殺害していた。
マンホールのフタを使って。

しかし、女は無実を訴え、自分を刑務所に送りこんだ
相手に復讐を行う。女は自分で思いこんだ事柄を
事実として信じこむメンタルのヤバイヤツだったのだ。

そこでマンホールのフタの意味がわかる。

昔ならば、精神病患者として簡単に描写できたものが、
放送コードにより気軽に扱えなくなった。
殺人の描写においても、これはあくまでも子供番組。

血が噴き出したり・・・などという場面はアウト、
放送できないのだ。凶器にしても出刃包丁やサバイバルナイフなど
リアルな物は使用できない。

凶器をマンホールのフタにすることで、
王女として世界への君臨を目指す変わり者の女にすることで、
浮世離れしたキャラクター、放送できるギリギリの設定としたのだ。
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今、ジオウが面白い。
いつまで「仮面ライダー」を続けるつもりか?という声もあろうが、
「仮面ライダー」で出来る新しい事に制作者たちは、
チャレンジし続けている。

石ノ森章太郎先生が生きていたら、どう思うだろうか?、
なんてのもよく言われるが、あの人ほど新しいモノ好きもいない。

それに「テレビはテレビ」「萬画は萬画」という
思考の持ち主だ。客観的に新時代の「仮面ライダー」を
楽しんでいたに違いない。・・・と思うのだが、いかがか?。




評価 ★★★☆☆
nise!(17) 

nise! 17