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「あきない世傳 金と銀」 第1話~第3話 2023 [テレビドラマ令和]

あきない世傳 金と銀.png
〔2023年/日本/NHKエンタープライズ〕




主人公・幸(さち)は、木綿の産地摂津国
(現大阪北中部あたり)の生まれ。

元武士で商人を毛嫌いする父に育てられます。
兄と父が急死、母と妹・結を残し、大坂天満の
呉服屋「五鈴屋(いすずや)」に女中奉公に入ります。

「商いは邪道」と教えられていた幸ですが、
五鈴屋の商いを目の当たりにし、その面白さに
心を奪われます。幸の商才に気付いたのが
三男・智蔵と番頭の治兵衛、先々代(二代目)の
御寮さんの富久でした。

五鈴屋は、古手の行商から商いをはじめ、
二代目の時に大坂天満に呉服を扱う店を構えました。
しかし、三代目夫婦が早逝、商売を継いだ四代目、
徳兵衛は、商いに身が入らず、放蕩の限りを
尽くしていました。傾きかけた店を立て直すため、
四代目徳兵衛に船場の大店から嫁・菊栄を迎えますが、
徳兵衛の放蕩は結局収まらず、数年で離婚。

すでに、悪評の立つ四代目のもとに新たな嫁は
見つかるはずもありません。そんな中、番頭の
治兵衛がお店を守るために白羽の矢を立てたのが、
女衆である幸を後妻に迎えることでした。




「小芝風花さん主演」この看板があれば傑作に違いない!
原作は「銀二貫」「みをつくし料理帖」の髙田郁先生、
いやぁ、もう大傑作の予感しかしないだろ?

それにしても、NHKの小芝風花さん好きは異常。
と言っても、NHKも偏ってるので、なぜ?ここで?
この人が立て続けに起用される?
ヒットもしてないのに、またこの人?!
我々の受信料がこの人のギャラに流れてるんだなぁ…と、
思えばフクザツになってしまう起用も数多い。

でも、小芝風花さんならばそれが許されるんじゃないか?
許そうよ。

という訳で、大阪の商人を描く物語と言えば、
往年の名作、花登筺先生の「あかんたれ」
賢いのに、才能があるのに、身分が低いというだけで
認めてもらえず、耐えて耐えて耐え抜いた末に、
その努力が実を結び、花開く…そんな展開。

本作も主人公の幸は聡明で商才の芽がありながら、
女に生まれたというだけで、女に学問は不要!と、
スタート地点にも立たせてもらえない。

でも、どこにでも理解者はいてくれるもので、
番頭の治兵衛=舘ひろしさんが泣かないで…と、
幸を陰になり、日なたになり助けてくれる。

幸の「知りたい欲求」はものすごい。
文字、商いの仕組み、すべてを吸収していく。

しかし、舘ひろしさんは志半ばにして、
朝まで踊っていると病に倒れ、冷たい太陽に
照らされ、店を去る。今でいう脳梗塞か?

そうこうしてるうちに、徳兵衛の後添えとして、
後妻の座にスッポリ収まる。
そりゃあ古くから店で働く者たちにすれば
おもしろくはない。なんで断らんかったんや?と、
責められる始末。


幸も徳兵衛に対しては好きでも嫌いでもない。
どちらかと言えば、大っ嫌い。
だって、前の嫁はん泣かせて追い返した男やからね。
そんな男に嫁ぐ・・・いくら店を守るためとはいえ。

新婚初夜の晩にも、徳兵衛は「女子衆の身分で!」と
吐き捨てて、布団を投げつけ夜の街へと出て行く。

ここで普通の物語ならば、女側はシクシク泣くだけだが、
幸には暖簾に腕押し、せいせいしたという笑顔で
「早よ寝よ」

別に後妻に来なくても、店の危機を救えるような
展開に出来なかったのだろうか。

第3話まで来たものの、幸にあまり人間味が
感じられない。とんとん拍子に事が運びすぎて、
見てるこちらが同情してるスキがない。

妹も奉公するために町に出てきたがってるし、
一波乱ありそうな…。

すべては「小芝風花主演」ということで、
名作に仕上がるのは間違いないのだが、
26歳の小芝風花さんが11歳を演じる…というのは、
やはり無理があるよな。





■番組出演 小芝風花、永瀬ゆずな、高島礼子、舘ひろし、
 渡辺大、加藤シゲアキ、松本怜生、いしのようこ、
 内藤理沙、大西礼芳、八嶋智人、辻本祐樹、葵揚、
 虎太郎、北野秀気、朝倉あき、長澤樹、萬田久子さんほか。




評価 ★★★☆☆

nise!(17) 

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