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「きまぐれオレンジ☆ロード あの日にかえりたい」1988 [映画・アニメ]

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〔1988年/日本/東宝/スタジオぴえろ〕





2月下旬。大学入試の合格発表の日、恭介は去年の夏の
苦い思い出をかみしめていた。

恭介は同級生のまどかが好きで付き合っていたが、
後輩のひかるにも好かれて友達付き合いをしていた。

しかし、演劇が好きで元気なひかるのアプローチは
日に日に積極的になっていく。ある日、恭介は家に
オーディションの結果を報告に来たひかるのキスを
受け入れてしまう。

まどかはひかるの明るさから、恭介との間に
何かあったと直感し、落ち込んで講習を欠席するようになる。
一方、ひかるは有頂天だが、まどかの家に遊びに来た時、
恭介との写真を見つけてふたりの関係を知ってしまう…。



1980年代、アラレちゃんのヒットを受けて、
「少年ジャンプ」に掲載された作品なら、
とりあえずアニメにしとけ!、ってな風潮があった。

「きまぐれオレンジロード」もテレビアニメが好評であり、
放送終了後に「その後」を描いた劇場版が公開された。
テレビアニメに慣れ親しんだファンには、ちょっと…、
いや、かなり衝撃的。

優柔不断の見本のような主人公(実は超能力者)が、
2人の女性の間でどっちつかずのラブコメディー。
それがテレビシリーズだったのに、
本作はそれではイカン!ハッキリ決着をつけようじゃないか!。
そんな誰が得をするのか?という、三角関係の結末が、
怖ろしくリアルに描かれる…。

なんせ「超能力」なんか、もう微塵も関係ない。
優柔不断なクズが2人の女性に手をつけたあげく、
すぐにバレてしまい、ハッキリ答えを出せと迫られ、
片方をこっぴどく振る!。

そのやり方もエゲツない。アニメでここまでやるか?と
見ていて気分が悪くなる演出…。

原作者にまで「これはちょっと…」と難色を示され、
国内では未だDVD商品にもしてもらえない不遇な作品となった。

テレビシリーズがお好きな方には、
とてもオススメできない、夢も希望もない一作。




評価 ★☆☆☆☆

nise!(12) 

nise! 12